国境なき助産師が行く の商品レビュー
女性が自分のことを自分で決めれるのはなんと幸運なのだろう。アフリカの女性の地位の低さは唖然とさせられる。男に決定権があり、レイプ、暴力はは日常茶飯事、逃げ出した先でも死ぬか奴隷のように働かされるか。同じ世界で起きているとは思えない悲惨な出来事。それでも彼ら彼女らは難民となり海を死...
女性が自分のことを自分で決めれるのはなんと幸運なのだろう。アフリカの女性の地位の低さは唖然とさせられる。男に決定権があり、レイプ、暴力はは日常茶飯事、逃げ出した先でも死ぬか奴隷のように働かされるか。同じ世界で起きているとは思えない悲惨な出来事。それでも彼ら彼女らは難民となり海を死に物狂いで渡る。小島さんの本は2冊読んだが、日本とはあまりにも違う現実に目眩がする。それでも知らないよりは知れてよかった。
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1日1日がもうバタバタですごく大変なんだろうな、というのがまず読み終わった感想。 そして、国際組織の中で自分の意見を言う、必要なものを請求することの大変さ。 欧米主導の支援機構には「できないからやってあげる」「持ってないからあげる」という考えを持った人が多く、その善意が現地の人々...
1日1日がもうバタバタですごく大変なんだろうな、というのがまず読み終わった感想。 そして、国際組織の中で自分の意見を言う、必要なものを請求することの大変さ。 欧米主導の支援機構には「できないからやってあげる」「持ってないからあげる」という考えを持った人が多く、その善意が現地の人々に『援助慣れ』を生んでしまうと著者はいう。 技術や知識を現地スタッフに覚えてもらって、継続的に働いてもらうこと。それが一番だけれど、多国籍のボランティアからなる国境なき医師団だから、ひとつの方針にまとめるのが大変! 例えば、レバノン人が時分の意見をごり押しすると、ドイツ人がそれはルールに則ってないと反対し、アメリカ人は「アメリカでは~~」と自国スタンダードを述べ、フランス人は私はこう思うけれど勝手にすれば、と個人主義、等々。読んでて面白いけれど、この中で働くのは目が回るだろうなぁ
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図書館で借りた、国境なき医師団に参加された白川優子さんの本を読み、隣に置かれた助産師さんの本を借りて読んだ次第。 白川さんが王道の経歴、真っ当な使命感に駆られ活動されているのに比して、小島さんは看護学校でも新卒の病院でも劣等生で(ご本人談)、丸4年間の臨床経験で国際難民支援の現場...
図書館で借りた、国境なき医師団に参加された白川優子さんの本を読み、隣に置かれた助産師さんの本を借りて読んだ次第。 白川さんが王道の経歴、真っ当な使命感に駆られ活動されているのに比して、小島さんは看護学校でも新卒の病院でも劣等生で(ご本人談)、丸4年間の臨床経験で国際難民支援の現場に飛び込まれたとか。少々思うところはなくもない。 でも飾らない筆致で、危険な地域での国際支援の活動状況、劣悪な生活環境でのご苦労などがよりリアルに想像できたのは言うまでもない。 ただ、ちょっと露悪的というか、軽いというか。それも含めて、憎めない人柄が垣間見れてよいのかもしれませんが。 国際看護、難民支援を志す看護師、看護師の卵さんにはおすすめの一冊。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB26956884
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中村哲さんの『アフガニスタンの診療所から』や、漫画『コウノドリ』などとの併せ読み推奨。いとうせいこうさんの著書も気になるところ(未読)。 命を守るのも、命を看取るのも命懸け。 自分のお産の時も、微弱陣痛からの胎盤用手剥離やら吸引分娩やらで大変だったけど、もしもそれが難民ボートの...
