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悪の猿 の商品レビュー

4.1

32件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2021/07/16

読み応えのある厚さですが、あっと言う間に読了。訳も分かりやすくてサクサク読めた。もう少しミステリーに捻りがあってもよかったかな。どこかで読んだことのあるような、ないような…。次作嗤う猿にも期待3.5

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2021/02/11

#悪の猿 #JDバーカー #富永和子 猟奇殺人鬼と、 それを追い続ける刑事との、 緊迫した駆け引きが味わえる、 ノンストップ刑事小説。 犯人の日記のパートと 現実の捜査のシーンが交互に進む構成で、 どんどんページが進みます。 圧倒的なリーダビリティ。 中だるみ無しの最高に面白い本...

#悪の猿 #JDバーカー #富永和子 猟奇殺人鬼と、 それを追い続ける刑事との、 緊迫した駆け引きが味わえる、 ノンストップ刑事小説。 犯人の日記のパートと 現実の捜査のシーンが交互に進む構成で、 どんどんページが進みます。 圧倒的なリーダビリティ。 中だるみ無しの最高に面白い本でした

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2021/01/23

なぜ今まで読まずにいたのか?が謎なほど好みの要素が詰まった一冊。舞台はシカゴ、主人公であるポーター刑事の愛車はダッジチャージャー、同僚も魅力的でこれからの群像劇としての発展も見込める。 「刑事さんにはドーナツが良かったわね」みたいなクリシェも好みだよ。 本筋のスピード感ある謎解き...

なぜ今まで読まずにいたのか?が謎なほど好みの要素が詰まった一冊。舞台はシカゴ、主人公であるポーター刑事の愛車はダッジチャージャー、同僚も魅力的でこれからの群像劇としての発展も見込める。 「刑事さんにはドーナツが良かったわね」みたいなクリシェも好みだよ。 本筋のスピード感ある謎解き、終盤の驚きの展開、途中に挟まれる犯人の日記の不気味さ、すべてバランス良くまとまっている。三部作であることがうれしいな。4.0

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2021/01/16

これは傑作。勧めてくれた友に感謝。なぜ見逃していた。 いま誘拐・監禁されている少女を探す本筋と、犯人・四猿が幼少期を綴る日記が並行して描かれるが、どちらもスリリングで先が知りたくてページを繰る手が止まらない。シカゴのタフ刑事主人公も魅力があるが、連続殺人鬼のキャラが素晴らしい。自...

これは傑作。勧めてくれた友に感謝。なぜ見逃していた。 いま誘拐・監禁されている少女を探す本筋と、犯人・四猿が幼少期を綴る日記が並行して描かれるが、どちらもスリリングで先が知りたくてページを繰る手が止まらない。シカゴのタフ刑事主人公も魅力があるが、連続殺人鬼のキャラが素晴らしい。自分(だけ)の倫理で人を罰する洗練の手口、高い知能…ハニバル博士にも比しうるなあ。 シリーズ3作このまま読みまーす。

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2021/07/15

猟奇的連続殺人犯を追い詰めていくミステリー。 「聞かざる、見ざる、言わざる」(日本の一般的な順番とは違い有)になぞらえ誘拐した被害者の身体の部位を切り取って家族に送った後、殺していく犯人を捜査していく。 主人公の刑事のポーターの視点。 また犯人が遺した幼少の頃の日記が挿入さ...

猟奇的連続殺人犯を追い詰めていくミステリー。 「聞かざる、見ざる、言わざる」(日本の一般的な順番とは違い有)になぞらえ誘拐した被害者の身体の部位を切り取って家族に送った後、殺していく犯人を捜査していく。 主人公の刑事のポーターの視点。 また犯人が遺した幼少の頃の日記が挿入され、 誘拐された被害者の視点もあって、複数の視点が入れ替わって物語が進んでいく。   その割に複雑にならずスッキリしている。 犯人の両親が異常過ぎる。 また拷問の手口等の狂気さも恐ろしい。 (ネズミを使ったのとか。) 死体の描写もエグい。 総じて暗い描写が多いが、個々のキャラクターが深く魅力的。 (チョイ役のタクシードライバーまで印象的。) どんでん返しも途中に用意され、最後も鮮やかでだった。   この様な猟奇的なストーリー展開にも関わらず、読後は何故か爽快感すらあった。

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2020/07/13

午前6時14分 サム・ポーターの携帯がしつこく鳴り続ける。彼の妻は「牛乳を買いに行ってくる」とベッドサイドに書き置きを残し、外出をしたようだ。こんな早朝に。 シカゴ市警の刑事である彼は、交差点で起きた事故現場へと向かう。バスの前に歩行者が突っ込んできたらしい。自殺? 問題は歩行...

