八月は冷たい城 の商品レビュー
『七月に流れる花』ですっきり解決したかと思うと、本作で「夏の人」の正体が深堀され、林間学校の謎も明かされと、さらに面白かった。 恩田陸作品の現実離れしてるものの、ファンタジーとまではいかない独特の雰囲気が楽しめる1作だった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 夏流城(かなし...
『七月に流れる花』ですっきり解決したかと思うと、本作で「夏の人」の正体が深堀され、林間学校の謎も明かされと、さらに面白かった。 恩田陸作品の現実離れしてるものの、ファンタジーとまではいかない独特の雰囲気が楽しめる1作だった。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 夏流城(かなしろ)での林間学校に初めて参加する光彦。毎年子どもたちが城に行かされる理由を知ってはいたが、「大人は真実を隠しているのではないか」という疑惑を拭えずにいた。到着した彼らを迎えたのは、カウンターに並んだ、首から折られた四つのひまわりの花だった。少年たちの人数と同じ数――不穏な空気が漂うなか、互いに疑心暗鬼をつのらせる卑劣な事件が続き……? 彼らは夏の城から無事に帰還できるのか。
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文体が児童向け?みたいであまり合わなかった 展開が駆け足かつ予想できてしまうのでもう一つの対になる作品を読んでからにすればよかった…
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七月に流れる花、とは対となる物語。こっちはちょっとホラーっぽい。相変わらず、恩田さんは不安定な少年を書くのが上手い!
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七月…と対になる話だけど、全然異なる。七月…はファンタジーな感じだったが、八月…はホラーというか、ミステリー要素が高い。 カマキリがでてきた時点で、何となく想像ができたところもあるけど、七月…だけ読んだだけなら美しい感じすらあったのに、180度見かたが変わった。
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「七月に流れる花」と対になる短めの長編。気にしてなかったのだが、読んでみると七月のネタバレらしい描写が続く。どうやら七月→八月の順で読むものらしい(そりゃそーか)。一応合理化はされるものの、異様な設定の林間学校に放り込まれてしまった少年たちの、葛藤の物語。学年などへの言及がないの...
「七月に流れる花」と対になる短めの長編。気にしてなかったのだが、読んでみると七月のネタバレらしい描写が続く。どうやら七月→八月の順で読むものらしい(そりゃそーか)。一応合理化はされるものの、異様な設定の林間学校に放り込まれてしまった少年たちの、葛藤の物語。学年などへの言及がないのではっきりしないが、光彦の言動の描写からすると、少年たちと言うより、子供たちと呼んだ方が的確なのかも知れない。リアリティ無視の「学校」に閉じ込められてしまう少年・少女たちという設定は「麦の海に沈む果実」を思わせるが、何せ短いので、学校の異様さを際立たせるディテールの描写が簡潔で、酔う前に終ってしまう感じが少し残念。結末での「謎解き」も駆け足の感じで、とってつけた感が否めないですかね。まあ、七月を読んでみましょうか。
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7月に続き8月も読んでた。 表紙をみて「あの男の子の話だ!」と。7月に~の時に一瞬出てきた後、何も出てこなかったので、???って気になっていた男の子の話が読める♪と思って、読んでみた。 こちらは、切なすぎる。 というか、7月には気にならなかった設定が、8月を読んで、気になりまくってあまりストーリーを受け入れられなくなった。 読めば読むほど、何も知らされなかったミチルが切なすぎて、この城に来る子供たちが切なすぎて、なんでこの場にこの子達をケアする大人が近くにいないのか、謎過ぎた。親を失うこの巨大な喪失感を、子どもたちだけで過ごさせるって・・・。 コロナが落ち着かない中でのこの話は、ちょっとえぐられた。 コロナ禍じゃなかったら、もう少し落ち着いて読めたかな。
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前作からちょっと間が空いてしまったから「この時女子のほうどうなってた??」と思い出すのが大変だった。続編は間を開けずに読むのが一番。七月よりも病気に突っ込んだラストに「あー…そういう仕掛けか…」となった。まさかのカニバになってしまうとは…そして記憶まで引き継いでしまうとは…だから夏の人は男か女かよくわからない話し方にしてあったのか。
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七月に流れる花と一緒に読了 設定上納得いかない所が散見されたり、「夏の人」の真相も個人的にあまりピンと来なかったりと、諸々惜しい所は多いものの、 理不尽で受け入れ難い死に対して、少年少女たちが向き合っていく様は それぞれ愛おしく切なく、また今の時勢を意識するとより色々と考えてしまう話だった
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「七月に流れる花」を読んでいたので夏流城でのルールや設定などはある程度分かっていた。 やはり光彦を含む少年サイドで描かれていて、「七月に〜」の方には見られなかった光彦・蘇芳の接点も描かれていた。 「みどりおとこ」についても迫っており、どこか温かく思えるような話。
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夏流城での林間学校に参加した四人の少年を迎えたのは、首を折られた四本のひまわりだった。初めて夏流城に来た光彦は、茂みの奥に鎌を持って立つ誰かの影を目撃する。閉ざされた城の中で、互いに疑心暗鬼を募らせるような悪意を感じる事故が続く。光彦たちを連れてきた「みどりおとこ」が絡んでいるの...
夏流城での林間学校に参加した四人の少年を迎えたのは、首を折られた四本のひまわりだった。初めて夏流城に来た光彦は、茂みの奥に鎌を持って立つ誰かの影を目撃する。閉ざされた城の中で、互いに疑心暗鬼を募らせるような悪意を感じる事故が続く。光彦たちを連れてきた「みどりおとこ」が絡んでいるのか。四人は「夏のお城」から無事帰還できるのか。短く切ない夏が終わる。
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