中村哲さんの『アフガニスタンの診療所から』や、漫画『コウノドリ』などとの併せ読み推奨。いとうせいこうさんの著書も気になるところ(未読)。 命を守るのも、命を看取るのも命懸け。 自分のお産の時も、微弱陣痛からの胎盤用手剥離やら吸引分娩やらで大変だったけど、もしもそれが難民ボートの上だったり、泥んこまみれの難民キャンプ内だったりしたら、と想像すると恐ろしい。そして、赤ちゃんの腕を骨折させても一切責められないなんて!日本や欧米の医療訴訟のヒステリックな様子と思い合わせると、何という違いかと驚かされる。 本来、産と死は予測不能で、全てをコントロール下に置くことは不可能な出来事のはずだけれど、たぶん、いわゆる「先進諸国」には、それらをコントロールしたいという強い欲望とできるはずだという驕りからくる、できないことへの苛立ちがあるんだろう。それが医療訴訟の過激化と産科医・小児科医不足を引き起こしている。 日本や欧米の都市部では出産がイベント化していく傾向が強いと聞くけれども、そういうのどうでもいいなぁ、と改めて感じさせられた。そして、世界の紛争地帯で活躍している著者さんと、私のお産を二度にわたって救ってくれた助産師さんに対する深く感謝。
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国境なき医師団に、助産師として登録し、中近東やアフリカや難民キャンプや難民救助船など勤務を行った著者による「難民救助の活動から見えてきたこと」について。 これは大人にも、中高生にもお勧めです。 著者は、国境なき医師団の活動、その中でも助産師としての活動を通して、各国の特徴や、援...
国境なき医師団に、助産師として登録し、中近東やアフリカや難民キャンプや難民救助船など勤務を行った著者による「難民救助の活動から見えてきたこと」について。 これは大人にも、中高生にもお勧めです。 著者は、国境なき医師団の活動、その中でも助産師としての活動を通して、各国の特徴や、援助する側とされる側の関係も考えてゆく。 援助する側が上から目線や「与えてやる」になってはいけない。 しかし現地国の情勢によっては一生懸命働くことが評価されないためできることが限られたり、医師の地位が高すぎる国では医師が何もせずに威張っていることもある。 著者から見た各国のスタッフの違いも興味深かった。派遣という制度だと、数ヶ月から数年だけの仕事中もも多いので、どうしても合わないスタッフと、お互い攻撃!反撃!になったり、無意味な書類がたくさんでウキーッとなったり、助産師としての仕事だけに集中できない(それはどんな仕事でもそうだけど)事が多い様子は受けたストレスが感じられるようだ。 その中でも日本人の勤勉さ、チームワークの良さは大変評価しているのは嬉しかった。著者にとってコミュニケーションが難しい人たちであっても、いいところ明るい所もたくさん書いていて、どんなに過酷な環境でも、普段は威張りくさってる嫌は人でも、みんなで歌って踊るよ!という生命への明るさ、力強さも感じられる。 派遣されたのが中近東や難民キャンプのため、住居もかなり過酷だ。トイレからはウジ虫とウン◯が溢れてるし、蚊帳の中にいても虫がいるし、冷房のない病院で泥の味のする水を飲みながらの勤務となる。それを著者は仲の良い女性スタッフと一緒に「私たちは牛ですか〜♪」と歌いながら憂さ晴らしという、この力強さや女の団結力が素敵だ。 そして国境なき椎団が派遣される国ではどこも女性の立場が低い低い低い。 「女の価値はたくさん子供を生むこと」のため、母体が危険になっても帝王切開や子宮摘出などは夫たちからの同意を取り付けにくい。そして命の危険にある女性本人も「手術をしてもよいかどうかは男たちが決めるので、自分では決められない」という。 戦争や難民についても、現場の様子がわかりやすい。難民キャンプの内情、そもそもちゃんとした難民キャンプが無い場合、そして難民キャンプがかつて戦争していた国にあったり、同じ国の病院でも民族により入れる病室に格差があったり、地元の戦場を離れたところで差別や格差はなくならない。 戦争により教育が受けられない国で働くことは、現地の人たちと日本人としてのモラルの差もあったようだ。