調べる技術 書く技術 の商品レビュー
タイトルに標榜している以上に幅広く有意義な情報が詰まっている一冊だ。 ノウハウとして具体的な書名や方法を挙げている上に、知的アウトプットのインフラ作りと称して生き方やマインドセットにまで具体的なアドバイスを行っている。これは凄い。 個人的に気になったポイントを挙げてみる。 ま...
タイトルに標榜している以上に幅広く有意義な情報が詰まっている一冊だ。 ノウハウとして具体的な書名や方法を挙げている上に、知的アウトプットのインフラ作りと称して生き方やマインドセットにまで具体的なアドバイスを行っている。これは凄い。 個人的に気になったポイントを挙げてみる。 まず「人間が労働から解放されることはない」の項で、 「AI技術はあくまで技術。人間の最新の補助ツールの1つでしかない。」と佐藤氏は断言し、 労働とは、人間が自然界に働きかけて、何かしらの成果物を得ることである。 その原理原則がある限り、労働のすべてをAIが担うようになることはない。 という旨を述べている。 ここにはやや違和感あり。前後の主張の関連性がいまいち見えない。 なので突っ込んで考えてみよう。 「人間が」自然界に働きかける、というのが労働の定義であるのなら、確かにAIによって置き換えられた仕事はもはや「労働」とは呼ばなくなるだろう。 ただそのことを言っているわけではないような気がする。 人間が自然界に働きかけて何らかの成果物を得る、というのは、 例えば畑で作物を作る、畜産で食肉を得る、食品を加工、流通する、天候を予測し、天候に左右されずに過ごせる建物を作ることなどがまず考えられる。また綿を育てたり、石油を掘ってエネルギーを生産したり、石油を加工して化学繊維を作ることも当然含まれるだろう。 つまり衣食住の基本は自然界への働きかけに他ならない。 これらはAIで代替可能ではないのだろうか? AIで代替可能な作業は年々広がっている。 定形、反復なものから、クリエイティブなものまで出てきた。 もちろんAIだけで代替可能とは言えない。 例えば畑を耕し、ジャガイモを掘り出すためには物理的な働きかけが必要なので、AIが頭脳だとすれば、身体となる道具としてロボットが必要になる。 そしてそのコラボレーション、社会実装は、コストさえ度外視すればかなりの部分が可能だろう。 このコストというのがまず一つ目のハードルで、ジャガイモを潰さずに丁寧に掘り出すとか、種まきから水やり、収穫、仕分け、梱包、運送の一連の流れをすべてシームレスにAIとロボットに置き換えるためのコストを考えると、 よほど人間が代替した方が安く済んでしまう。 汎用AIの実用化はまだ先と見積もられているし、汎用AIが出来たとして、汎用ロボットはさらに先になる。 二つ目のハードルはプロンプト部分、即ちAIに対して、何をしてほしいかを指示する点にある。 気まぐれで不完全な人間の気持ちや意図を完全に読み取るのは、人間でも不可能と言っていいと思う。 そう考えると、人間は勝手に動くAIに対して、今の自分の気持ちや意図を適宜与えて方針を変えさせるか、AIのやり方に完全に乗っかって人間がその意思や行動を変えるかのいずれかの関係性に落ち着くはずだ。 AIが人間の仕事を完全に代替するのはこの後者のパターンを指すわけだが、知識欲やクリエイティビティやフィードバックを求めての他者貢献といった根源的な欲求が人間にある以上、全ての人が後者のパターンに当てはまるとは考えにくい。 佐藤氏の主張がそういった意味合いであるかどうかは定かではないが、自分なりに行間を読めばそういう意味と受け止められる。 落合陽一はIT環境も踏まえて新しい「自然」と呼ぶ(デジタルネイチャー)。 その認識では、人間はデジタルネイチャーへの働きかけ(労働)からも成果物を得て、そして生きていく。 AIが発展すれば新たな仕事が生まれる。 そういった視点でも、仕事、労働に携わる人が新たに生まれるため、完全になくなるというのは非現実的だろう。 『今後は、分析の部分はどんどんAIが担うようになっていき、人間は、人間的な価値判断や感覚、発想力、創造力、想像力を動員し、付加価値をつける総合力がなくては、豊かに幸せに生きてはいけない。』 現実的にはコストを計算に入れて、AIが多くの仕事を奪ってもなお収入を得て生きていくためには、上記のような総合力が確かに必要となっていくだろう。 ーーーー 長くなるので全文はnoteにて。 https://note.com/ronnio/n/nffcdc5dfa338
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やり方。日々考えて自分にフィットさせていかないとならない。というのはわかっているけど難しい。アウトプットを想定してのインプット。で、時代が変わらず不変なことあれど、時代に乗ったツールを使う。で、それを最大限にいかすには、やっぱり自身の「やり方」ってわけですね。ふへーと感嘆だけして...
