承久の乱 の商品レビュー
まず「幕府」という用語が使われるようになったのは明治時代からという説明に驚き。「武士が天皇を倒す」というまさに「日本史のターニングポイント」がどのようなものであったのか、その背景・経緯・理由を、わかりやすくかつ面白く解説している。
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承久の乱、結構歴史的な大事件にも関わらず、確かに書籍は少ない。 それを本郷さんが軽妙なタッチで、史料を元に書いた一作。 幕府というものの成立に迫れる良書。
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「鎌倉殿の十三人」は割りと視聴率が高かったようで、テレビを殆ど見ない自分にとっては、それが興味の対象となった。 歴史の教科書で、鎌倉時代の記述ってせいぜいで1ページくらいだったような、あまり意識したことのない時代だったけど、考えてみれば、それまでの天皇(朝廷)による統治から、武士...
「鎌倉殿の十三人」は割りと視聴率が高かったようで、テレビを殆ど見ない自分にとっては、それが興味の対象となった。 歴史の教科書で、鎌倉時代の記述ってせいぜいで1ページくらいだったような、あまり意識したことのない時代だったけど、考えてみれば、それまでの天皇(朝廷)による統治から、武士による統治と言う、歴史的には大きな変化点だったのだよね。そしてその急所が「承久の乱」。 権力を目指す人は、親であろうが兄弟であろうが、殺し殺される。これは武士でも皇族であってもだ。 中世ヨーロッパでも同じようなものだったろうし、人間って、離れていても同じ奇跡を辿るもんだなと、変なところに意識が及んだ。
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表題の承久の乱に関するトピックは後半から。前半はこの時代の政治、土地、主従関係などの社会全般について書かれており、これがおもしろい。 ・鎌倉幕府は、江戸時代のように確固とした政治システムがあったわけではなく、「頼朝とその仲間たち」くらいの集団だったという説 ・当時の社会は弱肉強...
表題の承久の乱に関するトピックは後半から。前半はこの時代の政治、土地、主従関係などの社会全般について書かれており、これがおもしろい。 ・鎌倉幕府は、江戸時代のように確固とした政治システムがあったわけではなく、「頼朝とその仲間たち」くらいの集団だったという説 ・当時の社会は弱肉強食。朝廷の支配が及んでいたのは局所的かつ間接的という説 ・自分の土地は自分で守らねばならない。関東では在地の武士が頼朝を中心に集まっただけという説 ・当時の関東武士は朝廷と幕府の2つの主人がいる状況が普通にあったという説 ・後鳥羽上皇は武勇にも学問にも優れ、傑出した存在だったという説
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鎌倉殿の13人を楽しませてもらい、この時代に強く関心を抱いて読みました。 大河の話が、吾妻鏡で描かれていたことがもとなんだなぁ、と知りつつ、北条家が執権まで上り詰める闘争は、源平合戦を忘れてしまうぐらい興味深い。
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『鎌倉殿』では承久の乱、一瞬でしたね…。 朝廷にはむかって、流罪までした鎌倉幕府。 すごーく興味深い内容です。
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鎌倉殿の13人を見てからだと情景が 浮かぶように読めて、めちゃくちゃ 面白かった。 この時代ってまずちゃんと知ろうとならないもんなー。
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朝廷中心の世を覆し、武士が優位に立った歴史の転換となる 承久の乱。武士とは、鎌倉幕府とは、そして承久の乱に 至った経緯とその後について、著者の考察を交え、解説する。 第一章 「鎌倉幕府」とはどんな政権なのか 第二章 北条時政の“将軍殺し” 第三章 希代のカリスマ後鳥羽上皇の登場 ...
朝廷中心の世を覆し、武士が優位に立った歴史の転換となる 承久の乱。武士とは、鎌倉幕府とは、そして承久の乱に 至った経緯とその後について、著者の考察を交え、解説する。 第一章 「鎌倉幕府」とはどんな政権なのか 第二章 北条時政の“将軍殺し” 第三章 希代のカリスマ後鳥羽上皇の登場 第四章 義時、鎌倉の「王」となる 第五章 後鳥羽上皇の軍拡政策 第六章 実朝暗殺事件 第七章 乱、起こる 第八章 後鳥羽上皇の敗因 第九章 承久の乱がもたらしたもの 現在の都道府県と旧国名、各章初めに略年表有り。 大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」の後、承久の乱について 知りたくなっての読書ですが平安時代後期から鎌倉時代、 承久の乱へ至るまでの、歴史の流れと、武士と朝廷の状況に ついても、分かり易く解き明かしています。 何はともあれ、土地! 在地領主が守りたい土地、得たい土地。 朝廷が入手するのも土地。経済の基盤たる荘園。 武士の、武士による、武士のための政権を目指す、 頼朝とその仲間たち。 だが、将軍への権力集中や朝廷との関係の危うさから、 元首としての将軍から象徴としての将軍へ。 それは、御家人による御家人のための政治。 仁義なき政争を制した北条義時と、その仲間たち。 院政は天皇家の家長である上皇による政治。 摂関政治が最盛期から急に衰退した理由も。 朝廷中心の秩序と理念の実現のため、多くの荘園を支配するため、 最高権力者「治天の君」後鳥羽上皇による軍拡政策。 実朝を手の内に収めようとしたが、彼は暗殺されてしまう。 そして両者が真っ向から対決する承久の乱へ。 乱後の戦後処理は、武士の論理による処断で、貴族すら追放や 処刑、そして天皇や上皇にも及ぶものでした。 その後の朝廷と幕府の変化にまでも言及し、 かなり面白く読み進めることができました。 う~む、なんか更に他の承久の乱に関する歴史書や 「吾妻鏡」も読んでみたくなってしまったぞ。
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大河の「鎌倉殿の13人」「平清盛」から、この時代をもっと知りたいと思い読み始めた。研究者の方の本だから、難し過ぎたらやめようと思っていたが、とても読みやすく、面白い。大河のおかげで人物名や地名、官位にも馴染みがあったが、よりスッキリ理解できた。こういう本があれば、歴史がもっと好き...
大河の「鎌倉殿の13人」「平清盛」から、この時代をもっと知りたいと思い読み始めた。研究者の方の本だから、難し過ぎたらやめようと思っていたが、とても読みやすく、面白い。大河のおかげで人物名や地名、官位にも馴染みがあったが、よりスッキリ理解できた。こういう本があれば、歴史がもっと好きになると思う。
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2022年大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、最終回の予習で読み始めたのに、結局復習のようになってしまった…。 1221年に起こった承久の乱。戦の名前は聞いたことあるのにどういう戦だったのかはさっぱり。大河ドラマの影響でとても面白い歴史的事件を知ることができた。 この新書は冒頭からワク...
2022年大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、最終回の予習で読み始めたのに、結局復習のようになってしまった…。 1221年に起こった承久の乱。戦の名前は聞いたことあるのにどういう戦だったのかはさっぱり。大河ドラマの影響でとても面白い歴史的事件を知ることができた。 この新書は冒頭からワクワクさせられる。 著者が言うには、承久の乱は日本史最大の転回点のひとつだとか。この戦を境に、朝廷の時代から約650年にわたる武士の時代へ。 「鎌倉幕府」とはどのような政権だったのか、源頼朝が鎌倉幕府を開いてから、北条氏が執権となり、承久の乱が起こるまでの流れがわかりやすく書かれている。 大河ドラマを観ていた人は必見。歴史好きの人も楽しめると思う。面白かった。 230104読了、図書館本。
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