永遠についての証明 の商品レビュー
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『文身』に衝撃を受け、こちらも手に取りました 岩井圭也さんのデビュー作だそうです 数学者の話ですが、数学はすっかり忘れ、、、いや覚えていたとしてもちんぷんかんぷんだったと思いますが。そんな私でも問題なく読めました!ボリュームも程よいです 天才的な数学の才能を持つ三ツ谷瞭司 天才っぽい思考がなかなか面白い なんでみんなが驚くかわからない 普通のことを言ってるのに怒るのがわからない そういう感覚は面白いです でも天才が故に抱えてしまう孤独 どんどんみんなが離れていき、孤独に追い詰められていく瞭司の姿がとても痛々しく、辛かったです それは自分しか見えない景色があって、他人には理解できないからかもしれません 学者だから、同じものを目指す者だからこそ 嫉妬や羨望が生まれるのかもしれないですが 共感や寄り添いが必要な私には生きるのは辛い世界だなと思いました。 出てくる単語は全然わからない!! わからないのに読み進められる不思議を体験しました。笑 数学の没入感を少し体験できた気がします 全然知らない世界を知ることができました(^^) もう少し岩井さんの世界を楽しみたいと思います♪
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数学に疎すぎて、この小説の良さが半分もわかっていないと自覚しながら読んだ。 天才数学者の瞭司の数学への愛情。それが深すぎるが故の苦悩が、後半は特に辛かった。 数学という学問を通して、美しさと苦しさ…相反するものを見せられたような気分。
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数学にとんと疎い自分でも、この物語を通して天才数学者たちが見る世界を垣間見、数学という学問がもつ美しさと一種の残酷さに触れることができたような気がして。それぐらい表現に血が通っていて、説得力があった。この作品がデビュー作って、やはり圧倒的才能。
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マリモさんの書評を読んで手にしました。 瞭司の命を削って出来たプルビス理論。この理論の為に瞭司は生まれてきたのかと思ってしまう。ここまで捧げないと理論と言うのは見えないのか。 熊沢と佐那、小沼先生に出会い同じ言葉が通じて無邪気に喜ぶ瞭司が孤独に苛まれていく姿をみるのは辛い。 ...
マリモさんの書評を読んで手にしました。 瞭司の命を削って出来たプルビス理論。この理論の為に瞭司は生まれてきたのかと思ってしまう。ここまで捧げないと理論と言うのは見えないのか。 熊沢と佐那、小沼先生に出会い同じ言葉が通じて無邪気に喜ぶ瞭司が孤独に苛まれていく姿をみるのは辛い。 でも自分が熊沢と佐那と同じ立場だったとしても同じようなことしか出来なかっただろうなと分かるからなおさら辛い。 ただ数学をしたかっただけ、そんな無邪気で少年のような瞭司は自分を受け入れてくれない状況には弱かった。 こんな状況は実際にもあるんじゃないかと思ってしまった。 天才は生活なんてせずに天才を続ければいい。生活なんて凡人がすればいい。 こんな住み分けができればいいのに
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文系で数学の才能ゼロの私には、主人公の見ている景色を見ることも理解することもできないけれど、この本を読んで少しだけ想像することができた。知らない世界を知ることができた。最後の熊沢さんの発表にもグッときた。
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数学を突き詰めていく天才的な若者の苦悩と、同じ数学を志しながら現実とも向き合っていく仲間たちの揺れ動く気持ち、葛藤、嫉妬、といったところがストーリーの中心になるのか。 正直言ってこの小説の評価は難しい。確かに文章で引き込まれたが、何故数学なのか、それを理解するには数学の理解が必要...
数学を突き詰めていく天才的な若者の苦悩と、同じ数学を志しながら現実とも向き合っていく仲間たちの揺れ動く気持ち、葛藤、嫉妬、といったところがストーリーの中心になるのか。 正直言ってこの小説の評価は難しい。確かに文章で引き込まれたが、何故数学なのか、それを理解するには数学の理解が必要なのか、ところどころで疑問が湧きながら読み進んでいったが、結局その答えは与えてはくれなかったようだ。 数学を追求する人、数学を愛する人の小説はいくつか読んだが、小説と数学の相性ってどうなんだろう。それは読み手の力不足なのか、やはりよく理解できないまま。
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特別推薦生として協和大学の数学科にやってきた瞭司と熊沢、そして佐那。 眩いばかりの数学的才能を持つ瞭司に惹きつけられるように三人は結びつき、共同研究で画期的な成果を上げる。 しかし瞭司の過剰な才能は周囲の人間を巻き込み、関係性を修復不可能なほどに引き裂いてしまう。 出会いから17年後、失意のなかで死んだ瞭司の研究ノートを手にした熊沢は、そこに未解決問題「コラッツ予想」の証明と思われる記述を発見する。 贖罪の気持ちを抱える熊沢は、ノートに挑むことで再び瞭司と向き合うことを決意するが――。 (アマゾンより引用)
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ある一人のずば抜けて天才の数学者と、優秀な数学者二人の友達、恩師の先生の話。 数学は好きだけど、文系の私にはあまりにもわからなさすぎて、数学の詳しい所は深入りできないし、そもそも何をいっているかまるでわからかった(´∀`=)けれど、それでもやめられなくなる面白さでした。 天才というのは、人が見えていない景色がやはり見えているものなのでしょうか?嫌な奴だったら、一人で悦に入って突き進む場合もあるのかもしれないけれど、この主人公は純粋で、ただただ数学が好きで、初めて数学の話が通じた場所で、友達と数学の話をしながら共に考えるのが楽しくて仕方ない愛すべき青年。 次第に友達や恩師と、離れていき、孤独感を募らせ、数学者としての焦りもあり、壊れていってしまいます。友達の気持ちもわかるし、天才本人の気持ちも想像はできる。 天才数学者のみる世界をほんの一瞬でいいから見てみたいと思いました。きっと、そこは、自然が豊かで光に溢れている、人間の手の及ばないところなんでしょうね。 一気読みでした。恩師の小沼先生が特に好きでした。
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コラッツ予想の一般証明は誰かに任せて、個別解計算にドハマリしています。それは本書を読んでから。任意の数列を目にするたびごとに自動的に計算プログラムが起動するほどになりました。内容はさておき(楽しく読んだ憶えあり)、強く影響を受けた本と胸を張っていえます。大学受験数学を乗り切れたの...
コラッツ予想の一般証明は誰かに任せて、個別解計算にドハマリしています。それは本書を読んでから。任意の数列を目にするたびごとに自動的に計算プログラムが起動するほどになりました。内容はさておき(楽しく読んだ憶えあり)、強く影響を受けた本と胸を張っていえます。大学受験数学を乗り切れたのは本書に拠るところが大きいかもしれない。
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ストーリーに意外性や数学を利用した意味づけはなく一本調子で過去、現在を行き来する展開で冗長的な印象。冒頭にストーリー展開が分かってしまうことも飽きてしまう原因。
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