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説教したがる男たち の商品レビュー

3.8

33件のお客様レビュー

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2024/04/12

フェミニズムについて話すときに、使いたい表現方法やデータがたくさんありました。女性も男性も、公平性の基礎を理解するために読んでほしいです。

Posted byブクログ

2023/08/30

男とは如何に愚かな生き物かと思わされるような内容だった。レイプが頻繁に起き女性には人権などないかのような語り口に辟易しながらも自分もその愚かな側の生き物かと思うと閉口するしかない。

Posted byブクログ

2023/03/21

アメリカのフェミニズム運動の展開を、その時々の出来事にコミットする形で舌鋒鋭く語る。論評と言うより、同志を勇気づけるアジテーションと言った方がよいかもしれないが、それが滅法かっこいい。自分達を取り巻く状況を鋭く切り分け、何が問題なのかを大きな物語として提示するものの、安易な図式化...

アメリカのフェミニズム運動の展開を、その時々の出来事にコミットする形で舌鋒鋭く語る。論評と言うより、同志を勇気づけるアジテーションと言った方がよいかもしれないが、それが滅法かっこいい。自分達を取り巻く状況を鋭く切り分け、何が問題なのかを大きな物語として提示するものの、安易な図式化に堕すことはない。すごいと思う。

Posted byブクログ

2022/11/27

「ミスターインポータント」! 女性なら誰もが出会う「蘊蓄オジサン」の話から始まり引き込まれて、あっという間に読み終えてしまった。 こういった男性の上から目線は、笑い話では終われない多くの集団レイプや殺人と地続きだ。 名付けの意義は大きいこと。 「マンスプレイニング」 「ドメステ...

「ミスターインポータント」! 女性なら誰もが出会う「蘊蓄オジサン」の話から始まり引き込まれて、あっという間に読み終えてしまった。 こういった男性の上から目線は、笑い話では終われない多くの集団レイプや殺人と地続きだ。 名付けの意義は大きいこと。 「マンスプレイニング」 「ドメスティックバイオレンス」 「性的特権意識」 「レイプカルチャー」 言葉ができると、その概念が定着する。言葉がないと、そこにあっても見えないものだ。 フェミニズムが行なってきた可視化=名付けの大切さを改めて実感できた。 ひとつかみに言い当てる言葉あったらなと思う現象は日常にたくさんある。これまでも複雑で一言では言い難い現象を一掴みにできる言葉は、フェミニズムの世界だけでなく、見通しを良くしてきた。 (撞着語法もその一つだろう。最近では「ツンデレ」という言葉が出てきて、視界が開けた気がしたものだ。) 最近では、キーツの「ネガティヴケイパビリティ」もそうだろう。ごく最近知ったこの言葉が、ウルフの分析で登場したのは驚いた。ウルフが語ってきたことが、まさしく宙ぶらりんで耐えている深い思索だという分析は嬉しくもある。 (でも言葉も使い古されるとその登場の新鮮さを失う。セクシャルハラスメントがセクハラと呼ばれたのは、人口に膾炙することの助けにはなったけれど、それがかえって言葉の価値をどんどん下げてしまうように。それは言葉の運命として仕方ないことだ) 「ウルフの才能の一端は、このまるでわからないという感覚に、このネガティヴケイパビリティにあるように思える。」 宙ぶらりんでいること。そこでとどまり続けることが希望の始まりだということだ。 またウルフの 「アイデンティティを統合することは、それ自体限定し、抑圧することにほかならず、彼女はそのように強いられることのない日常を求めている」 「複数であること、単純化できないこと」「もっとたくさんのものになろうとする力にほかならないのだから」 という考えは、まさしく平野啓一郎のいう「分人主義」的な発想だなとも。 帚木蓬生や平野啓一郎がこれらを含む欧米の哲学的思考や言説からそれぞれの言葉を導き出してきたのだろうが、日本だけでなく、世界的に、混沌としたものを単純化せずにそのまま受け取ろうとする流れになりつつあるのだなあ。ウルフの再評価もその一つの流れなのかもしれない。 二項対立を超えた、ポスト構造主義的な考えは、時代の要請でもあるということだ。 1980年台にフェミニズムに逆風が吹いたが、 グレーバーがいうように 「革命とは一義的には単一の政体における権力の掌握ではなく、新しい思想や制度が生まれ、その影響が広がる複数の裂け目である」 確かに、革命とは、今や目に見える権力闘争からもぎ取られるという形を取るのではなく、静かで確実なムーブメントなのだと思う。 こんなことを思い出した。 大学時代、学園祭のとある講演会に参加して、自分に起こるダブルバインドや、目の前の逆風を嘆いたら、講演の助言者の女性作家に「女性の革命は長い目で見なさい。確実に少しずつ静かに変化しているから焦らなくともよい」と慰めてもらったことがある。 今まで何度もその言葉を思い出し、確かにそうだなと思い、多少の揺り戻しがあっても、俯瞰で見ることを覚えたのだった。 複数の裂け目は確かにたくさん露出している。 焦らず、したたかに、諦めず、強くありたいと思う。

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2022/04/24

【オンライン読書会開催!】 読書会コミュニティ「猫町倶楽部」の課題作品です ■2022年5月23日(月)20:30 〜 22:15 https://nekomachi-club.com/events/b096ffdd0b0a

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2022/03/05

ソルニット自身がその著者とも知らず、「今年出たばかりのマイブリッジ関連のとても重要な本をしってるかね」と、いくら同席者がそれが彼女の本だと割って入っても滔々と、どうもその本を読んでいなさそうなこの男の人が長話をまくし立てたというエピソードをきっかけに、最終的にはその挫折や徒労感、...

