敵とのコラボレーション の商品レビュー
構成構造主義、ネガティブ・ケイパビリティ、U理論、オープンダイアローグなどが浮かびました。 「協働」は選択肢の一つ、というのも良いなと思いました。一つの方法にとらわれず、支援者自身がいくつもの手立て、枠組み、引き出しを持つことが大事なのかなと。 最後までおもしろく読みました。
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タイトルがとっても気になっていたアダム・カヘンの新作の翻訳。 コラボレーションという言葉の持つもともとの両義性を確認しながら、コラボレーションは、いつもよい選択肢ではなく、強制、適応、離脱を加えた4つのうちの1つである、という衝撃の議論から話は始める。 おお、と驚くのだが、話...
タイトルがとっても気になっていたアダム・カヘンの新作の翻訳。 コラボレーションという言葉の持つもともとの両義性を確認しながら、コラボレーションは、いつもよい選択肢ではなく、強制、適応、離脱を加えた4つのうちの1つである、という衝撃の議論から話は始める。 おお、と驚くのだが、話は、従来型のコラボレーションではなく、ストレッチ・コラボレーションが大事ということになって、やっぱりコラボレーションの方法論になっていく。 こうした観点から、アダムのこれまでの本の紹介されていた南アフリカやガテマラ、コロンビアなどの事例が再検討されつつ、タイや麻薬撲滅の新しい事例が紹介される。 まったく新しいコンセプトというより、これまでの本の内容を包含しながら、ストレッチ・コラボレーションという観点を加えてまとめ直したという感じの本かな? ここに、常に自分の失敗から学び続け、成長しつづけるアダムの誠実さが伝わってくる。 具体的な方法論としては、 ・愛と力を両方つかう ・U理論的な4つの話し方・聞き方を使う という従来のものに、新たに、 ・問題の一因として、問題解決のゲームに参加する というものが加わっている。 が、3つ目は、ある意味、システム思考がもともと提唱していた概念なので、そこまで新しい感じはしないな。 もちろん、「信頼できない人」と一緒にゲームに参加しようというのは、勇気のいることだし、自分のメンタルモデルの大きな変革が必要なことはいうまでもないのだが、なんだか、スッキリしない読後感が残った。 タイトルから期待しすぎたのかな? 世の中的には、盛り上がっていそうだけど、みんなどこに反応しているのだろう? モヤモヤは残る。
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