ルポ西成 の商品レビュー
2018年4月からおよそ2ヶ月、78日間大阪市西成区あいりん地区で過ごした模様を記したルポルタージュ。「ドヤ街」と呼ばれるこの地区には、さまざまな事情を抱えた人々が集まり、生活している。以前は、いわゆる"危ない"系の人たちの生活場所だったようだが、平成末から令...
2018年4月からおよそ2ヶ月、78日間大阪市西成区あいりん地区で過ごした模様を記したルポルタージュ。「ドヤ街」と呼ばれるこの地区には、さまざまな事情を抱えた人々が集まり、生活している。以前は、いわゆる"危ない"系の人たちの生活場所だったようだが、平成末から令和初期のこのころ(2018年)は、『生活保護受給者』もかなりの数住んでいる様子。 この地区に"いる" 人々を取材しているが、読んでいてちょっと物足りなかった。どういう経緯でこの地区が「ドヤ街」になったか、という歴史的のことが加わっていたら、もっと面白くなったのではないかと思った。
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25歳の著者が単身西成で生活した78日間のルポルタージュ。 登場人物の大半が前科者でシャブ中というなかなか経験できない体験は実際に経験しなければ話せない具体性にとんでいてなかなか面白かった。 絶対に体験しなければいけないようなものではないのでこの本を読んで追体験できたことはとても...
25歳の著者が単身西成で生活した78日間のルポルタージュ。 登場人物の大半が前科者でシャブ中というなかなか経験できない体験は実際に経験しなければ話せない具体性にとんでいてなかなか面白かった。 絶対に体験しなければいけないようなものではないのでこの本を読んで追体験できたことはとても良かった。 魅力的な人物がたくさんいたので、もう少し深掘りしてもらえたらもっと好きだったかも。
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大阪に住んでいますが、西成は「近くて遠いところ」です。書かれていた内容は、イメージよりさらに修羅場でした。何より薬物が身近すぎる笑。こういう世界があると知れたことは良かったです。
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『ルポ路上生活』が面白かったので、興味を覚えこちらを読んだ。 作者が、西成に来るのはまだ早いと言っているが、私も西成を知るにはまだまだで、知ろうとする事自体が恐れ多いと感じた。
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想像通りだが、期待以上。 未だに西成が健在なことが確認できた。 一気に読破。 78日とはいえ、西成潜入はかなり勇気がいることだろう。
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西成の「日常」と僕の暮らしている「日常」の乖離が激しすぎて、驚きっぱなしです。 今まで暮らしてきて、ヤクザもポン中も会った事ないのだけど、それが日常。西成のような地区は必要悪な存在なのだろうけど、10年すると景色は変わってるだろうか?
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魔境だとか地獄だとか言われてますがその実態を知らない西成。若い著者の気取らない滞在ルポでした。 例えば著者は、日雇いの解体業に挑戦します。死が異様に近かったり、当たり前のように人が消えたりと、普段の生活からは想像できない話ばかりが繰り広げられます。 一方、この本を読む限り、西...
魔境だとか地獄だとか言われてますがその実態を知らない西成。若い著者の気取らない滞在ルポでした。 例えば著者は、日雇いの解体業に挑戦します。死が異様に近かったり、当たり前のように人が消えたりと、普段の生活からは想像できない話ばかりが繰り広げられます。 一方、この本を読む限り、西成には世間でどうしようもない人と烙印を押されてもやっていける、ある種のセーフティーネットのような場所としての役割があるように感じました。お金も住所もなくてもすぐに衣食住付きで働ける環境があるのです。もちろん強烈な貧困ビジネスの香りがしますし、手放しで素晴らしいと言えるものでもないですが。生活している人が、想像よりも真摯で生き生きとしているのが印象的でした。 近年、観光地化が進んでしまったり、職安が閉鎖しれてしまったりと環境が変わり始めているようです。しかし、息が詰まりそうな昨今。まあなんとかなるや、という楽観的な場所として今後も存続していって欲しいものです。
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本書は大学を卒業したばかりの著者が西成で過ごした日々をまとめた記録です。 私は大阪で生まれ育った人間ですが、西成のあいりん地区には一度も訪れたことがありません。もちろん治安への不安もそうですが、決して遊び半分で訪れるべき場所ではないからです。 本書に登場する方々もそれぞれに事情を...
