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しびれる短歌 の商品レビュー

3.9

35件のお客様レビュー

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2021/09/11

なぜ最近の若者の恋愛は刹那思考なのか。一つの答えが書いてあった。婚前旅行、同棲、当たり前の今。付き合えばセックスはする。そんな今、昔のような縛り=その後にある特別感。がなくなったからだ。そんな特別なものじゃなくなった。ハーゲンダッツもいつでも食べれる世の中

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2021/09/01

穂村さんのエッセイは大好きですが、歌集はほとんど手に取ったことがありません。というのも、私には歌心が皆無らしく、世の中の短歌や俳句を聴いてもわからないことが多い。八つ当たり気味に、説明してもらわなわからん歌ってどういうことよ!?と思ったりもするのです。 本書も序盤はそんな感じ。...

穂村さんのエッセイは大好きですが、歌集はほとんど手に取ったことがありません。というのも、私には歌心が皆無らしく、世の中の短歌や俳句を聴いてもわからないことが多い。八つ当たり気味に、説明してもらわなわからん歌ってどういうことよ!?と思ったりもするのです。 本書も序盤はそんな感じ。食べ物の歌には食いついたものの、やっぱり説明なしじゃ私には理解不能やわなどとぼやきながら。それが第8章のトリッキーな歌に入るとニヤニヤが止まらず。 「トンカチのイントネーションはトンカチだと思い込んでた本当はトンカチ」はいくらでも応用編ができそうで好きです。「中百舌鳥のイントネーションは中百舌鳥だと思い込んでた本当は中百舌鳥」とか。さらには「中百舌鳥」を「岸和田」に変えてみたりとか。大阪の北のほうにお住まいの方ならわかってくれるはず。中百舌鳥在住の人の中百舌鳥のイントネーションを聴いたときの衝撃は半端じゃなかったです(笑)。 職業としての歌人を目指すとかかる費用もリアルで勉強になりました。楽して稼げる仕事はない。

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2020/12/25
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読みながら「短歌ってそもそも何?」と思い、調べてしまった(57577で、季語は入らなくてもいい) 数式も短歌になる(※)とは、短歌の懐たるや。。 (※) (7*7+4/2)/3=17 杉田抱僕 穂村さんと東さんの解説を通して、自分の感性に引っかかる(しびれる?)短歌が見つかると思う。逆を言うと、自分の苦手なジャンルも把握できた。 個人的には、紹介される短歌だけではなく、短歌業界?の情報も興味深かった。プロのスタートは、まずは自費出版で歌集を出すこと、とか。(それが瞬く間にヒットした俵万智さんはすごい、とか) 時間、食に関する短歌が印象に残ったので、いくつか紹介したい。 ・わたくしの料理を食べなくなってから子に魔法はかかりにくくなり 風花雫 ・砂時計未来から過去へ零れゆくキュッとしまった現在時刻 毘舎離道弘 ・練り状の時間があれば便利だな少し練り込む切り傷治る 田中有芽子 ・父母もまた百年前の祖父祖母も五月の町を二人で歩く 原沢敏治

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2020/10/06

いろんな歌とその所感に触れられるところがいい。いまいちわからなかったりもするけど。 最後のほうにある短歌の出版事情(自費出版当たり前)に驚いた。独特の世界だ

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2020/09/11
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大好きな穂村さんと東さんの短歌座談会。 一緒にお茶しながら参加したいなあ。 どう表現しているのかどう読み取るのか背景を探ったり味わったりしてとても勉強になる。 付録の歌人ってどうやってなるの?は、短歌の世界のお作法や認められる大変さが伝わってきた。 お互いになりきって作った歌も面白すぎ。 私が気にいった歌は食べ物が多いかも。 冷蔵庫開けて食べ物探すときその目をだれにも見られたくない 平岡あみ かえりみちラーメン食ふことをたのしみとして君とわかれき 大松達知 底暗くぐらぐら何を煮込めるか分からぬが怖い人んちのシチュー 村田一広

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2020/08/16
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穂村弘の「短歌の友人」が面白かったので手に取った。短歌は31文字という制限の中で様々な思いを表そうとするのが改めて面白い。 短歌と写真は何となく似ているような気がする。どちらも前後の文脈がなく、限りあるスペースに切り取ったものだけが見える。何でもない風景でも、歌人(または写真家)の視点がそれを印象深くする。 この本は恋愛、家族、食事、動物などテーマごとに短歌をいくつか取り上げて著者2人が読み解いていく形式。恋愛や家族といった人間関係を扱った歌が一番関心を引かれた。例えば、同じ題材でも男女でかなり違った短歌ができる。これは女性が作った歌。 「するときは球体関節、のわけもなく骨軋みたる今朝の通学」(野口あや子 p21) 「もちあげたりもどされたりするふとももがみえる せんぷうき 強でまわってる」(今橋愛 p21) これに対して男性が作ったのがこの歌。 鋭い声にすこし驚く きみが上になるとき風にもまれゆく楡(加藤治郎 p30) どちらもセックスをしている歌でありながら、この温度差!短歌としての優劣は分からないが、写しとっているものは本当に様々だと実感する。とはいえ、男女は分かり合えないというような安易な話ではもちろんない。作られた時代や歌人の個性にもよるのは当然だ。むしろそれが面白いところだと思う。特に恋愛を扱った歌は時代性が反映されやすいのか、昔から現代まで読み比べてみると日本社会の変化について考えさせられてしまう。 短歌から社会を見ていくと理解が深まりそうなので、もう少し深掘りしていきたい。そして、この本を読んで与謝野晶子と俵万智という2人の人物についてとても興味が湧いたので、それも併せて今後の読書テーマとなった。

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2020/07/06

しびれる短歌(ちくまプリマー新書) 著作者:東 直子 筑摩書房 短歌や文学に限らず、表現や芸術全般について興味のある人におすすめです。 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

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2020/07/23

穂村さんと東さんが、ビビッとくる短歌でおしゃべり。 浴びるように読むと、短歌をこんな風に味わったり楽しんだり出来るのかしら。 初手の短歌群が色っぽかった。 電車で読んでたんだけど、ある短歌を読んで吹き出した瞬間、乗り過ごしたことに気付いた。 なんか、短歌になりそう。

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2020/04/17

歌人の雑談を聴いている感じ。こういうものの見方があるんだ、と思わされる短歌がたくさんあって、面白く読めた。

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2020/03/28

まあいつもの穂村節だが、世代差の話が多かったかな。 いくつも付箋を貼ったが、「えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい」笹井宏之は、光の墓標のようにすらっと立っている。 このふたりのように読み味わい楽しみ分析し、という語り合いを、自分ひとりでも行えるようになれれば。

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