1,800円以上の注文で送料無料

ドクター・デスの遺産 の商品レビュー

3.8

138件のお客様レビュー

  1. 5つ

    18

  2. 4つ

    66

  3. 3つ

    38

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/12/18

普通に面白かった。展開とか。 安楽死は価値観で賛否分かれると思う。 ただ個人的には人が苦しむ姿は見てられないし、自分も苦しみたくない。高瀬舟が学校で取り上げられた時から考えは変わらず、安楽死容認派だった。けど、スピリチュアル系の本を読むようになって解釈どうあれ思うことは、死ぬ権利...

普通に面白かった。展開とか。 安楽死は価値観で賛否分かれると思う。 ただ個人的には人が苦しむ姿は見てられないし、自分も苦しみたくない。高瀬舟が学校で取り上げられた時から考えは変わらず、安楽死容認派だった。けど、スピリチュアル系の本を読むようになって解釈どうあれ思うことは、死ぬ権利はかなり利己的だなと。なにか大きなものに逆らうような、この世で経験すべき事柄から逃げてるようなそんな感覚。実際その場面に直面したらまた考えが変わってしまうのかな。グレーなことって人間の本質が垣間見れる気がしてドキドキする。

Posted byブクログ

2020/12/15

「安楽死」をテーマにしたミステリ小説。 中山七里先生が書く本はメッセージ性があり考えさせられますが、今回は特に読み応えがありました。

Posted byブクログ

2020/12/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

映画を先に観ていたのですが、内容が異なる点が多くて問題なく楽しめました。 ただ、小説版の犬養は暴走しすぎな感が。娘を囮にするのは明らかにリスクが高すぎるし、ドクター・デスと直接ネットでやり取りするのも内容を公開される(または、そのことを脅しのネタにされる)などの危険性があるので、有能な刑事がとる行動ではないように感じます。 そのため、小菅に対して行った“ハッタリかまして自供させる”行動が荒唐無稽に映ってしまい、説得力を欠いてしまったように思いました。「ハーメルンの誘拐魔」でも月島綾子を相手にイチかバチかの問いかけ(ケータイメール復元の件)を行いましたが、前作は本作ほど犬養が暴走してなかったので、逆に「やるじゃん」と思った記憶があります。 そこがちょっと残念なポイントでしたが、ドクター・デスの正体は映画で知ってはいたけれど、やっぱり上手いなぁと唸りました。ラストシーン(瀕死の久津輪を前に、雛森が犬養と高千穂に安楽死の是非を問う場面)に関しては、映画よりも断然印象に残るものだったのは確か。そこは良かったと思っています。

Posted byブクログ

2020/12/03

展開も早く、とても面白く読みました。安楽死と犯罪といったテーマ設定もストーリー展開に重みを出したと思います。

Posted byブクログ

2020/11/30

映画化したので読んでみました。 気になるシーンは誇張された映画用でしたが、主人公犬養は綾野剛でイメージが固定。今回の相棒は北川さんだと出来すぎじゃないかと思いつつ、シリーズの最初を読んでいないのでまた読むことにします。 医療系の私としては、安楽死というテーマは気になる題材。 正直...

映画化したので読んでみました。 気になるシーンは誇張された映画用でしたが、主人公犬養は綾野剛でイメージが固定。今回の相棒は北川さんだと出来すぎじゃないかと思いつつ、シリーズの最初を読んでいないのでまた読むことにします。 医療系の私としては、安楽死というテーマは気になる題材。 正直、療養というのは長引けば長引くほど家族の負担は増します。それが、回復に向かうものならば耐えることもできますが、いつ終わるとも言えない、見込みのない終わりというのは、本人にとっても家族にとってもかなりの負担。場合によっては地獄と言ってもいいくらいです。 誰しも穏やかな終わりを期待したいし、希望を見出したい。それが叶わないのならいっそという気持ちはわからないでもないです。 一度治療を始めてしまうと、放棄は許されないのです。人工呼吸器を外すことはできないし、心臓が止まり、死を確認されるその時までどうすることもできないこともままあるものです。 安楽死がいいものか悪いものか、この中では言及されません。現行法では犯罪ではあるので、犯人は逮捕されなければなりません。 病気の子を持つ犬養だからこそ、迷いつつも逮捕することに突き進むのです。 人の手で寿命を決めるべきではない、と私は思いますが、苦痛を取り除くもっと画期的な方法が発見されれば、こんな安楽死の問題など起きないのではと思うのです。 安楽死の根幹にあるものは、苦痛を長引かせたくないというものです。経済的な問題にしろ、他に解決策はいつか見つかるのではと思うのですが、そんなものを待っていられないのが現状なのでしょう。 もしも安楽な死が解決されたら、この世はいくらでも闇で解決するような自殺願望のパラダイスになってしまうのではないだろうかとちょっと危惧する私でした。

Posted byブクログ

2020/11/29

 この小説が映画化され、既に上映されていることなど露知らず、普段は見ないテレビのCMで知ることになり手に取った。  物語は、ある日突然子供の声で警視庁の通信指令センターに通報があった。  『ねえ、聞いてよ。悪いお医者さんが来て、お父さんを殺しちゃったんだよ』  受けた女性警察官は...

