1,800円以上の注文で送料無料

介護士K の商品レビュー

3.2

30件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2023/02/13

著者初読み。 初めから終わりまで終始どんよりとした気分で読んだ。 主人公はアヒル口でアイドルの様な風貌を持ち、タイトルにもなっている介護士の小柳恭平、21歳。 有料老人ホームで次々と起こる入居老人の不審死。 ルポライターの美和は虚言癖を持つ介護士・小柳の関与を疑うが…。 ...

著者初読み。 初めから終わりまで終始どんよりとした気分で読んだ。 主人公はアヒル口でアイドルの様な風貌を持ち、タイトルにもなっている介護士の小柳恭平、21歳。 有料老人ホームで次々と起こる入居老人の不審死。 ルポライターの美和は虚言癖を持つ介護士・小柳の関与を疑うが…。 「長生きで苦しんでいる人は早く死なせてあげた方がいい」と言う小柳の考え方は、考えるだけに留めて置く分には問題ないと思う。 ただ、それと手を下す事の間には天と地ほどの差がある事を理解していない。 ミステリー要素を絡ませながら、生と死のあり方を問う医療小説。

Posted byブクログ

2023/02/04

安楽死、尊厳死、、 深く切り込んでいた。 こういうの読んでると、老人ホームや老人施設で働いてる人達は少しずつ感覚が麻痺していってるんじゃないかと思わざるを得ない。 私はそうはなりたくないし、とても閉鎖的な空間だと思うから働くのは辞めようと思った。

Posted byブクログ

2022/10/21

医療介護現場の実態、そこに携わっている者の本音や葛藤などを代弁している。 殺人はともかくとして、介護士Kの思想は理解できる部分もある。人を救うため医療技術や制度が発展してきたのだろうが、発達し過ぎた結果、何かが歪んできているような気がする。

Posted byブクログ

2022/08/13

久坂部さん。いつも問題提起し、考えることを求めてくるような好きな作家さんだが。 なかなか読み進めていくのがつらかった。 読んだ。考える。

Posted byブクログ

2022/08/04

介護士K(小柳恭平)とジャーナリストの美和の視点から、介護施設「アミカル蒲田」で発生した事故について、発生時の状況とその後の経過などを描く問題作。ジャーナリストにここまで介護士が話したりするものか…疑問に思うこともあります。また、根本的な思想のことを言えば…介護士Kの考えもわから...

介護士K(小柳恭平)とジャーナリストの美和の視点から、介護施設「アミカル蒲田」で発生した事故について、発生時の状況とその後の経過などを描く問題作。ジャーナリストにここまで介護士が話したりするものか…疑問に思うこともあります。また、根本的な思想のことを言えば…介護士Kの考えもわからないではないかなぁ~生きていても仕方がない…と話される高齢者も確かに多いです。だからって犯罪を犯してはダメですけどね…介護士Kは優しすぎるのかな…ラストは、え?そうなの??と意外な展開で幕を閉じました。現役医師でありながら作家でもあり…そんな久坂部羊さんの作品は初読みでしたが、別の作品も読んでみたくなりました!

Posted byブクログ

2022/05/08

最初は、やっぱりこういう展開かと思い、途中からなかなか進まなかった。 主人公は、自分の気持ちを理解してると思われるのを嫌がり、心配してくれる人を信用できず、裏切ってしまう。後味が悪い。

Posted byブクログ

2022/02/16

高齢者介護施設で起きた連続不審死。事故なのか故意的な事件なのか、疑惑が集まる若い介護士の本性と真相を探るお話。 まぎれもない問題作!!介護の現場においての虐待は仕方がないのか、これからますます広がる高齢化社会で避けては通れない問題。かなり重いし考えさせられる。 結局真相はどう...

高齢者介護施設で起きた連続不審死。事故なのか故意的な事件なのか、疑惑が集まる若い介護士の本性と真相を探るお話。 まぎれもない問題作!!介護の現場においての虐待は仕方がないのか、これからますます広がる高齢化社会で避けては通れない問題。かなり重いし考えさせられる。 結局真相はどうだったのかな。小柳の目的は何だったのか、姉への歪んだ想いは中途半端に決着を見ぬまま。

Posted byブクログ

2021/07/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おもしろかったーーーーーー!!本当に考えさせられるし読み応えがめちゃくちゃあった。 この安楽死について自分はとても賛成で、生きているうちの人権や、1人の人間としての尊厳やら、たくさんの個人を守るものが存在するのに死を自ら選ぶことができないのは、おかしいと思っていた。 自殺となればとても苦しく、死に方によっては、他人を巻き込むこともある。しかし安楽死というものが認められれることが本人の意思を尊重することであり、1人の人間を全うすることなんじゃないかと思った。長生きすることを個人が望むのならそれは大いに結構。しかし、自分が相手に生きて欲しいという自分の寂しさを紛らわすことは、課題のすり替えに感じる。 命の尊さを他人のものさしで図ること自体間違っている。自分の命や魂は自分が一番わかっている。 生きていくことは他人の介入の煩わしさの比率が多すぎる。 テレビの番組はバカが見ても分かるように作られていと聞いた。情報操作に面白おかしくターゲットを定め吊し上げ批判をする。批判をすることで自分が正しいというとても気持ちいい正義に浸かれる。 恭平が最後捕まって終わり♪ってなるかと思いきやなかなかのラストだった。

Posted byブクログ

2021/03/29

以前、実際にあった事件から着想されたお話。介護施設でベランダから落ちてなくなる事故が立て続けに起こる。介護士の恭平が疑われるが。。。というお話。 恭平やそのまわりの人たちは「病気が治るみこみもなく、将来に夢もなく、死にたがっているお年寄りは死なせてあげるのがいい」というような思想...

以前、実際にあった事件から着想されたお話。介護施設でベランダから落ちてなくなる事故が立て続けに起こる。介護士の恭平が疑われるが。。。というお話。 恭平やそのまわりの人たちは「病気が治るみこみもなく、将来に夢もなく、死にたがっているお年寄りは死なせてあげるのがいい」というような思想を持つ。 自分がまだ若いころならば、気にせず読めた本かもしれないが、親が高齢になって寝たきりになったのを目の当たりにしたり、「将来自分も」と考えてしまう私にとって、あまり後味のよい小説ではなかった。高齢化社会の問題点を浮き彫りにした視点はすばらしいと思った。

Posted byブクログ

2020/10/11

記者目線の美和と、介護士目線の介護士Kこと小柳の目線から話は進んでいきます。 小柳が働いている介護施設で不審死があり、それについて、美和の目線は推理小説を読んでいるような感じで進んでいきます。 一方の小柳目線は介護の立場から進んでいくので、これからほとんどの人が経験する介護...

記者目線の美和と、介護士目線の介護士Kこと小柳の目線から話は進んでいきます。 小柳が働いている介護施設で不審死があり、それについて、美和の目線は推理小説を読んでいるような感じで進んでいきます。 一方の小柳目線は介護の立場から進んでいくので、これからほとんどの人が経験する介護についての問題が突きつけられます。 自分が寝たきりの年寄りになったとしたら、苦しいし、早く楽になりたいと思うかもしれない。でも、それが肉親とかだったら、生きて欲しいと思う。その矛盾が突きつけられた感じがしました。

Posted byブクログ