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常設展示室 Permanent Collection の商品レビュー

3.8

162件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    71

  3. 3つ

    52

  4. 2つ

    2

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2022/04/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館で借りました。〈群青〉少女の美青が、いま、パメラと並んで、まっすぐに絵をみつめている。そして、願っている。あの水差しに、ワインが入っていますように。ミルクでも、オレンジジュースでもいい。彼のいちばん好きなものが入っていますように。【ピカソ 盲人の食事】 美しくて切実で誰もが祈るように絵に触れるそんな物語の、宝箱。

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2023/12/23

美術に特別興味があるわけではなかったけど、この本を読んで、好きな絵を探してみたくなります。 なんとなく、作家の名前で左右されることも多い気がしますが、群青や道の話を読むと、好きかどうか、印象に残るかどうかを純粋に絵を見ればいい、ということを教わりました。そして、その絵について想像...

美術に特別興味があるわけではなかったけど、この本を読んで、好きな絵を探してみたくなります。 なんとなく、作家の名前で左右されることも多い気がしますが、群青や道の話を読むと、好きかどうか、印象に残るかどうかを純粋に絵を見ればいい、ということを教わりました。そして、その絵について想像することの楽しさも。  印象に残ったところ 〝群青〟より ワークショップのタイトルは、なぜ「障害のある子供」とわざわざ言わなければならないのか。全ての子供に向けたワークショップにすればいい。 〝道〟より ほんとうの感動は作品を観終わったあとについてくる。観た人の1日を豊かにし続ける。それが名作というものだ。翠の審査基準はその一点につきる。高い技術力を備えていても、心ゆくまで対話してみたいと思わせる一点が現れない。

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2022/03/17

人生の岐路に立った時に出会う名作。 その作品から広がっていく物語が、どれも素敵。 最後の「道」が特によかった。

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2022/03/12

女優であり歌手でもある上白石萌音さんが好きなのだけど、この本の文庫本化にあたり書評(コメント?)を書かれたという情報を見て手に取ってみた作品 それぞれ1枚の絵画に関係する短編で、アートディレクターや美術商勤務など絵にまつわる職業についている。海外の美術館などの描写もあって、私は...

女優であり歌手でもある上白石萌音さんが好きなのだけど、この本の文庫本化にあたり書評(コメント?)を書かれたという情報を見て手に取ってみた作品 それぞれ1枚の絵画に関係する短編で、アートディレクターや美術商勤務など絵にまつわる職業についている。海外の美術館などの描写もあって、私は行ったことがないけど行かれたことがある人や好きな方はそういう意味でも楽しめそう 絵画や美術館に関して、興味がない訳じゃないけどなかなかそこにかける時間もお金もない中で生きてきたので「ああ、あれ!」となる作品がピカソのゲルニカくらいしかないのが寂しかったけど、絵を知らなくても話自体を楽しめるのはいい作品だからだなぁと思った

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2022/03/10

絵画にも様々な意味や力があることを教えられた。 もう何十年も行ってないけど、美術館に行きたくなった。 綺麗な小説。 スゥーッと綺麗な気持ちにさせてくれる小説。

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2022/03/08

世界各地の美術館で再び一枚の絵と巡り会う女性達の物語。絵のタイトルや意味がエピソードとマッチしていて面白かった。特にデルフトの眺望と道が良かったな。 【2022.03】

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2022/02/16

6つの物語の短編集。 2作目の『デルフトの眺望』では似たような経験があることから琴線に触れ涙し、最後の『道』でもハラハラし、結末に涙し。。。 常設展示室というタイトルも秀逸で、私にとっての大事な1冊となりました。

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2022/02/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「本日はお日柄もよく」に続いて原田マハさん2冊目。 原田マハさんがどういう方なのか全然知らなかったのですが、「原田マハさんといえば美術」というようなフレーズをどこかで見て、美術関連の小説を読んでみました。 読んでいる途中で原田さんがどういう方なのか気になり、オフィシャルサイトで経歴を拝読。「なるほど!だからこの熱量で美術に関する作品が書けるんだ」と納得。すごい情熱と才能と行動力と努力があって、運も手繰り寄せて、とにかくすごい! この本は2009年と2018-2019年に書かれ6話の短編集。 1-3話は、突然の病気や親の介護、死を絡めた作品で、そういう作品と思って読んでいなかったので、入眠剤として寝る前に読んでいたのに眠れなくなってしまいました。(分かっていたら寝る前には読まなかった…。) 4、5話目は軽くて気軽に読め、6作目はドラマチックで展開が読めるけど1番好きな話でした。

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2022/02/06

ーあの絵は、静かに私を待っている。 〈あらすじ〉 ニューヨークで憧れの美術館で働く美青。故郷の日本を離れて暮らす中、弱視の女の子と出会って……。全6編の短編集。 〈感想〉 2021年は本当に原田マハさんの作品に魅了されていた年だったと思います。特にアート小説が本当に秀逸です。...

ーあの絵は、静かに私を待っている。 〈あらすじ〉 ニューヨークで憧れの美術館で働く美青。故郷の日本を離れて暮らす中、弱視の女の子と出会って……。全6編の短編集。 〈感想〉 2021年は本当に原田マハさんの作品に魅了されていた年だったと思います。特にアート小説が本当に秀逸です。 絵を見た時の言葉にできない感情を全部マハさんが私に教えてくれるんです、、、。読みながら、これ全部自分の感情だ、、、と思ってしまいました。 常設展示室にある作品は、常にそこにある絵画たちで(絵画じゃない場合もありますが)、いつでも美術館で待っていてくれます。自分にとって特別な絵と対峙したときに、「ああ、私はこの作品にこんなにも会いたかったんだ」と初めて見る作品なのにそう思う事があります。 私たちは絵画を見に行っているようで、絵画たちはそんな私たちを見ているわけで……。 マハさんの小説は印象派のアートについてがとても多いですが、私も昔は印象派なんて分からんわ〜と思っていた人のひとりです。でも、運命の1枚って絶対にあります。私もありました。あなたはまだ出会ってないだけかもしれない。

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2022/01/27

記憶の中に、あるいは心の中に一枚の「絵画」がある人たちを主人公に据えた短編集です 短編集ってなかなかどれもこれも面白かった!ということは少ないのでどうしても全体的な評価は低くなる傾向にありますよね 自分は本作は題名が良かったな〜と思いました 『常設展示室』 初めはきっとその人...

記憶の中に、あるいは心の中に一枚の「絵画」がある人たちを主人公に据えた短編集です 短編集ってなかなかどれもこれも面白かった!ということは少ないのでどうしても全体的な評価は低くなる傾向にありますよね 自分は本作は題名が良かったな〜と思いました 『常設展示室』 初めはきっとその人の心や記憶を『常設展示室』と捉えてるのではないのかなと感じました そこにある一枚の絵、常に展示してありますがいつもいつも見に行くわけではありません 逆に常に展示してあるからこそ普段は特別展のほうに目が行ってしまい、振り返ることも少ない、でもいつもそこにあってふとした瞬間に思い出し改めて見返してほっとしたり、初心に戻ったり、新たな旅立ちの契機になったり そしてはたと思い当たりました もしかすると心の中にある「絵」って自分の親や兄弟、子どもや近しい人のことなんじゃないか、『常設展示室』とはまさに「家族」のことなんじゃないかと いつもそこにあって普段は省みることもすくなくても、忘れていた大切ななにかを思い出させてくれる存在 『常設展示室』すなわち「家族」 そんなことを思いました

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