ナナメの夕暮れ の商品レビュー
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若林は自分で自分の事をめんどくさい性格だなと言っている。たしかに…エッセイを読む限りめんどうな性格だと思う。 でもめんどうと言うより何事も突き詰めて深く考える性格なのだと感じた。 自分だったらここまで突き詰めて考える事にめんどくささが勝ってしまうけど、そうではない若林。 傷だらけになりながらも突き詰めて考えるから、最終的に答えを自分なりた見つけ出す事もできるし、悩み続ける事もある。 ただの芸人のエッセイとして捉えてる人がいるとしたらとても勿体無い。 絶対に日々悶々と悩む人の心を洗ってくるエッセイだと感じた。
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ダヴィンチ 2015/8から2018/4まで連載されていた エッセイをまとめたもの+α 自分探し 社会探し
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文章表現が豊かで読みやすかった。そして面白かった。 若林というと、たりないふたりでめちゃくちゃ共感して一気に好きになった芸人さん。それがどうやら最近は斜に構えるのをやめたらしい。そんな宣伝を見て読みたくなって読んでみた。 ナナメに見るのをやめたのは、父と前田健さんの死がきっかけ。身近な人といい関係を築いてきた人たちを想い、楽しくない生き方のまま死んだら人生がもったいないと気づいたそう。 それはとても納得と共感のできる理由だった。 そのまま40代のおじさんとして丸くなっていって芸人としての気概がなくなってしまうのではないかと思いきや、そこであらためて仕事へのやる気の元になったのが、オードリーのラジオリスナー向けの10周年ライブ。 支えてくれたファンのために頑張る。歳を重ねて実績を重ねた心の着地点として腑に落ちる。 かつての若林のように同じような陰キャである自分にも一つの解を与えてくれる本だった。 好きなことを数えて、今一緒にいてくれる人を大切にしたい。 これからの若林の活躍にも引き続き楽しみにしています。
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自分の生きづらさってこんなことが原因だったのかなー。とぼんやり内省の機会を与えてくれました。こんなにも、自分が思っていたことを、心のモヤモヤを、社会という漠然としたものに対してのやるせなさを、言語化してくれたエッセイ本に出会えて幸せであります。(わかさま大好きなので多少の偏見はあ...
自分の生きづらさってこんなことが原因だったのかなー。とぼんやり内省の機会を与えてくれました。こんなにも、自分が思っていたことを、心のモヤモヤを、社会という漠然としたものに対してのやるせなさを、言語化してくれたエッセイ本に出会えて幸せであります。(わかさま大好きなので多少の偏見はあるかもしれません笑) 下記、特に印象に残り激しく首肯した文をメモとして。 ------ ・「なぜそういう生き方をした方がいいのですか?」と聞くと、「お前のためを思って」と言う。そう言う人は「〜のためを思って」という大義を隠れ蓑にして、自分より立場の弱い者から自分の生き方を肯定する言葉をカツアゲしようとする。 ・今の僕はファンタジーを選ぶ。使命というファンタジーを作り出し、それを自分に信じ込ませる。自分の仕事には意味があると自分を言い聞かせて、虚無気味の世界にカピバラの絵を描く。趣味や娯楽を振り回し、ただ生まれて死ぬという事象にデコレーションしまくる。真実はあまりにも残酷で、あまりにも美しくて、まともに向き合うと疲れてしまうから。真実はたまにくらいがちょうどいい。 ・自分の生き辛さの原因のほとんどが、他人の否定的な支線への恐怖だった。その視線を殺すには、まず自分が「他人への否定的な目線」をやめるしかない。否定する人がいない世界なら、朝気持ちよく起きることも全然可能なのだ。 ・外のジャッジに気を取られすぎると、自分のジャッジを蔑ろにしてしまう。 ・(社会に存在する年功序列、社交辞令などポリティカルコレクトのようなものに対して知りたいという気持ちが沸くことに対して)あくまで生き方音痴が疲れないで生きるためにゲームの攻略本を読むような気持ちであった。同時に、そういう風潮が消滅しつつもあるような今の流れもどこから来ているのか知りたかった。多くの人からしたら自動的に従えば良いのだろうが、理由がわからないとできない僕のようなバカもこの世には存在するのだ。
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お笑いコンビ、オードリーのツッコミを担当し、漫才やコントだけでなく、バラエティー番組のMCをもこなす若林正恭さんのエッセイ。 1978年生まれで、今年40歳の同級生ということで読んでみた。 もともと「ダ・ヴィンチ」に連載されていたものと、連載終了後に著したものを加えた一冊で、若...
