続 昭和の怪物 七つの謎 の商品レビュー
三島由紀夫、田中角栄、後藤田正晴といった、政治家や政治思想に縁深い昭和の人物七人を取りあげている。本人に直接だったり、関係者への丹念な取材と人脈を生かして七人の人物像を掘り下げる。 それぞれの見方によって人の評価も大きく変わる。七人全員ではないが、この時代の大物達は一言で表すな...
三島由紀夫、田中角栄、後藤田正晴といった、政治家や政治思想に縁深い昭和の人物七人を取りあげている。本人に直接だったり、関係者への丹念な取材と人脈を生かして七人の人物像を掘り下げる。 それぞれの見方によって人の評価も大きく変わる。七人全員ではないが、この時代の大物達は一言で表すなら「清濁併せ呑む」の印象が残る。 特に田中角栄の章はわかりやすく、面白かった。田中は庶民の欲望をよく理解していて、そして庶民の側は金権まみれが糾弾されると自身の欲望の肥大化を恥じて田中を批判した、というくだりは日本人の国民性をよく表現している。
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「昭和の怪物」シリーズ第二弾。今回は、三島由紀夫、近衛文麿、橘孝三郎、野村吉三郎、田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴の7人。 中でも駐米大使で、真珠湾攻撃のだまし討ちの責任者となった野村吉三郎(武官時代、ハーバード大学でルーズベルト大統領と同窓だった)についての考察が面白かった。宣戦...
「昭和の怪物」シリーズ第二弾。今回は、三島由紀夫、近衛文麿、橘孝三郎、野村吉三郎、田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴の7人。 中でも駐米大使で、真珠湾攻撃のだまし討ちの責任者となった野村吉三郎(武官時代、ハーバード大学でルーズベルト大統領と同窓だった)についての考察が面白かった。宣戦通告電報の遅延という凡ミスの原因は、大使館内の人間関係の悪さ、事務連絡の不手際、開戦前の緊張感不足が重なり合った結果だった。そもそも参謀本部は奇襲攻撃の事前通告に反対しており、外務省はそれに協力させられたが、その経緯が駐米大使には知らされていなかったという点で、本来の責任は、米国課長の加瀬俊一、参謀本部の戸村盛雄と瀬島龍三にあるとの説が説得力あり。とはいえ、米国では既に日本の暗号は解読されており、奇襲攻撃だと思わされていたのは日本だけという間抜けぶり。 宏池会事務局長も務めた伊藤昌哉の章では、「日本の道を誤らせるのは、人間を生身で見ることのない連中に政権を託すことだ」「日本の政治が成り行き主義に陥り、明確な戦略無き国家の悲劇が戦前も戦後も続いている」「小資源国である日本が生きるには、科学技術を活かすこと、政治家の能力を高めることでしかない」との卓見も。 一本筋の通った護憲派政治家、後藤田正晴は、既に自民党の政治家レベルに愛想を尽かしていた。政治改革に鈍感で、派閥意識でしかものをみないから。もう30年以上前の言葉だが、自民党の政治家はあの頃よりもさらに劣化してしまったようだ。
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三島由紀夫、近衛文麿、橘孝三郎、野村吉三郎、田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴。 戦中戦後のキーパーソン7人。 知らない人も数名いたが、すべての人物に少なかれ興味を持つことができた。 三島と光クラブ事件の関係性など知らない逸話も。
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三島由紀夫・近衛文麿・橘孝三郎・野村吉三郎・田中角栄・伊藤昌哉・後藤田正晴という6人の人物について書いた一冊。 評価が分かれるこれらの人に対して、著者なりに分析しているのは理解できた。
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昭和を代表する7人のエピソードが書かれた本。『昭和の怪物 七つの謎』の第2弾。 本作は三島由紀夫、近衛文麿、橘孝三郎、野村吉三郎、田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴の7人を取り上げています。 田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴の3人について書かれた後半は、昭和後期の政治史や政治家とは...
