15歳のテロリスト の商品レビュー
薄いしスラスラ読めるし、これは色んな人に読んでもらいやすい作品。 題材は少年法について。 18歳以下に適用される少年法、これがあることによっての被害者、加害者の生活がありありとわかった。 子ども(と呼ばれる年齢の人)が簡単に犯罪に手を染め、簡単に人を殺す。少年法に守られてると...
薄いしスラスラ読めるし、これは色んな人に読んでもらいやすい作品。 題材は少年法について。 18歳以下に適用される少年法、これがあることによっての被害者、加害者の生活がありありとわかった。 子ども(と呼ばれる年齢の人)が簡単に犯罪に手を染め、簡単に人を殺す。少年法に守られてるとはいえ、本当に刑期を、処罰を理解していたら起こらなかった事件も多かったはず。 そして、今はSNSなどで簡単に言葉がつながる時代。時にはその言葉が人を苦しめて死に追いやる要因になるということを、みんなが理解する日が来ないといけない。
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少年法という法律に人生で初めて向き合いました。 加害者を守るか、被害者を救済するかはとても難しく、今後も解決しない問題だと思いました。 前までは、未成年だから犯罪は親の影響も大きいし、再生する可能性もあるから、少年法で守るべきだと考えていました。 ですが、少年に家族を殺された人は...
少年法という法律に人生で初めて向き合いました。 加害者を守るか、被害者を救済するかはとても難しく、今後も解決しない問題だと思いました。 前までは、未成年だから犯罪は親の影響も大きいし、再生する可能性もあるから、少年法で守るべきだと考えていました。 ですが、少年に家族を殺された人はなぜ普通に生きていられるんだという気持ちになるというのには、心から共感しました。しかし、加害者の罪を重くしたことで、本当に被害者の救済につながるかは答えが出ません。 法律は守るか、裁くか、その狭間でどのように変わっていくべきか、再度自分でも考え直していきたいです。
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とても感動しました。 少年法のことを何も分からないので勉強になりました。 事件があると被害者家族に目がいってしまいますが、加害者家族についても色んなケースがあるんだなと感じました。 たくさんの若い人たちに読んで欲しい一冊でした。
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自分にとって初めて読む作家さんの作品。 テーマは「少年法」、なんだかライトノベルっぽい雰囲気で自分には会わないかな?と思っていたが結構引っ掛かりの多い作品だった。 重たいテーマをミステリーに仕上げているのだが、そのミステリーの方は序盤からなんとなく分かってしまうような展開だった...
自分にとって初めて読む作家さんの作品。 テーマは「少年法」、なんだかライトノベルっぽい雰囲気で自分には会わないかな?と思っていたが結構引っ掛かりの多い作品だった。 重たいテーマをミステリーに仕上げているのだが、そのミステリーの方は序盤からなんとなく分かってしまうような展開だった。正直ミステリーとしては自分には物足りなかった。 だが被害者家族と加害者家族の立位置と関係性は深く感じる物があり、未成年の犯罪についてもまた考える事も多い作品だった。 加害者、被害者共にその回りには家族、恋人、友人、知人と当然いて、その人達にも大きく影響するのだという自覚の問題だろうと考える。思考と行動が幼い。 そこがクリアすれば「大人になる」という歩みの一歩目なのかもしれないと感じた。 自論だが「大人になる」ということは「自分のけつを自分で拭く」という事だと思っている。 成人しても精神的にも金銭的にも生活力的にも、親や他の人に尻拭いしてもらっている人々はまだまだ大人になりきれていないと思う。 そういう意味では犯罪や法律だけが先行して年齢に区切りを持って区別するのも疑問だと改めて感じた。 20歳越えても幼い思考の人は幾らでもいて、我儘に歩みすら寄せない人も大勢いるのだから。逆も当然いて、年齢は幼くてもしっかりとした意識を持っている人もいる。 人それぞれと言ってしまえばそれまでだが、難しい重いテーマだと感じた。 この作品を読みながらそんな事を考えていた。
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被害者と加害者家族の葛藤がよく見えたり、それらを別視点で追う構成だったりと、自分があまり読んだことがないような作品でとても面白かったです。 また、作品を通してこのような状況になってしまう方々が実際にいることも考えてしまい、少しだけ複雑な気持ちになりました。
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※ もし大切な人の命を奪った犯人が、 少年法で守られる年齢だったら。 被害者遺族には事件の真相が明らかにされない だけでなく、加害者は少年法の下で更生のため 保護され相応の刑罰を受けることもない。 残された遺族の感情を想像すると、加害者に 対しては言葉に言い表せない憤りしかな...