お笑いコンビ、オードリーのツッコミを担当し、漫才やコントだけでなく、バラエティー番組のMCをもこなす若林正恭さんのエッセイ。 1978年生まれで、今年40歳の同級生ということで読んでみた。 もともと「ダ・ヴィンチ」に連載されていたものと、連載終了後に著したものを加えた一冊で、若林さんの魅力と40代に差し掛かる男性によくありそうな葛藤や迷いが自然体で描かれていた。 誰でも若い20代の頃、ああいう風になりたい、こんな風になりたいと、理想の自分に近づけようとしたり、「自分探し」の旅に出たりする。若林さんは、毎日を楽しんで生きている人に憧れ、ずっと周りの目を気にしないで自分を貫ける人を憧れてきたそうで、なんとか死ぬまでには、そういう人間になりたかったそうだ。しかし、40代に近づき勢いが衰え!ギラツキが減少したせいか、それを諦め、そういう何かを目指すことに飽きたとき、「自分探し」の答えと「日々を楽しむ」ことをたぐり寄せた。 なんかわかるような気がした。 人に影響され、柄でもないキャラで自分をつくっても長続きしないし、本来の自分が置き去りになってしまう。若い頃は、それでも楽しいしやっていけるけど、30代後半になるとそれを通していると疲れるというか、つくっていることに飽きる。そのままの自分でいるのが楽だし、周りはそういう自分を認めてくれていたりする。その、そのままの自分って、意外と子どもの頃の自分に近かったりする気がする。 向上心を無くすってことではないけど、ありのままの自分で楽しめる人と関わり、つくった自分でしか関われないような人とは会う機会を減らしながら残りの人生を楽しんでいきたい。
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いかにも若林らしい屈折したエッセイ集。 前に話したときは小説は書かないつもりと言っていたが、書いて欲しいと期待させるエッセイ集だ。
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考えすぎてしまう、生き方音痴という若林さんのエッセイです。 “なぜかできる人は、なぜかできない人の気持ちがわからない。(p212)”という言葉が印象に残っています。生き辛さを感じている、うまく生きることができない人間だからこそ、できないのは私だけではないのだと勇気付けられました...
考えすぎてしまう、生き方音痴という若林さんのエッセイです。 “なぜかできる人は、なぜかできない人の気持ちがわからない。(p212)”という言葉が印象に残っています。生き辛さを感じている、うまく生きることができない人間だからこそ、できないのは私だけではないのだと勇気付けられました。 また、歳をとることで“ネガティブは、あり余る体力だ。(p195)”と感じるようになるのかな、年齢が解決してくれることもあるのかなと、少し希望も持てました。
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読んでいる途中で、共感して何度も泣きました。 ・生きにくい ・自分はなぜか人と同じにできない ・伸びやかになれない ・自分で自分をしばって不自由だ そう感じている人には、刺さる言葉がいくつもあるのではないでしょうか。 自分は人とは違っている、と悩んでいるのは自分だけじゃない、と...
読んでいる途中で、共感して何度も泣きました。 ・生きにくい ・自分はなぜか人と同じにできない ・伸びやかになれない ・自分で自分をしばって不自由だ そう感じている人には、刺さる言葉がいくつもあるのではないでしょうか。 自分は人とは違っている、と悩んでいるのは自分だけじゃない、とわかるだけでも救いになります。 いま私は30過ぎで「この歳になっても人と同じになれない自分」に絶望感がありましたが、この本の「自意識過剰な人間は歳をとると楽になる」という記述を読んで、歳をとることに希望が持てました。 変わらない自分を一度受け入れて、変われることを楽しみに待ちたいと思います。 自分の好きなこと、周りの人のいいところを私も書き出してみたいです。
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セーターがチクチクすると訴えて「チクチクしない!」って怒られるの、なんて可哀想なんだろう。 同じ服を着て、チクチクする人もいればしない人もいる。 しない人が大半だとして、少数のチクチクする人に我慢を強いるのは乱暴だ。 少数だってだけで軽んじられていいはずない。 話が飛ぶけど少子化...
セーターがチクチクすると訴えて「チクチクしない!」って怒られるの、なんて可哀想なんだろう。 同じ服を着て、チクチクする人もいればしない人もいる。 しない人が大半だとして、少数のチクチクする人に我慢を強いるのは乱暴だ。 少数だってだけで軽んじられていいはずない。 話が飛ぶけど少子化の問題だって。 2人以上産め、とか提言するのは簡単。 でもそのとき、対象とする人たちの人生を想像してるだろうか。 理想の未来を描くにはまず、目の前の現実に寄り添ってほしい。 自分もなるべくそんな人間でいたい。 若林さん、こんなに自分の悩みや辛さ、憤り、疑問を明確に言語化できるなんてすごい。 本当にずっと、自分と向き合ってきたんだ。 しんどかっただろうな。 気の合う人と過ごしたり、趣味を楽しんだりして、穏やかな時間をたくさん過ごしてほしい。 偏頭痛も良くなることを祈ってます。
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10万部おめでとうございますの報を聞きつけ(以下略) 発売日に買っていたはずだけどようやく読了。 ゆうても連載で読んでたし、書き下ろしの二部は前に読んでいたので、2週目みたいな感じだったけど。 乗り超えるとか、成長とか、諦めとか、まあそう言うのとはまた違う、違うと言いたいけど結...
10万部おめでとうございますの報を聞きつけ(以下略) 発売日に買っていたはずだけどようやく読了。 ゆうても連載で読んでたし、書き下ろしの二部は前に読んでいたので、2週目みたいな感じだったけど。 乗り超えるとか、成長とか、諦めとか、まあそう言うのとはまた違う、違うと言いたいけど結局は同じ、かもしれないし、な2冊目だった。 分かると頷けることもあるし、何で、と言うこともあるし、まあラジオは部室だけどこっちは、泊まりに遊びに来てるとき、みたいな感じなのかもなぁ。 すごく考えてはいて、冷笑に対してすごい怒りを持っている一方、インスタやツイッターは毛嫌いして冷笑しているのが、まあ人間ってそういうモノなんだろうなー、という感じ。 オードリーと若林さんにとってのこの10年で、やっぱりツチヤタカユキというものはいろいろターニングポイントだったのかなぁ。あれからリスナーとの距離感が変わった感じ。良きにつけ悪しきにつけ。
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