昭和を代表する7人のエピソードが書かれた本。『昭和の怪物 七つの謎』の第2弾。 本作は三島由紀夫、近衛文麿、橘孝三郎、野村吉三郎、田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴の7人を取り上げています。 田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴の3人について書かれた後半は、昭和後期の政治史や政治家とは何かを知る上で必読だと思います。 後藤田正晴が今の政治状況を見たら、腰を抜かすぐらいあきれるだろうなぁと、本書を読んで思いました。
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シリーズ第2弾。 昭和のキーパーソンを7人取り上げて、その人物評、エピソードをまとめたもの。 今回取り上げられているのは以下の7人。 1.三島由紀夫 2.近衛文麿 3.橘孝三郎 4.野村吉三郎 5.田中角栄 6.伊藤昌哉 7.後藤田正晴 7人中3人知らない、だと…! 無知をさらけ...
シリーズ第2弾。 昭和のキーパーソンを7人取り上げて、その人物評、エピソードをまとめたもの。 今回取り上げられているのは以下の7人。 1.三島由紀夫 2.近衛文麿 3.橘孝三郎 4.野村吉三郎 5.田中角栄 6.伊藤昌哉 7.後藤田正晴 7人中3人知らない、だと…! 無知をさらけ出してしまいました。 か、かろうじて半分以上は分かるからセーフ? いちばん興味深く読んだのは田中角栄でした。 高校では日本史主選択だったんだけど、近現代史ってだいたい時間なくってさらっとになるよね。 だから田中角栄といえば、「今太閤、日本列島改造論、ロッキード事件」ぐらいの上っ面しか知らなくて。 改めて良くも悪くも影響力のすごい人だなあと。
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面白い。田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴の章が興味深かった。同時代として、昭和を過ごした人による生々しい時代史であった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
私にとっての昭和史は、子どもの頃の「記憶」と大人になってからの「知識」が交錯しています。 子どもの時に見聞きした事件や人物について 「もっと知りたい」 「詳しく知りたい」 「本当のところはどうだったんだろう」 「どんな意図があったのだろう」 と感じると、すごく興味を持ちます。 本書は、興味のある人については面白かったです。 野村吉三郎の章では、電報遅延の内幕になるほどと思いました。 田中角栄は、子どもでも印象強い人物で、興味深く読むことができました。 本書で最も面白かったのは、伊藤昌哉氏。 「自民党戦国史(上)(下)」 「池田勇人とその時代」 「自民党「孫子」―孫子理論による政治力学の解明」 を読んでみたいと思いました。
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三島由紀夫、近衛文麿、橘孝三郎、野村吉三郎、田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴の7人を取り上げる。大戦前後の近衛、橘、野村から始まり、最後の護憲派といわれたカミソリ後藤田まで。意外な真相の解明が楽しい。近衛が東條に首相の座を譲った真の理由、戦争終結へむけた動き、野村大使の真珠湾騙し討...
三島由紀夫、近衛文麿、橘孝三郎、野村吉三郎、田中角栄、伊藤昌哉、後藤田正晴の7人を取り上げる。大戦前後の近衛、橘、野村から始まり、最後の護憲派といわれたカミソリ後藤田まで。意外な真相の解明が楽しい。近衛が東條に首相の座を譲った真の理由、戦争終結へむけた動き、野村大使の真珠湾騙し討ちとなった真相、また「自民党戦国史」の著者、伊藤プーさんが実は角栄が嫌いで、大平を守ろうと動いていた…。その田中の社会主義者的な側面など、興味の尽きない話の数々だった。なかでも著者と後藤田の築き上げた信頼関係から出てくる後藤田の姿は他の本では知り得ない話ばかりだと思う。後藤田から著者の奥さんに感謝の電話があったというのは驚き!
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シリーズ1作目と比べると、いまひとつだった。 知らなかった人が多いのと、知ってる人でも再発見的なものがなかったので。
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