検事の信義 の商品レビュー
佐方貞夫検事シリーズ第4弾。 読み始めたら止まらなくなり、寝る間を惜しんで読みきってしまった。 相変わらず、疑問があれば納得いくまで調べ、正義を貫き通している。 佐方検事とその上司の立場は大丈夫かと心配してしまうような仕事っぷりは とかく、くさいものには蓋をしがちな現代社会が情け...
佐方貞夫検事シリーズ第4弾。 読み始めたら止まらなくなり、寝る間を惜しんで読みきってしまった。 相変わらず、疑問があれば納得いくまで調べ、正義を貫き通している。 佐方検事とその上司の立場は大丈夫かと心配してしまうような仕事っぷりは とかく、くさいものには蓋をしがちな現代社会が情けなく思ってしまった。
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佐方貞人シリーズ第4弾。「罪はまっとうに裁かれなければならない」が信条の検事佐方が、事件の裏にある被疑者一人一人の問題を見つめ、真実を明らかにする3つの短編と一つの中編。 組織の事情など斟酌せず、真実を見極め、検事としては異例となる求刑も厭わない佐方。上の圧力にも屈せず、自分の...
佐方貞人シリーズ第4弾。「罪はまっとうに裁かれなければならない」が信条の検事佐方が、事件の裏にある被疑者一人一人の問題を見つめ、真実を明らかにする3つの短編と一つの中編。 組織の事情など斟酌せず、真実を見極め、検事としては異例となる求刑も厭わない佐方。上の圧力にも屈せず、自分の信義を貫く四角四面の男が、今回は信頼する上司・筒井検事の助言を得て、「しかるべく」処置をする柔軟さを見せたのが彼の成長かな・・・ 「正義を質す」では、「凶犬の眼」の日岡巡査がからんでくるのもファンとしては嬉しい。 ひとつ残念だったのは、今回シリーズを再読して時系列を整理しようと年表を作りながら読んだら、佐方の年齢と任官年度、父親の事件の発生年など上手く整合性が取れていないことが発覚したこと。 シリーズだけど、別の作品っていうことで目をつぶるしかないのかなぁ~なんだか気持ち悪いんだけど・・・
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柚月裕子さんの佐方貞人シリーズ、№4、「検事の信義」、2019.4発行です。裁きを望む、恨みを刻む、正義を質す、信義を守る の4話。信義を守るが圧巻でした。キャリアの検察官に対し、一歩も引かぬ佐方の心意気。「なぜ事件が起きたのかを突き止め、罪をまっとうに裁かせる。それが私の信義で...
柚月裕子さんの佐方貞人シリーズ、№4、「検事の信義」、2019.4発行です。裁きを望む、恨みを刻む、正義を質す、信義を守る の4話。信義を守るが圧巻でした。キャリアの検察官に対し、一歩も引かぬ佐方の心意気。「なぜ事件が起きたのかを突き止め、罪をまっとうに裁かせる。それが私の信義です。」(立場とか、組織の事情など関係ない。)
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一番最後の話が好きだったが、日岡の登場にも興奮。佐方シリーズの中でも本作の佐方さんが一番好きな気がした。どんどん熱くなっていくなー。続編も楽しみにしてます。
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佐方検事シリーズの短編集。たしかに犯した罪を単純に法律に合わせて裁くだけ、ならばたやすく思えるのですが。人間の起こした事件はきっと、それだけでは読み解けないのでしょうね。というよりも、何があったのか、どうしてそうなったのかはきちんと読み解かなければならない。佐方検事の「信義」には...
佐方検事シリーズの短編集。たしかに犯した罪を単純に法律に合わせて裁くだけ、ならばたやすく思えるのですが。人間の起こした事件はきっと、それだけでは読み解けないのでしょうね。というよりも、何があったのか、どうしてそうなったのかはきちんと読み解かなければならない。佐方検事の「信義」には考えさせられます。 お気に入りは「正義を質す」。正義、と口にするのはたやすくても行うことは難しく、さらに「正しい正義」とは何なのか、というのは永遠に答えの出ない問いなのかもしれません。四角四面なだけではなく、こういう「正義」もあるいは必要なのかもしれない、とふと思わされました。そして別シリーズのあの人が登場するのも読みどころ。 「信義を守る」も読み応えたっぷりです。検察としてはこの決断はとんでもないことなのでしょうが、これ以外の解決はないよなあ。
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検事の連作短編集。 ・認知してくれない父親の家から高級時計を盗んだとして逮捕された男。無実の証拠があるのになぜ口にしないのか・・・「裁きを望む」 ・覚せい剤所持を所持しているのを目撃した知人が通報。しかし日付が違う・・・「恨みを刻む」 ・暴力団幹部を保釈にして、抗争を起こさ...
検事の連作短編集。 ・認知してくれない父親の家から高級時計を盗んだとして逮捕された男。無実の証拠があるのになぜ口にしないのか・・・「裁きを望む」 ・覚せい剤所持を所持しているのを目撃した知人が通報。しかし日付が違う・・・「恨みを刻む」 ・暴力団幹部を保釈にして、抗争を起こさせようと依頼される検事・・・「正義を質す」 ・認知症の母を殺した男。情状酌量の余地があるのに、自分を悪者にしようとしているのはなぜか・・・「信義を守る」 どれもかなり面白かった。一見ありがちなリーガルサスペンスなんだけれど、事件の解決法が、想像だにしないやり方で驚く。そして主人公らしい生真面目な方法なのがまたいい。
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『信義』の意味、改めて。 泣けた泣けた。 特に介護殺人の、中編。 そう、中編集ってこと。えっ?ちょっと~と思ったけれどひとつひとつが捻りもあって、驚かされたし、佐方検事のお人柄もありこれまでのシリーズをひと通りまた目を通したくなるほど。 法曹界、現実にはほど遠いけれど、本の中ではこんなにも近く感じられる。読書が趣味のひとつでホントによかった! ありがとう。 うれしいわ。
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シリーズを通して読んでいますが、随分こなれた感じの展開になってきたような気がする。4作品全部がもやもやした終わり方なのは作風的に仕方ないのかな。ヤメ検弁護士への転身はいつになるのか気になるところです。 ただ、今回はKindle版で読みましたが、ボリュームの点でこの価格はチョット高...
シリーズを通して読んでいますが、随分こなれた感じの展開になってきたような気がする。4作品全部がもやもやした終わり方なのは作風的に仕方ないのかな。ヤメ検弁護士への転身はいつになるのか気になるところです。 ただ、今回はKindle版で読みましたが、ボリュームの点でこの価格はチョット高いと思う。
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佐方シリーズ第4弾。 「裁きを望む」 「恨みを刻む」 「」 「信義を守る」 の4編収録。 「罪をまっとうに裁かせる」検事任官5年目の活躍を描く。 このペースだと検事をやめるまでまだ数冊は出そうです。 「孤狼の血」「凶犬の眼」の日岡が登場する「正義を質す」はファンサービス作品です。 「凶犬の眼」の後だと思います。 自分としては最後の作品は感動モノでした。
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佐方検事に久しぶりに会えました、が、日岡さんの登場に少し驚きました。信義を貫くにはかなりの心の強さが必要。佐方さんより先に増田さんが倒れそうで心配です…。どれも灰色な終わり。犯罪を扱うのだからスッキリは望めないけれど、切なかったり苛立ったり。なかなか柵の強い世界で佐方さんはこれからも貫き続けられるのだろうか。続編を待ちたいです。
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