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彼女に関する十二章 の商品レビュー

3.9

21件のお客様レビュー

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2023/11/23

聖子は50歳になった。 息子は巣立って夫と二人暮らし。 時々夫にはイラッとさせられるけれど、そこは上手くやっていけてると思う。 50歳になって、それでも色々なことが起こる。 女には縁がないと思っていた息子が彼女を連れて帰ってきたり、仕事先の事務所に出入りする初老の男と関わったり。...

聖子は50歳になった。 息子は巣立って夫と二人暮らし。 時々夫にはイラッとさせられるけれど、そこは上手くやっていけてると思う。 50歳になって、それでも色々なことが起こる。 女には縁がないと思っていた息子が彼女を連れて帰ってきたり、仕事先の事務所に出入りする初老の男と関わったり。 人生は捨てたもんじゃない。

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2023/11/04

暫く読書断ちしていたから、久しぶりに手に取った一冊。 中島さんの本は「ムーンライトイン」以来だけどまたまた面白かったなぁ。 表面だけ眺めると、”中年女性に訪れた小さなロマンス”という風体だけど、読み進めていくと根底には、なんでもない人間の生と、多分その先にある死への愛おしさが満...

暫く読書断ちしていたから、久しぶりに手に取った一冊。 中島さんの本は「ムーンライトイン」以来だけどまたまた面白かったなぁ。 表面だけ眺めると、”中年女性に訪れた小さなロマンス”という風体だけど、読み進めていくと根底には、なんでもない人間の生と、多分その先にある死への愛おしさが満ちていることに思い及ぶ。 この方の文章は、いつもなにか不思議な温かさと同時に、まるで倍音のような余韻を感じてしまう。 あと、伊藤整さんの「女性に関する十二章」を読んでみたくなりました。

Posted byブクログ

2023/01/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

聖子さんの脳内独白が面白くて声に出して笑ってしまった。上品な面白さで聖子さんの綺麗事ばかりでは無い人間味溢れる聖子さんに惹かれる。 「相手はまだ気づいていない、見る側にとって有利な条件のもとで、聖子は心置きなくこの三十一歳の青年の姿を眺めた。」 日常で取りこぼしがちなシーンを切り取るのが凄くお上手です。

Posted byブクログ

2022/11/25

聖子さんの脳内独白が面白い。 最初の出だし 「どうやらあがったようだわ。」と梅雨の晴れ間を見上げてつぶやく聖子さん。これだけでもう面白い。やられた! 60年前の古くさい「女性論」と主婦の聖子さんの日常がシンクロしてるところも面白い。 聖子さんの人生考察とも言える脳内独白は、答えが...

聖子さんの脳内独白が面白い。 最初の出だし 「どうやらあがったようだわ。」と梅雨の晴れ間を見上げてつぶやく聖子さん。これだけでもう面白い。やられた! 60年前の古くさい「女性論」と主婦の聖子さんの日常がシンクロしてるところも面白い。 聖子さんの人生考察とも言える脳内独白は、答えがあるわけじゃないけど、意外に深い。

Posted byブクログ

2022/03/07

ふだんミステリーばかり読んでいると、こんな本が無性に読みたくなる。 中島京子さんの文章や物語がとても好き。 「明日は今日予想できるものじゃない、とは、誰にも否定できない真実だ。明日という日に意味があるのは、今日とは違うことが起こるからなのだ」 いつか読んでみたい、伊藤整「女性...

ふだんミステリーばかり読んでいると、こんな本が無性に読みたくなる。 中島京子さんの文章や物語がとても好き。 「明日は今日予想できるものじゃない、とは、誰にも否定できない真実だ。明日という日に意味があるのは、今日とは違うことが起こるからなのだ」 いつか読んでみたい、伊藤整「女性に関する十二章」

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2021/11/18

50代の普通の主婦である聖子さんが主人公の話。 聖子さんが面白い。 出だしから「粕添瓢一に投票する男とセックスしない女達の会」に入ったボンゴに対する聖子さんの考えに笑った。 また、一人息子が心配でしょうがない様子もどこにでもいるお母さんのようだ。この前まで「息子は女の子と付き合...

50代の普通の主婦である聖子さんが主人公の話。 聖子さんが面白い。 出だしから「粕添瓢一に投票する男とセックスしない女達の会」に入ったボンゴに対する聖子さんの考えに笑った。 また、一人息子が心配でしょうがない様子もどこにでもいるお母さんのようだ。この前まで「息子は女の子と付き合ったことがないにちがいない」と心配していたのに、いきなり妊娠した彼女を連れて帰ってきたら、それはそれでまた心配する。 くすりと笑える柔らかい本でした。

Posted byブクログ

2021/11/02

聖子さんが素敵。 ウィットに飛んだ言葉選びに、この人と友達になりたいと思いました。 息子と恋人のチカちゃんが結婚して子供が生まれることになり、その後の聖子さんのエピソードを読みたいなと思います。

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2021/11/06

ブックオフの本棚で、タイトルに惹かれ直感的に手に取った一冊。その直感に間違いは無かった。コレは嫁さんにも強く一読を薦めたい。でも必ずしも万人に受ける内容でもないかも。やはり主人公と同じく、五十代以上の方にこそお薦めしたい。 内容は、五十過ぎの共働き主婦・宇藤聖子の日常に起こるちょ...

ブックオフの本棚で、タイトルに惹かれ直感的に手に取った一冊。その直感に間違いは無かった。コレは嫁さんにも強く一読を薦めたい。でも必ずしも万人に受ける内容でもないかも。やはり主人公と同じく、五十代以上の方にこそお薦めしたい。 内容は、五十過ぎの共働き主婦・宇藤聖子の日常に起こるちょっとしたエピソードや事件に絡め、半世紀以上前の「女性に関する十二章」に絡む人生や恋愛、価値観への哲学的洞察?をも促す、なかなか希少な読み応え。また読み返すのも楽しそう。

Posted byブクログ

2021/09/29

女性論を語る…というと難しいが、50歳女性のありのままの日常風景。 4章あたりからなかなかユーモア溢れる語り口調で、ナイスなセンスを感じた。 徐々に心に響く言葉が、じんわりと胸にくる。

Posted byブクログ

2021/08/19

ごく普通の50台主婦の日常を題材としたコメディタッチの小説。 中島京子さん、市井の人々の姿と時代の空気を描くのが本当に上手。 暖かいユーモア満載で楽しく読ませる。 同年代の作家で一番好きかも。

Posted byブクログ