敵とのコラボレーション の商品レビュー
力(主張する)と愛(関わる)の両方を交互に使う必要 話し方は4パターン(ダウンローディング、ディベート、対話、プレゼンシング)
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独特の文章構成になっていて抵抗感がややありましたが、書いてある内容は興味深く、執筆者の悩みの軌跡というか紆余曲折が描かれている。ストレッチコラボレーション自体は実技としては難しそうだが、概念やねらいはとても参考になる。
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黒人政権移行の難題を抱えた南アフリカのマンデラ大統領や暴力に揺れるコロンビアのサントス大統領が、のちにノーベル平和賞を受賞するに至る国家作りを支える基礎を支えた著者アダム・カヘンの本。 超難題の解決に助力してきた中で、一貫して対話の重要性を語ってきた著者が 「対話が最善の選択肢...
黒人政権移行の難題を抱えた南アフリカのマンデラ大統領や暴力に揺れるコロンビアのサントス大統領が、のちにノーベル平和賞を受賞するに至る国家作りを支える基礎を支えた著者アダム・カヘンの本。 超難題の解決に助力してきた中で、一貫して対話の重要性を語ってきた著者が 「対話が最善の選択肢ではない」 とさらに踏み込んだ内容になっている。 「ストレッチコラボレーション」と題する、ただのコラボレーションではなく、お互いが柔軟に形を変えながら行うコラボレーション。 どうやってこのストレッチを生み出すかが重要で、要点は3段階あり本文中から引用。 “第一のストレッチ 、対立とつながりの受容では 、力と愛という補完し合う衝動を 、どちらか一方だけ選ぶのではなく 、両方とも使わなければならない 。力は 、自己実現の衝動であり 、断固として主張することで表現される 。愛は 、再統合の衝動であり 、相手と関わることで表現される 。この二つの衝動を同時にではなく交互に使う必要がある 。 第二のストレッチ 、進むべき道の実験では 、現状を強化するダウンロ ーディングやディベ ートに偏るのではなく 、新しい可能性を浮上させる対話 (ダイアログ )とプレゼンシングを用いることが求められる 。つまり 、話すこと 、聞くこと 、特に聞くことを狭めずにオ ープンにしておくということだ 。 第三のストレッチ 、ゲ ームに足を踏み入れるでは 、傍観したまま 、他者を変えようとしかしないのではなく 、活動に飛び込み 、自分が変わろうとすることが求められる 。” 個人的にこの第二のストレッチが目から鱗で、個人の立場と全体の立場だけを意識するだけでは不十分で、「自分の」常識外の内容も受け入れるような、もう一歩心をオープンにしたコミュニケーションが必要なのだそうだ。 全体にとっても、個人にとっても、ついつい自分なりの正解にこだわってしまいがちになるが、相手の意見も正しいのではないかと思うことが大切。 そして、それだけではなく、ある課題に対して議論しているとき、その課題に関心あるのはもしかしたら自分だけかもしれない。そもそも、課題設定自体が人によってバラバラである可能性を忘れてはいけないということなのだろう。 そういう意味では、課題ありきの会話だけでなく、その周辺の思考を探る会話、つまり雑談がとてつもなく重要なのだろう。 言葉で言うのは簡単だか、実践するのはかなり難しい。 それでも意識し続ければいつかはできるようになると信じて頑張っていきたい。
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コラボレーションは互いに賛同したり、好きになったり、信頼したりすることではなく、たったひとつの答えに合意することでもなく、対立すら受け入れながら困難な状況において道を創ること、と言ってる気がしてハッとさせられた。 それを実現するためのストレッチ・コラボレーションというやり方。 ...