やり方。日々考えて自分にフィットさせていかないとならない。というのはわかっているけど難しい。アウトプットを想定してのインプット。で、時代が変わらず不変なことあれど、時代に乗ったツールを使う。で、それを最大限にいかすには、やっぱり自身の「やり方」ってわけですね。ふへーと感嘆だけしていてはしょうがない。自身だとしたらと考える一歩に。
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最も印象的だったのは「知的アウトプットは、幸せに生きるための手段でしかない」です。ハウツー本は、手段を目的化して書かれるのが一般的かと思っていましたが、予想外でした。また、目的を設定することで、何にどれだけの資源を投下するかが判断でき、投資に対するリターンが最大化できると理解しま...
最も印象的だったのは「知的アウトプットは、幸せに生きるための手段でしかない」です。ハウツー本は、手段を目的化して書かれるのが一般的かと思っていましたが、予想外でした。また、目的を設定することで、何にどれだけの資源を投下するかが判断でき、投資に対するリターンが最大化できると理解しました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
教養を身に着けるための具体的なハウツーが書かれていて、行動に移しやすいかも。 最近は新聞・テレビを見ることが減って、社会情勢に疎くなりがちなので、NHK NEWS WEB を見ることは意識的に続けようかな。
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こんなに簡明なビジネス書を書くこともあるんだ!とびっくり。 挙げられていた課題図書、読みます…。新聞か… ジャパンナレッジが出てきてうれしかった。 SNS(LINE含む)は時間の浪費、とのこと。まあね。 猫好きということがわかりホッコリした。コーヒーカップとかスリッパも動物柄らし...
こんなに簡明なビジネス書を書くこともあるんだ!とびっくり。 挙げられていた課題図書、読みます…。新聞か… ジャパンナレッジが出てきてうれしかった。 SNS(LINE含む)は時間の浪費、とのこと。まあね。 猫好きということがわかりホッコリした。コーヒーカップとかスリッパも動物柄らしい。カワイイ
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「書く技術」に興味があって読んでみた。 書く技術パートの半分はスケジュール管理のこと。 著者ほど忙しくないので笑、実践するほどのものはなかった。(多忙な人には有効なものもあると思う) 残りの半分が、書くことについての技術。 一冊のノートに手書きするというのが佐藤流。 読書後に...
「書く技術」に興味があって読んでみた。 書く技術パートの半分はスケジュール管理のこと。 著者ほど忙しくないので笑、実践するほどのものはなかった。(多忙な人には有効なものもあると思う) 残りの半分が、書くことについての技術。 一冊のノートに手書きするというのが佐藤流。 読書後に「本の抜き書き」と「自分のコメント」を書く。 抜き書きのため、たくさんは書けない。それゆえに大事なところのみを抜き出すことになり、手を動かすことが記憶に残るのに寄与する、とのこと。 参照不可で書くことが、頭の定着度を測るには良い。 複眼思考、というのは今読んでいる苅谷さんの本と類似。
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【知的生産力を上げて、人生をより良く充実させるのが目的】 知的生産とは…「オフィスの中で知的青果物を生み出す効率のこと」 そのために… ①中高教科書レベルの基礎学力をつける。 ②自分の仕事に関する知識をアップデートする。 自分は中高レベルの基礎学力がないので、お勧めされてた日本史...
【知的生産力を上げて、人生をより良く充実させるのが目的】 知的生産とは…「オフィスの中で知的青果物を生み出す効率のこと」 そのために… ①中高教科書レベルの基礎学力をつける。 ②自分の仕事に関する知識をアップデートする。 自分は中高レベルの基礎学力がないので、お勧めされてた日本史A・ 世界史A・政治経済の勉強をしようと思いました。 数学IAは…後々余裕があったら… 自分というOSを最新のものにしておくために、気持ちを新たに勉強しようと思いました。
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内容的には佐藤優氏が今で著書で述べてきたことの焼き直しというか繰り返しになるので、氏の知的生産の技術に関心のある読者には既にどこかで聞いたことがあるなあ、ということばかりだろうと思う。 要するに、佐藤優氏自身が常日頃から有益だと思っていることと、時間の浪費だと思っていることを集...
