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駒音高く の商品レビュー

3.9

17件のお客様レビュー

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2022/05/25

将棋に関わる人々の心情にフォーカスした短編集。 登場人物は、プロを志す青少年、見守る家族、将棋会館の清掃員、棋士の卵と恋人、かつて棋士を目指していた記者、老いと向き合うベテラン棋士など、立場・年齢・性別もさまざまで、将棋のことがわからなくても楽しめる構成になっている。 すべて...

将棋に関わる人々の心情にフォーカスした短編集。 登場人物は、プロを志す青少年、見守る家族、将棋会館の清掃員、棋士の卵と恋人、かつて棋士を目指していた記者、老いと向き合うベテラン棋士など、立場・年齢・性別もさまざまで、将棋のことがわからなくても楽しめる構成になっている。 すべての話に共通するのは、才能の限界に向き合うむずかしさと、それでも将棋が好きだという狂おしいほどの情熱。 たとえ、つらいことがあっても、「好き」との付き合い方を真剣に模索し続ける姿は、どこかうらやましくもある。 なにかに夢中になれるっていいな。

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2021/06/30

「聖の青春」に続き将棋関連本。 どれもいい! 5話の「高速の寄せ」が良かった。 その他も子どもが頑張ってる話が多くて、元気がでた。 将棋は分からないけど、先の先の先まで読むって本当にすごいなぁーと思う。 最近、詰んだって言葉が流行ってるけど、将棋の詰みは考えて、考えて、考えた果て...

「聖の青春」に続き将棋関連本。 どれもいい! 5話の「高速の寄せ」が良かった。 その他も子どもが頑張ってる話が多くて、元気がでた。 将棋は分からないけど、先の先の先まで読むって本当にすごいなぁーと思う。 最近、詰んだって言葉が流行ってるけど、将棋の詰みは考えて、考えて、考えた果ての詰みなのだと、まぁ、思ってみたり…。 佐川さんの本はよいと思うものが多い。

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2020/09/26

将棋が出来れば、もっと面白いんだろうな。 棋士として生きるひと 棋士になれないひと 周りで支えているひと そんなひと達の短編集。 懸命に勝負の世界で生きる過酷さ ひたむきさや強さ 悔し涙 将棋の面白さ 色んなものが混在してるけど、その世界に身をおくひとのことが分かる入門編...

将棋が出来れば、もっと面白いんだろうな。 棋士として生きるひと 棋士になれないひと 周りで支えているひと そんなひと達の短編集。 懸命に勝負の世界で生きる過酷さ ひたむきさや強さ 悔し涙 将棋の面白さ 色んなものが混在してるけど、その世界に身をおくひとのことが分かる入門編みたいな感じ。

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2020/06/06

将棋の棋士、将棋会館で働く人、棋士を目指す子供とその親、記者などが主人公の将棋題材の短編7つ。どの話も読後感スッキリ。藤井聡太7段が最年少タイトル挑戦を決めたし、今将棋界が熱いので、オススメ

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2020/02/11

・将棋会館の清掃員 ・将棋を始めた子ども ・プロを志す中学生 ・奨励会に挑む女の子の母親 ・異性と出会った奨励会員 ・元将の観戦記者 ・引退間際の棋士 と、将棋にまつわる7人の主人公が出てくる短編集。この並びだけで食いつかないわけにはいかない(笑 小説はあまり読まないけど、図書館...

・将棋会館の清掃員 ・将棋を始めた子ども ・プロを志す中学生 ・奨励会に挑む女の子の母親 ・異性と出会った奨励会員 ・元将の観戦記者 ・引退間際の棋士 と、将棋にまつわる7人の主人公が出てくる短編集。この並びだけで食いつかないわけにはいかない(笑 小説はあまり読まないけど、図書館で借りて読み始めたら一気でした。読み終わったところでamazonでポチりました。 将棋が好きな人なら持っておいて損はない一冊。特に指す将は、行き詰まりを感じたときなんかに読み直すと前向きにがんばれる気がします。

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2019/08/27

佐川光晴さんが将棋の世界を、プロを目指す者、プロになれなかった者、棋士たち、その恋人・家族、将棋会館の清掃員、さまざまな視点から描いている秀作だと思います。「駒音高く」、2019.2、連作のような、そうでないような7話ですw。「大阪のわたし」「初めてのライバル」「それでも将棋が好...

佐川光晴さんが将棋の世界を、プロを目指す者、プロになれなかった者、棋士たち、その恋人・家族、将棋会館の清掃員、さまざまな視点から描いている秀作だと思います。「駒音高く」、2019.2、連作のような、そうでないような7話ですw。「大阪のわたし」「初めてのライバル」「それでも将棋が好きだ」「娘のしあわせ」「光速の寄せ」「敗着さん」「最後の一手」。将棋会館清掃員・奥山チカ67歳と礼儀正しい男の子(やがて奨励会員~プロ棋士)大辻弓彦、この二人、続編で楽しませて欲しいです!

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2019/07/13

「うん。万々歳」(森川淳九段) 将棋の世界で戦う棋士たちの話。 プロを目指す子供たちの視点からその親の視点、プロになれなかった大人、ベテランとどの話も面白かった。特に第七話の森川九段はカッコ良かった。

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2019/07/07

将棋がわかれば、さらに読み応えありだろう。この著者の眼差しは優しくて深い。1話の「大阪のわたし」の奥山チカ、4話の「娘のしあわせの」母親悦子、6話の「敗着さん」の二本松記者がいい。 女流棋士はいるが、女性棋士はいないということは知らなかった。

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2019/06/27

 一人ひとりは独立。連作ぽく作っていないところが、かえって潔くて良い。  ただ、子ども達は明日を夢見るところで話は終わっている。大人達の半分は、挫折とともに幕切れる。  まぁ、3月のライオンを思い出すなと言われても無理だな。

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2019/06/23

将棋会館の清掃員、棋士を目指す小学生、プロを目指すのを諦めた中学生、棋士になれなかった新聞記者・・・将棋が好きで、将棋に関わる人生を歩む人間たちの7つの物語。 タイトルの潔さ、装丁の清々しさに迷わず手に取った。将棋が好きで、子供の頃から将棋に全てを捧げても棋士になれるのは限られ...

将棋会館の清掃員、棋士を目指す小学生、プロを目指すのを諦めた中学生、棋士になれなかった新聞記者・・・将棋が好きで、将棋に関わる人生を歩む人間たちの7つの物語。 タイトルの潔さ、装丁の清々しさに迷わず手に取った。将棋が好きで、子供の頃から将棋に全てを捧げても棋士になれるのは限られた者たちだけ。そこからこぼれ落ちていく者たちの苦悩、周りで有形無形に応援する家族、師匠、スタッフたちの思いが伝わってくる。 特に将棋会館の清掃員のおばちゃんを描いた第1話と、「敗着さん」と不名誉な渾名で呼ばれる新聞記者の話が好き。 第1話では研修会で負けてまぶたを泣き腫らしていた少年が、第2話以降もちらちらと登場し、奨励会入りし、着実に段位を上げ、第7話では引退する老棋士と闘い、世代交代を果たすまでになる姿が嬉しい。 対局シーンはそれほど多くはないけれど、澄み切った駒音が聞こえてくるような、爽やかな短編集でした。

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