童話作家のおかしな毎日 の商品レビュー
すらすらと読める品のある文体に、添えられたかわいらしい自作のカット。あらためて、作者の豊かな才能に尊敬の念を覚えました。 愛情深いご家族のユーモラスなエピソード、懐かしい心象風景、には自分の子供時代のことも連想させられ、ノスタルジックな気分になります。その中で、家族の戦争の話には...
すらすらと読める品のある文体に、添えられたかわいらしい自作のカット。あらためて、作者の豊かな才能に尊敬の念を覚えました。 愛情深いご家族のユーモラスなエピソード、懐かしい心象風景、には自分の子供時代のことも連想させられ、ノスタルジックな気分になります。その中で、家族の戦争の話には本当に胸が締め付けられ、涙がこぼれました。伯母さんの語ったお話が、作家になった姪っ子の手で文章となって広く読まれるのは稀なケースですが、こういった話が日本中にあったということが、リアルに感じられ、貴重な記録になっていると思います。戦争への怒りと悲しみを全面に押し出すのではなく、淡々と伯母の話を記録するような語調は、かえって戦争の悲惨さが心に迫ってきます。「とりかえすことのできない無限大の不在」という表現が胸に刺さりました。
Posted by
前作『さいでっか見聞録』とは、少し趣が異なるが、著者の家族やこれまでの日々の生活、子ども頃や学生時代の逸話など、珠玉のエピソードや思い出が綴られおり、これはこれで素晴らしい。何より読みやすいエッセイ集。
Posted by
サクッと読めるエッセイで面白かった。 運動会の話が特に好き。 つい微笑んでしまうようなお話の中、要所要所に納得させられる文章がある。 その塩梅に引き込まれた。 エッセイを読んだものの、この方の作品を読んだ事ないので読まなければ!と思った。
Posted by
児童文学作家、富安陽子さんの自伝エッセイ。 月並みな感想だけれど、やはりファンタジーを書く方の日常、幼少期、物の捉え方は、おもしろくてちょっとした不思議がある。 小中時代の同級生が、本に「富安陽子」の名前を見つけたとき、「これは"あの"富安陽子に違いない」と思...
児童文学作家、富安陽子さんの自伝エッセイ。 月並みな感想だけれど、やはりファンタジーを書く方の日常、幼少期、物の捉え方は、おもしろくてちょっとした不思議がある。 小中時代の同級生が、本に「富安陽子」の名前を見つけたとき、「これは"あの"富安陽子に違いない」と思ったというから、私の感想も的はずれというわけではないだろう。 私も子供のころ、メアリー・ポピンズが大好きだった。 小さな共感を見つけるととても嬉しい。 もっと富安陽子さんの物語を読んでみたいと思った。
Posted by
不思議系のお話がお得意な著者 自分の中では「見える人」なんじゃないかと 勝手に思っておりました ミステリアスな感じ それが意外にも関西の方で阪急に乗ってたりして 割と近くにお住まいなのね そういえばシノダ!シリーズなんかのおちゃらけは 関西ノリから来るのかしらー? 創作ルーツはご...
不思議系のお話がお得意な著者 自分の中では「見える人」なんじゃないかと 勝手に思っておりました ミステリアスな感じ それが意外にも関西の方で阪急に乗ってたりして 割と近くにお住まいなのね そういえばシノダ!シリーズなんかのおちゃらけは 関西ノリから来るのかしらー? 創作ルーツはご先祖さまはじめ家族の方にありそう いまはいなくても物語の中できっと生きている 自分はどんな話を聞いて育ったんだろう 思い出せたら大事にとっておきたい
Posted by
富安陽子さんの文章は、ほんとうに大好き。 戦争のお話も、山姥のお話も、さいごのあとがきも、迷い込んだ気持ちになったお話も、鳥肌が立った。 そしてランドセルのお話は笑いが止まらなかった。 富安陽子さんの読みやすい文章と一つひとつの話の短さで、気軽に読める。またふとした時に読みたくな...
富安陽子さんの文章は、ほんとうに大好き。 戦争のお話も、山姥のお話も、さいごのあとがきも、迷い込んだ気持ちになったお話も、鳥肌が立った。 そしてランドセルのお話は笑いが止まらなかった。 富安陽子さんの読みやすい文章と一つひとつの話の短さで、気軽に読める。またふとした時に読みたくなる1冊。
Posted by
大好きな冨安陽子さんのエッセイ本。 スラスラ読めて、クックっと笑えるはなしが多く、あともう1章と思いながら‥つい日を跨いで一気よみしてしまった。カジュアルなエッセイ本好きな方なら、オススメです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大好きなシノダシリーズの富安さんのエッセイだあっと手にとる。 いやあ、自作一年カレンダーだとか、 運命の出会い編だとか、めっちゃ素敵な親御さんだなあっと。 いい子ども時代を過ごされたんだなあっと羨ましく。 おいしい、しあわせな記憶。 それが人を支えてくれると思う。 10歳でファンタジーを信じていられる日本はまだあるのかな? ゆっくり富安さんの作品とかをいっぱい楽しみながらゆっくり大人になれる、 そんな日本であるといいケド。
Posted by
富安陽子がwebマガジンなどに連載していたエッセイ集。 自身の両親・祖母・伯母との思い出や、童話作家となるきっかけなどを語る。 ストックホルム市図書館の招待で国際児童図書週間に出席するためスウェーデンを訪れた時の一週間について書いたスウェーデン紀行も面白い。
Posted by
読書記録です。 まずは機会があれば、著者の講演会を聞いてみてください。ヘタな芸人よりおもしろいです。講演会を聞いたあと、他のエピソードも読んでみたいと思って借りました。 私も小学低学年のころ、父方の叔母から「メアリー・ポピンズ」の本をプレゼントされました。ひざに乗せて読むには重...
読書記録です。 まずは機会があれば、著者の講演会を聞いてみてください。ヘタな芸人よりおもしろいです。講演会を聞いたあと、他のエピソードも読んでみたいと思って借りました。 私も小学低学年のころ、父方の叔母から「メアリー・ポピンズ」の本をプレゼントされました。ひざに乗せて読むには重たすぎる5センチぐらいの厚みがある本!あまり見かけない(実はちょっとこわい感じの)挿絵になぜか惹かれて、読みたした。そこから不思議なことをさも当たり前のように話す主人公と内容に、私も勝手に妄想を膨らませていったことを覚えています。なんか似てるな~、こんなこと考えてたのはわたしだけちゃうんや~、と。さらに上を行く著者の思考(妄想?)力に、私はまだ「ふつう」だったんだと思い知り(安心し)ました。
Posted by
- 1
- 2