コラボレーションは互いに賛同したり、好きになったり、信頼したりすることではなく、たったひとつの答えに合意することでもなく、対立すら受け入れながら困難な状況において道を創ること、と言ってる気がしてハッとさせられた。 それを実現するためのストレッチ・コラボレーションというやり方。 部分や個に重心をおき、自己や内集団の実現を主張するための力、より大きな全体に視座を高め、合意の外で相手を受容し関わり統合するための愛を偏りなく交互に使うこと。 部分と全体、既存の現実とこれからの軸で表現される会話の4つのパターン(ダウンローディング、討論、対話、プレゼンシング)を意識し、ダウンローディングや討論による行き詰まりを、共感を鍵にして、対話やプレゼンシングにシフトさせること。 自分を演出家や観客のように状況の外におかず、演者のひとりとして状況を変えるために自分を変えられるところが何かを見つけ、実践すること。 ひとは厳しい状況になると他者にその原因をつくってしまう。 「ほかの人たちが考えや行動を変えれば問題は解決するのに」は コラボレーション初期にたいていの人が持つ考え。 敵をつくりだしているのは、その状況において自分が変わらない理由を正当化している自分自身。しかし、自分が変わる選択肢に気づけば、敵は自分自身を成長させる機会とも取れる。そうすると、行き詰まりにも道が開けてくるかな。
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主張と関わりを交互に行うこと、進みながら道を創っていくことが参考になった。 実践できそうで、できなさそうで。
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いや、これはなかなか重要な内容の本でした。「敵とのコラボレーション」という題名が過激ですが、要は「多様な人たち、多様な価値観を持った人たちとのコラボレーション」というテーマです。 従来型コラボレーションの前提は、「チームとして1つとなる」「1つの最適な目指すべき計画を策定する」「...
いや、これはなかなか重要な内容の本でした。「敵とのコラボレーション」という題名が過激ですが、要は「多様な人たち、多様な価値観を持った人たちとのコラボレーション」というテーマです。 従来型コラボレーションの前提は、「チームとして1つとなる」「1つの最適な目指すべき計画を策定する」「1人の最高位のリーダーの指揮に従ってメンバーは行動する」。それに対し、この本が提唱する、多様な価値観、それぞれの利害を持ったメンバーたちと協働するための方法論、「ストレッチ・コラボレーション」では、、、(以下ネタバレとなるので略) いや、このアプローチ、もちろん今までも無意識のうちにかなりの部分実践してきましたが、今後はより意識的に実践していこうと思います。
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『手ごわい問題は、対話で解決する』の著者が、今度は「対話は必ずしも最善の選択肢ではない」と説きます。 職場から、社会変革まで、意見の合わない人と成し遂げなくてはならないことのある人には、お勧めです。 相手と合意できなくても、協働する方法、共に前に進む方法はあります。 「全体は一つ...
『手ごわい問題は、対話で解決する』の著者が、今度は「対話は必ずしも最善の選択肢ではない」と説きます。 職場から、社会変革まで、意見の合わない人と成し遂げなくてはならないことのある人には、お勧めです。 相手と合意できなくても、協働する方法、共に前に進む方法はあります。 「全体は一つではない、一つであるとの思いが、様々な問題を生んでいる」 全体が一つであるという思い込みが、問題を生み、人を苦しませ、余計な軋轢を生んでしまうことが、どれだけあるでしょう。 示唆に富む本でした。
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読了。今まで持っていたコラボレーションの概念が覆った。知見が広がるのでオススメです。一方、「進むべき道を実験する」、「ニワトリとブタの話」などアジャイルで出てくる考え方もあり興味深かった。
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ストレッチとは、多様性を認めること。道はうねうねとつくること。外から見るのではなく自分ごとにすること。
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紛争解決ファシリテーターのアダム・カヘンによる本。命の奪い合いをしている人たちの間に入る、すごく難しい立場で活躍されている方であり、それらの経験談についても言及されている。 本書籍のメインは「ストレッチ・コラボレーション」だが、そのポイントは簡潔にまとめられているため、説明を理解...
紛争解決ファシリテーターのアダム・カヘンによる本。命の奪い合いをしている人たちの間に入る、すごく難しい立場で活躍されている方であり、それらの経験談についても言及されている。 本書籍のメインは「ストレッチ・コラボレーション」だが、そのポイントは簡潔にまとめられているため、説明を理解すること自体は難しくないと思う。ただし、実践するのは自身での反復が多量に必要になるため、身に付ける難易度は高いと感じた。 タイトルにインパクトがあり、著者もそれに足る人物ではあるが、決して銀の弾丸ではない内容だと感じた。しかし、人を尊重した考え方であり、より良い関係を築く上で必要な内容だと思った。
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