 この小説が映画化され、既に上映されていることなど露知らず、普段は見ないテレビのCMで知ることになり手に取った。  物語は、ある日突然子供の声で警視庁の通信指令センターに通報があった。  『ねえ、聞いてよ。悪いお医者さんが来て、お父さんを殺しちゃったんだよ』  受けた女性警察官は、『またあなたね、昨日も同じ電話をしてきた子でしょう』と、医師が患者を殺しに来たというのは、あまりにも妄想じみていると思いながら、医療過誤の可能性もある。刑事部捜査一課の高千穂明日香に内線で回した。裏付けを取るため、明日香はあまりやる気がない犬養隼人を連れて通報者の自宅に向かいインターホンを鳴らしてみるが反応はない。貼り紙の末尾に斎場の場所が記されていた。   〈馬籠健一 葬儀式場〉  既に受付が始まっていた。遺族は二人で、故人の妻小枝子・八歳の馬籠大地である。犬養は二手に分かれて事情聴取したところ、重要な点で相違があり、まもなく通夜が始まろうとしているにもかかわらず、司法解剖に回したのだ。勿論、式会場は大混乱に陥ったのは言うまでもない。 検体の血液を調べ、異常に高いカリウムの濃度を示しており、病気由来のものではないことが分かった。犬養は小枝子に尋問したところ、安楽死を請け負う闇サイトにアクセスし依頼していたのだ。サイトの管理人は「ドクター・デス」と名乗っている。  この小説が興味深いのは、ドクター・デスの仕事が迅速で丁寧・低価格、勿論患者本人の同意も取っている。そして捜査を惑わす心理的なトリックの設定だ。施術は患者に痛みがなく、安らかに終末を迎えることが出来る点で被害者がいないこと。誰も奴等を恨んでいない。しかし日本の現行法上、安楽死は認められていない。情状酌量の余地はあっても殺人及び自殺幇助は免れない。判例を鑑みれば極刑も然り。作品は読者へのメッセージ性が高く、今や社会問題になっている死生観ではなかろうか。最後の章を読み終えて犯人の世界観に納得してしまう。  最後に本書から引用  『あなたは家族と法律のどっちが大事なのかしら』 『被害者が不在なら犯罪が成立しないというのは、単なる言い逃れでしかない』 『その観点こそがあなたの限界なのよ』  生命倫理の見直しと法律の整備を切に願うばかり。

Posted byブクログ

2020/11/28

映画予告を見て、気になった一冊。 ドクター・デスの正体には驚いたけど、それよりも、「安楽死」について深く考えさせられた。 患者さんがあれだけ苦しんでたら、周りの人は、安楽死で楽にさせてやりたいと思うのだろうし、そう考えるとやはり、ドクター・デスの行為は正しい。という錯覚に陥ってし...

映画予告を見て、気になった一冊。 ドクター・デスの正体には驚いたけど、それよりも、「安楽死」について深く考えさせられた。 患者さんがあれだけ苦しんでたら、周りの人は、安楽死で楽にさせてやりたいと思うのだろうし、そう考えるとやはり、ドクター・デスの行為は正しい。という錯覚に陥ってしまう。 主人公である犬養にも難病を抱えた娘がいて、刑事としての方を守る考えと、父親としての娘への想いとで揺れ動く姿には、人間臭さ(良い意味で)を感じた。

Posted byブクログ

2020/11/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

安楽死についての本を2冊ほど読んだことがあるけど、苦しむ最期は嫌だなぁ。 見るのも自分がなるのも苦痛。 法的に選べるようになればいいのだけど。 犯人は医者と看護師の2人組とのこと。 看護師が先に見つけられる。 医者は特徴と言えば頭頂部が禿げていることだが、顔の印象が薄い。 とうとう医者を見つけるが… 以下、ネタバレ。 看護師の方が犯人だった。 国境なき医師団に入り、薬のない場所で、安楽死させる方がその人のため(同意もしている)という経験から、ドクター・デスになった。

Posted byブクログ

2020/11/26

最初はドクターデスの行う安楽死は許されない行為であると思っていたが、読み進めるうちに安楽死を認めていいのではないかと揺らぎ複雑な気分になった。 また、犯人の人物像が勝手に自分のなかで作られていて、最後にはその人物像が裏切られて面白かった。

Posted byブクログ

2020/11/23

映画化原作の「刑事犬養隼人」シリーズ4作目、そして初めての中山七里。 『人には、生きる権利と死ぬ権利が平等にある・・』 治る見込みがなく苦痛に喘ぐ終末期患者の安楽死を請け負う闇医師と、それを追う警視庁捜査一課コンビの攻防を描いています。 映画化が気になっての初!中山七里でしたが、...

映画化原作の「刑事犬養隼人」シリーズ4作目、そして初めての中山七里。 『人には、生きる権利と死ぬ権利が平等にある・・』 治る見込みがなく苦痛に喘ぐ終末期患者の安楽死を請け負う闇医師と、それを追う警視庁捜査一課コンビの攻防を描いています。 映画化が気になっての初!中山七里でしたが、シリーズ4作目でも一つの作品として楽しめました。シリーズの他作も読みたいと思います。

Posted byブクログ