ソルニット自身がその著者とも知らず、「今年出たばかりのマイブリッジ関連のとても重要な本をしってるかね」と、いくら同席者がそれが彼女の本だと割って入っても滔々と、どうもその本を読んでいなさそうなこの男の人が長話をまくし立てたというエピソードをきっかけに、最終的にはその挫折や徒労感、フラストレーションを、女性を対象とした暴力や殺人といった、より深刻な社会問題に、信頼に足るデータと歴史的事実の検証によって接続していきます。 これらの、データに基づく女性に対する凄まじい暴力について、感想をかくことすら怖くなるような内容でした。 私自身、このような男性の暴力性に殆ど触れたことがなく、また、ミソジニストたちがなぜそれほどまで女性に対して嫌悪、暴力を当然のものとして向けるのかがどうしても現実のものとして理解し難いものだったのですが、一方で日常的に「女のくせに」とか「女の腐ったやつ」とか、そういうことを言う人はいるなと思ったし、「結婚したくせに女は社会に、街に出たがるな、家に引っ込んどけ」「そんなんだと結婚出来ないよ」「早く結婚しなさい」とストレートには言わなくても思ってるんだな、と思わせる男性はいるよな、と感じ、ひょっとしたらその延長上には、自分の思い通りにならない女性に対する目も背けたくなるような暴力に繋がることもあるのかな、と思いました。 マンスプレイニング

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2022/02/07

1 説教したがる男たち 2 長すぎる戦い 3 豪奢なスイートで衝突する世界 4 脅威を称えて 5 グランドマザー・スパイダー 6 ウルフの闇 7 変態に囲まれたカサンドラ 8 #女はみんなそう 9 パンドラの箱と自警団

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2021/11/26

想像していた内容と少し違った。 女がどれだけ虐げられてきたのか、男がどれだけ愚かか、そのようなことを主張するのがフェミニズムなのだという勝手な思い込みがあった。女なのに。他人事のように考えられていたのはある意味では恵まれていたのかも。 印象に残った箇所と個人的な解釈 ・ネガティ...

想像していた内容と少し違った。 女がどれだけ虐げられてきたのか、男がどれだけ愚かか、そのようなことを主張するのがフェミニズムなのだという勝手な思い込みがあった。女なのに。他人事のように考えられていたのはある意味では恵まれていたのかも。 印象に残った箇所と個人的な解釈 ・ネガティブケイパビリティ 分からないことと共にあることが出来る能力 →女性が主張し、権利を有する社会についていけない男たちに対して得体の知れないものも受け入れる寛容さが欠けているという批判? ・「解釈することは、対象を貧困化することである」→なるへそ〜 ・アイラ・ビスタ事件の犯人も、まるで我々その他大勢とは完全に異質の人間だと強調するかのように、繰り返し「異常者」と呼ばれていた。 →男には見えない、男による女への暴力 ・感情の問題をアクション映画のようなやり方でしか解決できない →男性犯罪者の方が女性よりも多いよね ・「甕や箱の中に戻らないものとは、思想だ。」 →なるほど〜

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2021/11/07

凶悪殺陣事件を紹介していくラジオで、 いつも被害者は女性、女児が圧倒的に多いことに悲しみをおぼえた。 女性であるだけで生きていくことにリスクが生じるのは、遠い国だけの話じゃない。 声を上げてくれた人々のおかげで、今は権利を主張することはできる世の中に変わりつつある。 しかし、まだ...

凶悪殺陣事件を紹介していくラジオで、 いつも被害者は女性、女児が圧倒的に多いことに悲しみをおぼえた。 女性であるだけで生きていくことにリスクが生じるのは、遠い国だけの話じゃない。 声を上げてくれた人々のおかげで、今は権利を主張することはできる世の中に変わりつつある。 しかし、まだまだ未来に向けて解決すべき課題は山積している。

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2021/09/16

フェミニズムとは「女性も人間であるというラディカルな概念」 何を当たり前のこと言ってるかと思う人もいそうだが、過去、女性には人権などなく独立した存在でもなかった。今でも人間扱いせず、女性に思考など必要ないと思ってる人も多くいると思う。 当たり前だけど当たり前ではない。過去のさまざ...

フェミニズムとは「女性も人間であるというラディカルな概念」 何を当たり前のこと言ってるかと思う人もいそうだが、過去、女性には人権などなく独立した存在でもなかった。今でも人間扱いせず、女性に思考など必要ないと思ってる人も多くいると思う。 当たり前だけど当たり前ではない。過去のさまざまな運動によって、少しずつ女性が人権を獲得出来てきている。 読んでて重い気持ちになった。本書からは作者の静かな怒りを感じる。 レイプ事件の話や、SNSでレイプ予告殺害予告の話が出るたびに男性を嫌いになりそうになる。もちろん全ての男性がそのような人ではないことはわかってる。 女性も読んだ方が良いが、多くの男性に読んで欲しい。夜道を歩く時後ろに男性がいたら怖くなってしまうこと、きっと知らないだろうなと思う。世界ではこんなにも女性の人権を踏み躙る犯罪が起きている。 内容はまあ良いけど、文章がかなり読みづらい。訳のせいなのかそもそもの書き方なのかわからないが、抽象的な表現や例え話が多すぎる。

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