※ もし大切な人の命を奪った犯人が、 少年法で守られる年齢だったら。 被害者遺族には事件の真相が明らかにされない だけでなく、加害者は少年法の下で更生のため 保護され相応の刑罰を受けることもない。 残された遺族の感情を想像すると、加害者に 対しては言葉に言い表せない憤りしかなく、 法に対しては理不尽さに胸が焼かれる。 全てを失った少年が、埋められない空洞を 抱えて数えきれないほどの深い葛藤の末に 辿り着いた答えは、隠され曖昧に濁された 真実を隅々まで明らかにするために、自らを 全てを吹き飛ばす爆弾にすることだった。 罪を犯すことに年齢は関係あるのか。 本当に救われる必要があるのは誰なのか。 主人公の狂わんばかりの心の痛みが、 息苦しいほど切実に心に刺さってきます。
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中高生にぜひ読んでもらいたい。 話がまとまっていて(非現実、軽すぎる等の感想もあるけれど)それくらいの子達には、分かりやすく、考えるきっかりになりやすい、ストーリー展開だと思う。 未成年だからと浅はかな気持ちで罪を犯すと、自分も自分の身内もかなりの重責を背負う事になる。 加害者、...
中高生にぜひ読んでもらいたい。 話がまとまっていて(非現実、軽すぎる等の感想もあるけれど)それくらいの子達には、分かりやすく、考えるきっかりになりやすい、ストーリー展開だと思う。 未成年だからと浅はかな気持ちで罪を犯すと、自分も自分の身内もかなりの重責を背負う事になる。 加害者、被害者の両面の気持ちが分かりやすい。
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きっとこの世界で今も論争が起こっているだろう少年法。私も未成年が引き起こしたニュースを見て、大人と同等の厳罰が下されないことを不当だと思っていたことがあった。 実際私も未成年だ。でも善悪の区別もある程度出来ることも確か。だから余計にその対応に疑問を感じたことがあるのだろう。 そん...
きっとこの世界で今も論争が起こっているだろう少年法。私も未成年が引き起こしたニュースを見て、大人と同等の厳罰が下されないことを不当だと思っていたことがあった。 実際私も未成年だ。でも善悪の区別もある程度出来ることも確か。だから余計にその対応に疑問を感じたことがあるのだろう。 そんな私にはこの作品が凄く心に刺さった。主人公の苦しみが伝わり、苦しくなることもあった。 15年という、生きてきた短い時の中で篤人は家族を殺された被害者になった。この気持ちを救うことが出来るのは加害者に復讐すること。しかし篤人が完全な復讐を行うほどの非情さが無いという部分も含め、現実味があり苦しくなった。 優しい目をした篤人が「動き続け」なければならない事に胸が痛くなった。 私は事件が発生した際、決して野次を飛ばすことはしないが、それでもニュースで容疑者として上がった人物を白い目で見てしまうことがある。でも本当にその人が容疑者なのか、と言われれば答えられる自信がない。真実が私には分からないからだ。 その人がどのような経緯で、その犯罪を犯したのか、それを全部知っていなければ私が被疑者を白い目で見ることの資格はないだろう。決して他人事ではないのだと、この本から教えられた。 他にも言葉では言い表せない気持ちが読後にあった。いつか読んでみてほしいと自信を持って勧められる作品だ。
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少年犯罪とそれへの厳罰化の是非が主題だと思った。 犯罪の、被害者と加害者、加害者家族間、匿名の他人。 そして報道機関。 1つの犯罪で多数の人間の人生が狂うこと。不幸になる人間は多岐にわたる。 とてもメッセージ性が強い作品でした。 昨今は少年犯罪が少なくなっていると聞くが...
少年犯罪とそれへの厳罰化の是非が主題だと思った。 犯罪の、被害者と加害者、加害者家族間、匿名の他人。 そして報道機関。 1つの犯罪で多数の人間の人生が狂うこと。不幸になる人間は多岐にわたる。 とてもメッセージ性が強い作品でした。 昨今は少年犯罪が少なくなっていると聞くが、そういう凶悪犯罪が起こればネットを通じて拡散し、少数の過激な事件が多数を占めている印象を受けてしまっている自分もあった。 脱線したが本書は複雑な問題を取り上げているし感情が揺さぶられることが多かったけれどストーリーはわかりやすく読みやすかった。 ただ、犯罪に関わった(人間として心のある)人間の苦悩と本音、葛藤と行動が読んでいて苦しかった。 それを踏まえても、人に安心して勧められる良作品でした。
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『第16回うさぎや大賞』大賞受賞作。 発行部数20万部突破。 『少年法』『被害者遺族』『加害者家族』 テーマとしている部分はかなり重たく、倫理観に迫る内容でしたが、程よいラノベ感で読みやすくまとまっていたように思います。 やっぱ、読み進めていく中での疾走感や没入感は心地良かっ...
『第16回うさぎや大賞』大賞受賞作。 発行部数20万部突破。 『少年法』『被害者遺族』『加害者家族』 テーマとしている部分はかなり重たく、倫理観に迫る内容でしたが、程よいラノベ感で読みやすくまとまっていたように思います。 やっぱ、読み進めていく中での疾走感や没入感は心地良かったなー。 ・ ・ ・ ・ 「すべて、吹き飛んでしまえ」 突然の犯行予告のあとに起きた新宿駅爆破事件。 容疑者は渡辺篤人。 たった15歳の少年の犯行は、世間を震撼させた。 少年犯罪を追う記者・安藤は、渡辺篤人を知っていた。 かつて、少年犯罪被害者の会で出会った、孤独な少年。 何が、彼を凶行に駆り立てたのか——?
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