著者の文具を「落ちてたから」といって他の人に売るのは当たり前だったり、時間通りに働くことができなかったり、モラルといっていられるのも、最低限の生活と教育がないと難しく、戦争の後遺症を感じさせられる。 著者は難民ボートの救助活動にも参加している。救助した女性のうち一割から二割が妊娠していて、そのうち半分以上は売春強要やレイプからの妊娠だという。難民たち聞いた話の章では、奴隷として売買されたり、拷問やレイプは日常、なんとか難民ボートに乗っても圧死や水死、なんとか外国にたどり着いても難民として受け入れられた上社会に受け入れられることは少なく、その国でまた奴隷売買されることも多い。 著者はあくまでも「ボート」のことだけしか関われないため、その後難民たちがどうなったかは、遠くから幸運を祈るしか無い。 しかしそんな過酷な女性の出産育児状況で、時には母体や赤ちゃんが命を失うこともあるが、著者は患者や家族たちから非難されたことは一度もないし、自殺者も圧倒的に少ないという。あまりにも過酷な環境で生きると、死ぬ命はすべては神様の思し召しであり、自然淘汰として前に進むしか無い。それを悲壮なものとしてではなく、前に進む命の強さを感じられる。 非情に読みやすいし、出産を通して世界情勢も分かり、生命の強さも感じられる、とても良い本です。
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「国境なき医師団」の存在は知っていたが、看護師や助産師をはじめその他の医療従事者も派遣要員だったとは知らなかった。 本書では、助産師として「国境なき医師団」に飛び込んだ著者が、8回にわたる活動のなかで感じたことを平易な文章で率直に語っている。 著者は初めから固い信念や使命感を持っ...
「国境なき医師団」の存在は知っていたが、看護師や助産師をはじめその他の医療従事者も派遣要員だったとは知らなかった。 本書では、助産師として「国境なき医師団」に飛び込んだ著者が、8回にわたる活動のなかで感じたことを平易な文章で率直に語っている。 著者は初めから固い信念や使命感を持っていたわけではなく、活動の中で少しずつ自分なりのポリシーを作り上げていくのだが、それも気負ったり押し付けたりすることなく言葉にしていて、読み手にすっと入ってくる。実際の現場からのメッセージはそれだけで重みがある。 著者を苦しめたのが途上国の過酷な環境そのものではなく、多種多様な文化の同僚や現地の人間とのコミュニケーションだというところに活動の難しさが表れていた。
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国境なき医師団について、私の読んだ2冊目の本。 前回は看護師の方の本でしたが今回は助産師さんの書かれた本です。 発展途上国や紛争地域で女性の地位が低いのは何となくしっていましたが、思っていたより悲惨な状況だということを知りました。 難民の問題についても日本では対岸の火事というか...
国境なき医師団について、私の読んだ2冊目の本。 前回は看護師の方の本でしたが今回は助産師さんの書かれた本です。 発展途上国や紛争地域で女性の地位が低いのは何となくしっていましたが、思っていたより悲惨な状況だということを知りました。 難民の問題についても日本では対岸の火事というか、どうしても自分たちの身近な問題とは考えられない傾向にあると思います。 けれどSDGsを目標にするならば、日本ももっとそういう問題を考えなければなりません。治安悪化などの問題もあるとは思いますが、欧米だけに負担を強いるのは無責任だと感じました。 これから主に、難民受け入れに対する問題を考えていきたいと思います。
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海外で働くことの大変さ、また、海外で働くということは自分を変えてくれるというもの。 実体験を元に書かれたこの小説にとても感動した。
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この本を読み国境なき医師団の実務の過酷さを知ることができた。僕のようにあこがれる者が多い理由もわかってきたように思う。
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