ダンデライオン の商品レビュー
「2019-10-21 0:04。ベンチで待機 パトカーの音 犬が三度鳴く 背後から殴られる」 11歳の僕は、目が覚めたら大人になっていた。ノートには、誰も知らない未来のことが書かれていて…。青春ミステリー。 白乙一こと中田永一は「百瀬、こっちを向いて」「くちびるに歌を」など青...
「2019-10-21 0:04。ベンチで待機 パトカーの音 犬が三度鳴く 背後から殴られる」 11歳の僕は、目が覚めたら大人になっていた。ノートには、誰も知らない未来のことが書かれていて…。青春ミステリー。 白乙一こと中田永一は「百瀬、こっちを向いて」「くちびるに歌を」など青春モノで知られるが、本作はそれにタイムパラドクス風味を加えたもの。構成が複雑で、突っ込めばどこかに無理があるのかもしれないけれど、通勤読書の身にはそれは無理。したがってそこそこ楽しめた、としか。 (Ⅽ)
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青春ミステリ。二十年の時を超えて入れ替わる意識の中、事件を阻止しあるいは解き明かそうとする物語。ややSF的な要素もあるけれど、あっさりとしてとっつきやすい印象です。「たんぽぽ娘」がモチーフになっているロマンチック要素も読みどころかな。 観測済みの事実を支えにしながら行動を起こす主...
青春ミステリ。二十年の時を超えて入れ替わる意識の中、事件を阻止しあるいは解き明かそうとする物語。ややSF的な要素もあるけれど、あっさりとしてとっつきやすい印象です。「たんぽぽ娘」がモチーフになっているロマンチック要素も読みどころかな。 観測済みの事実を支えにしながら行動を起こす主人公だけれど。すべてが決められた未来ではなく、あくまでも自分の意志で選び取った未来なのは間違いないんじゃないかと。たとえ結末を知っていたとしても、抗うことはできるわけだし。だからこそ、不確定であるはずの未来に対する姿勢もまた清々しくって素敵に思えました。
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7時間しかないタイムリープ。それぞれが奮闘して、それぞれの考えがあって、犯人は結構わかりやすくて…なんだかんだで後半一気読み。気持ちよかったー。 2018/11/18読了
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読んでいて「君の名は。」の映像がチラチラする。 犯人は途中でわかってしまうが、謎解きはそれほど本筋に関係ないので気にならない。 「強く念じながら、言葉に出せばいい。きっと世界はその方向に動いていく。」 「僕たちが望む世界が、きっと訪れる。」 といったストレートなメッセージが衒い...
読んでいて「君の名は。」の映像がチラチラする。 犯人は途中でわかってしまうが、謎解きはそれほど本筋に関係ないので気にならない。 「強く念じながら、言葉に出せばいい。きっと世界はその方向に動いていく。」 「僕たちが望む世界が、きっと訪れる。」 といったストレートなメッセージが衒いもなく表現されているところに好感大。 映画『たんぽぽ娘』を観てみたい!
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卵が先か鶏が先かの悩みが最初から最後まで付きまとって,改変される未来と書き換える過去の相関関係がすっきりしないままに終わってしまった.
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ああ、おもしろかったー。 映画を観たような、2人の人生を一緒に体験したような、 そんな気持ちになりました。 さすがの乙一さんです。 この構成力! 頭の良い方だということが分かります。 きっと映像化されるでしょう。観てみたいです。
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若干複雑な構成の物語だけれど、リーダビリティ高く1日で読了。こういう不思議な話を書かせると本当にうまい。登場人物も限られていて、劇やゲームの要素が強いのは、いつものお◯い◯。物語として破綻しない場合は中田永一名義なのかな?
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これはSFミステリになるのか。 物理的衝撃により時間跳躍現象が起こり、小学生の自分が1日だけ20年後の自分と入れ替わってしまう! タイムパラドックスって分かりにくいのもあるけどこれは非常に読者に優しい。分かり易いし読み易いので少々物足りなさも感じる。 まぁどうなるのか先が知...
これはSFミステリになるのか。 物理的衝撃により時間跳躍現象が起こり、小学生の自分が1日だけ20年後の自分と入れ替わってしまう! タイムパラドックスって分かりにくいのもあるけどこれは非常に読者に優しい。分かり易いし読み易いので少々物足りなさも感じる。 まぁどうなるのか先が知りたくてサクサク読めた。フリが長くラストの衝撃がちょい薄れた。けど読後感は心地よい。 観測できていた人生から、未知の世界を生きなければならないのは怖いものだろう。だが先が分からないからこそ人は生きられるのも事実。その辺りの葛藤が興味深い。 物語の雰囲気をいい具合に彩るたんぽぽの綿毛。ロバート・F・ヤング著「たんぽぽ娘」が出てきてニヤリとした。
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隙なし!隙なさすぎですよ、中田永一!! どんな設計図を作ったらこんな隙なしな小説を書けるというの。 まさに完璧するぎる設計図! 平成最後にタイムリープでミステリーで、ノスタルジーあって、青春要素もあって兄弟とか3.11とかこれでもかってくらい山盛りてんこ盛りなのに、これっぽっちも...
隙なし!隙なさすぎですよ、中田永一!! どんな設計図を作ったらこんな隙なしな小説を書けるというの。 まさに完璧するぎる設計図! 平成最後にタイムリープでミステリーで、ノスタルジーあって、青春要素もあって兄弟とか3.11とかこれでもかってくらい山盛りてんこ盛りなのに、これっぽっちも無駄がない! むしろスマート! 2018年に発売される中、作中の年代が1999年、2019年という設定ということさえも計算でしょ、絶対。 ふはー・・・なんか中田永一という作家の技巧に酔いしれる… 平成最後の中田永一。無双。 あまりの凄まじさを目の当たりにして、言葉もでないや。
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