内容的には佐藤優氏が今で著書で述べてきたことの焼き直しというか繰り返しになるので、氏の知的生産の技術に関心のある読者には既にどこかで聞いたことがあるなあ、ということばかりだろうと思う。 要するに、佐藤優氏自身が常日頃から有益だと思っていることと、時間の浪費だと思っていることを集約しているという感じで、特に目新しいものは見受けられなかった。
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本書は、佐藤氏が専業作家として活動する上で心がけている、必要な情報を「調べ」、それをもとに「書く」といった、一連の知的生産術を1冊にまとめたものです。 結論は、次の通りです。 もっとも重要なのは、知的生産力を高めること自体でなく、知的生産を高めることで人生が充実することです。...
本書は、佐藤氏が専業作家として活動する上で心がけている、必要な情報を「調べ」、それをもとに「書く」といった、一連の知的生産術を1冊にまとめたものです。 結論は、次の通りです。 もっとも重要なのは、知的生産力を高めること自体でなく、知的生産を高めることで人生が充実することです。「知的生産力を高めなければ」と心理的に追い立てられる羽目になっては本末転倒です。ときには、肩の力を抜き、なんにも考えない時間を持つことも重要です。 気になった言葉は次になります。 <調べる技術、書く技術> ・読み取った情報を1冊に集約させるノートを作ったり、学んだ内容を学生に教えたり、ラジオ番組で話すなどして、アプトプットも意識的に行い、「身につく」読み方をするように心がけている。 ・インプットとアウトプットの両輪がそろうことで、得た情報が自分の知識となり教養になる。 ・問題は、「知的な生産をどうするか」ではなく、「生産活動のなかの知的な『濃度』を、いかに高めるか」だ。 ・重要な要素は、「楽しんで仕事をすること」だ。 <インプット> ・インプットには、2種類ある。1つは、理解力の土台を作るためのインプット、もう1つは、具体的なアウトプットのために行うインプットだ。 ・基礎的な知識・教養がなくては理解できない情報がたくさんある。 ・「具体的なアウトプットのために行うインプット」とは、目的意識をもって行うインプットだ。仕事に直結するかという視点をつねにもつことをおすすめする。 ・みなと同じことをやっていては差別化できない。いかにほかの人とは違う切り口、情報をもって発信するかが問われてくる。 ・リアルタイムな情報は新聞で追いかけるが、今までの経緯などは主に書籍や論文からまとめて入手する。 ・インプットとは具体的にどのような作業か。まず基本は「読むこと」、そして、第二に「聞くこと」だ。 ・本を読んでも自分の知識にならない理由 ①本の内容を理解したつもりが、実際は理解していない ②読書の技法が磨かれていない ③読者が背伸びをしている、もしくはあせっている ④本の内容が論理破綻している <アウトプット> ・おすすめする情報整理法は「手書き」が基本。使うノートは1冊だけ。 ・読書の際に記すポイントは、「本の抜き書き」と「それに対する自分のコメント」の2つ ・日ごろから、情報を鵜呑みにせず自分の頭で考える力を養っておいた方がいい。 「自分の頭で考える」とはなにか。それは、「批判的思考力」をもって物事をみることである。 <インフラ整備> ・ビジネスでは、信頼と信用がもっとも大切だ 目次は、以下になります。 はじめに 第1章 情報過多な時代の調べる技術、書く技術 第2章 【インプット】情報を【読む力】を高める 第3章 【アウトプット】読んだ知識を表現につなげるスキル 第4章 調べる技術、書く技術の【インフラ整備】のすすめ おわりに
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著者は、毎月平均2冊の本と約90のコラムや連載を執筆するため、毎日数紙の新聞を読み、月に500冊の本に目をとおすこともあるという。すごすぎる。あらゆる分野で高校レベル、自分の専門分野では大学レベルの知識をもち、常に学びをアップデートし続けたら、理解力が増してインプットが格段に楽に...
著者は、毎月平均2冊の本と約90のコラムや連載を執筆するため、毎日数紙の新聞を読み、月に500冊の本に目をとおすこともあるという。すごすぎる。あらゆる分野で高校レベル、自分の専門分野では大学レベルの知識をもち、常に学びをアップデートし続けたら、理解力が増してインプットが格段に楽になるそうだ。調べる、書く技術そのものより、もっと広く浅く様々な事柄に触れられていたが、これはこれで読みやすく面白く、やる気になった。
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