本書は大学を卒業したばかりの著者が西成で過ごした日々をまとめた記録です。 私は大阪で生まれ育った人間ですが、西成のあいりん地区には一度も訪れたことがありません。もちろん治安への不安もそうですが、決して遊び半分で訪れるべき場所ではないからです。 本書に登場する方々もそれぞれに事情を抱えながら懸命に生きています。西成で暮らす人々の生活、その人々との交流を通じて発生する著者の感情が良くも悪くもありのままに綴られている良書だと思いました。
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七年かけて筑波大学を卒業しながら自分探しに明け暮れ、 そのままフリーライターになったという 著者(1992年生まれ)の西成ドヤ街潜入ルポ。 過去の読書体験から、この出版社の刊行物には あまりいい印象を持っていなかった【※】のだが、 これはそれなりに楽しめる本だった。 【※】 ...
七年かけて筑波大学を卒業しながら自分探しに明け暮れ、 そのままフリーライターになったという 著者(1992年生まれ)の西成ドヤ街潜入ルポ。 過去の読書体験から、この出版社の刊行物には あまりいい印象を持っていなかった【※】のだが、 これはそれなりに楽しめる本だった。 【※】 特異な旅の記録など、内容は興味深いのだが、 文章が雑だったり品位に欠けていたりしたので。 とは言っても、 あくまで私が読んだ僅かな範囲の問題(念のため)。 大阪市西成区の――暴動が起きたこともある―― あいりん地区、通称「釜ヶ崎」で、 肉体労働に従事しながら簡易宿所(ドヤ)で寝起きして、 知り合った様々な人に話を聞きつつ、 実体験を記録したルポルタージュ。 釜ヶ崎というと、ドキュメンタリー番組で、 地元の住民が路上生活者を様々な形で支援する様子 くらいしか見たことがなかったので、 さほど悪いイメージを持ってはいなかったのだが、 この本に登場するオッサンたちは怪しいなんてもんじゃない(大汗)。 違法-適法のグレーゾーンに佇むというか、 逞しいと言えば聞こえはいいが、 むしろ、精神の箍が歪んだり外れたりしてしまった面々を 赤裸々に活写していて、かなり怖いのだけども、 妙におかしくて、半笑いで読み進めてしまった。 やはり、病気やケガなどで就労に支障を来たした方には 深く同情するし、周囲の援助がなければと思うのだが、 違法・脱法は、ねぇ……。 ともあれ、ディープ過ぎるゾーンのフィールドワーク、 お疲れさまでした。
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2020年8月10日読了。 大阪市西成区は私にとって少しだけ思い入れがある。 高校の国語の教師が私が2年のときに大阪から転任され、大阪では西成区の高校にいたので、環境の違いをよく聞かされた。 その時に聞いた話は私にとって他の国の話かと思うほど、ドラマチックなものだったが、会社に...
2020年8月10日読了。 大阪市西成区は私にとって少しだけ思い入れがある。 高校の国語の教師が私が2年のときに大阪から転任され、大阪では西成区の高校にいたので、環境の違いをよく聞かされた。 その時に聞いた話は私にとって他の国の話かと思うほど、ドラマチックなものだったが、会社に入り、大阪出身者に聞くと、その先生が話していたことはなんの誇張もないことがあらためてわかった。 本書は大学卒業間もない、フリーのルポライターが西成に78日間暮らしたルポである。 予備知識がある私は特に驚くことはなかったが、ある意味で「西成あいりん地区」は無くしてはいけないところのような気がする。 今の日本でこんなところが他にあるだろうか? それは社会にとってはいけないことをたくさんやっていたり、犯罪もおきているのだがそれでもこういうところは国に一つは必要なのでは?と考えてしまう。 西成を訪れたことはあるが、このコロナ禍がおさまれば、また旅に出て西成を歩いてみたい。
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