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ドクター・デスの遺産 の商品レビュー

3.8

124件のお客様レビュー

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2024/04/21

犬養隼人シリーズの第4弾 警視庁に入った少年からの通報。突如自宅にやってきた見知らぬ医師に 父親が注射を打たれ、直後に息を引き取ったという。捜査一課の犬養刑事は 少年の母親が「ドクター・デス」を名乗る人物が開設していたサイトに アクセスしていたことを突き止める。 社会派ミステリ...

犬養隼人シリーズの第4弾 警視庁に入った少年からの通報。突如自宅にやってきた見知らぬ医師に 父親が注射を打たれ、直後に息を引き取ったという。捜査一課の犬養刑事は 少年の母親が「ドクター・デス」を名乗る人物が開設していたサイトに アクセスしていたことを突き止める。 社会派ミステリーで、第2弾を除き、3作品は刑事医療ミステリー として、いろいろ考えさせられる内容となっている。 今作では、タイトルで気づく人もいると思いますが、 安楽死をテーマに描かれている。 日本では厳しい条件がなければ、認められない安楽死が どういう形で作品に出てくるかは読んでみてください。 作品を気に入った人は、 葉真中顕 - ロスト・ケア をオススメします。 介護にかかわる殺人事件が発生するのだが、社会派ミステリーとして、 現代の問題を定義した作品になっている。 どちらも読み終えた読了感は、もの悲しさの涙が出てしまいました。

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2024/04/09

安楽死を扱った作品は他にも読んだことがある。 個人の尊厳を保つために死ぬ権利を与えるのか。日本では違法行為である安楽死、やはり罪は罪でしかないのか。 他の作品を読んだ時にもこのテーマにすごく悩んだ。悩んだし、答えは出なかった。 でも、生きる権利があるのなら、死ぬ権利があるのも当...

安楽死を扱った作品は他にも読んだことがある。 個人の尊厳を保つために死ぬ権利を与えるのか。日本では違法行為である安楽死、やはり罪は罪でしかないのか。 他の作品を読んだ時にもこのテーマにすごく悩んだ。悩んだし、答えは出なかった。 でも、生きる権利があるのなら、死ぬ権利があるのも当然のように思う。 どちらが正しいのかなんて誰にもわからないし、どちらか一方を否定することもできない。

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2024/01/22

大切な人が不治の病で苦しんでいた時、生きていて欲しいと苦痛の伴う延命治療を行うか、苦しんで欲しくないと安楽死を選択するか。安楽死が合法でない日本でそれでも法律よりも家族の安息の死を選ぶ患者と家族についての物語。 いざ自分が張本人となって決断を迫られた時どうするか考えながら読み進め...

大切な人が不治の病で苦しんでいた時、生きていて欲しいと苦痛の伴う延命治療を行うか、苦しんで欲しくないと安楽死を選択するか。安楽死が合法でない日本でそれでも法律よりも家族の安息の死を選ぶ患者と家族についての物語。 いざ自分が張本人となって決断を迫られた時どうするか考えながら読み進めた。 安楽死だけに関わらず患者と家族の誠実で真摯な関係性の中でなされた選択には正解も不正解もなく、どの様な選択も周囲から尊重される世の中になればいいなと感じた。 また、凄惨な経験から獲得した諦観や信念が故に社会倫理からはみ出してしまった人の生き様にも感動させられた。

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2024/01/06

安楽死の是非を考えさせられる作品だった。如何ともし難い問題で、自分だったら‥と考えても結論が出るようなものじゃなくその場の感情に流されてしまうと思う

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2023/12/28

もし自分が完治しない病気になって家族に看病してもらわないと生きていけないなら安楽死を選ぶかもしれない。 でも自分の子どもや親や友人が安楽死を望んだら止めるかもしれない。 生きていてほしい気持ちもあるし、これ以上苦しい思いをせずに楽になってほしい気持ちもある。 難しい問題。

Posted byブクログ

2023/11/05

犬養シリーズ4作目。 今度は安楽死問題。 ドクターデスをただの殺人者とするにはあまりにも難しい問題。 自分や大事な人がもう助からない状態でただ苦しんでいたら、安楽死を選択するのは悪なのか。。 自分だったら穏やかに逝かせてほしいと思うかも。 考えさせられる。。

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2023/10/16

 生きる権利があるなら死ぬ権利もある。頭では分かっていても、大切な家族がその決断をしたらやっぱり悲しい。でも耐え難い苦痛の果ての選択だったらどうなのか?日本では違法の安楽死について、近い将来自分にも関わる問題かもしれないと思った。

Posted byブクログ

2023/10/16

ドクター・デスのやっていたことが正義か悪か わからない、、 自分の大切な人が苦しんでいたら、自分も一緒に苦しみながら楽になる方にいってしまうかもしれない

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2023/10/12

ドクター・キリコを思い出した。手塚治虫の傑作「ブラックジャック」に出てくる黒い医者だ。 中山七里は多種多様な作品を書いているが、その中でも犬養隼人シリーズは作者が気になる社会問題を提起する場にしているような気がする。 「切り裂きジャックの告白」では臓器移植。 「ハーメルンの誘拐魔...

ドクター・キリコを思い出した。手塚治虫の傑作「ブラックジャック」に出てくる黒い医者だ。 中山七里は多種多様な作品を書いているが、その中でも犬養隼人シリーズは作者が気になる社会問題を提起する場にしているような気がする。 「切り裂きジャックの告白」では臓器移植。 「ハーメルンの誘拐魔」では子宮頸がんワクチン。 そしてこの「ドクター・デスの遺産」では安楽死。 医療に関する社会問題を作中で賛否両論展開し、読者に「貴方はどう考える?」と提起しているように思える。中山七里の作品にはシリーズ化しているキャラクターがいるが、毒島や御子柴に語らせるよりはまだ「普通」に近い犬養隼人に語らせる方が良いと思ったのかは分からないが。 安楽死について作中で色々な意見が出るが、根本はただ一つだけ。日本で合法化されているか否か、それだけだ。どんなに人間としての尊厳や死ぬ権利を叫んだところで現在は違法で殺人にしかならない。今後、状況が変わって合法になれば罪に問われない。それだけだ。 手塚治虫がドクター・キリコを初めて登場させたのは1974年。そこから約50年経過した今も尚、日本では安楽死が合法化されてはいない。

Posted byブクログ

2023/10/03

すごく複雑な問題で 色んな事を考えさせられる。 介護現場で働いていた事もあり、ほんとに すごく深い内容の一冊。

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