午前6時14分 サム・ポーターの携帯がしつこく鳴り続ける。彼の妻は「牛乳を買いに行ってくる」とベッドサイドに書き置きを残し、外出をしたようだ。こんな早朝に。 シカゴ市警の刑事である彼は、交差点で起きた事故現場へと向かう。バスの前に歩行者が突っ込んできたらしい。自殺? 問題は歩行者の手に握られていた黒い紐をかけた白い箱。中を開けると切り取られた耳が入っている。 まずは耳、そして眼球、最後に舌。 日本人にはお馴染みの『見ざる言わざる聞かざる』になぞられて、これが被害者の家族宛に月々と届けられ、最後には無残な死体となって発見される連続殺人事件。こいつはその犯人なのか。被害者の耳を家族に送ろうとした際に、バスにはねられたのだろうか。 分厚い本なのに中だるみしないのは、この事件の犯人の子ども時代の日記と現在の事件の状況が交互にあるからだ。 主役のポーターはもちろん、彼の仲間たちもとても魅力的な人たちで、そのやりとりのテンポのよさもいい。 それでもやはり、犯人の異常さと、人質になった女の子の恐怖と苦痛、残酷な手口の数々はとてもじゃないけど、わたしのキャパを超えていると思った。 思わず死を乞うほどの苦痛を、わたしは味わいたくないし、誰かに与えようとも思わないし、この世のどんな人にも(いや、例外はいるかもしれないが)経験して欲しくはない。だから、ここまで描いているのはダメかもしれない。 気分が悪くなる場面が何度もあった。 でも、ストーリーは抜群に面白い。それは間違いないと思う。

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2020/05/28

色んな有名作品を思い出すような小説。 〈日記〉がある時から急転直下の展開をみせて、そこから時間を忘れて読めた。 ジェフリー・ディーヴァーの『石の猿』からタイトルを思いついたのか? 日本人には非常に馴染み深い日光の三猿をこんな風に使うとは。

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2020/04/29

ちょっと間があきましたが、再開してからは一気読みでした。いやはや、大変にスリリングな展開です。すごい家庭に育ったものですねえ。最終的に極悪人成敗が目的だったようですが、それまでの犠牲者にもきっと意味があるのでしょう。ラストも非常に象徴的。そういうことを解き明かしてくれそうな続編、...

ちょっと間があきましたが、再開してからは一気読みでした。いやはや、大変にスリリングな展開です。すごい家庭に育ったものですねえ。最終的に極悪人成敗が目的だったようですが、それまでの犠牲者にもきっと意味があるのでしょう。ラストも非常に象徴的。そういうことを解き明かしてくれそうな続編、否応無く期待が高まります。そりゃもちろん母親を探したくなるでしょう。見届けたいですねえ。

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2020/04/13

 そもそもが幽霊のルポなどもやっていた文字通りの「ゴースト・ライター」だった。魔女の小説を書いてブラム・ストーカー賞候補になったことでデビューした新進作家の作品である。デビュー二作目にして、怪談話ではなく、サイコ&バイオレンスな警察小説を描いた本書は、圧倒的な物語構築力がアメリカ...

 そもそもが幽霊のルポなどもやっていた文字通りの「ゴースト・ライター」だった。魔女の小説を書いてブラム・ストーカー賞候補になったことでデビューした新進作家の作品である。デビュー二作目にして、怪談話ではなく、サイコ&バイオレンスな警察小説を描いた本書は、圧倒的な物語構築力がアメリカン・スリラー界の注目を集めたということである。  帯にはジェフリー・ディーヴァー、ジェイムズ・パタースン、ジャック・ケッチャムなどのスリラー系作家による賛辞が並ぶ。いわゆる鳴り物入りの作品ということである。  当時からの興奮覚めやらぬ読者の期待を一身に背負った続編『嗤う猿』が、この3月に登場したことで、ぼくのように一作目の本書から手に取る読者も少なくないのではないだろうか。  文字通り巻置く能わずのページターナーの本書は、のっけから読者の好奇心を掴んで離さない強力な推進力を持つ物語である。  既に7名の命を奪っている『四猿』こと<4MK>なる凶悪犯罪者がバス事故で死んだということで、五年に渡り彼を追っていた捜査チームのリーダー、サム・ポーターが訳ありの休暇中であるにも関わらず、事件の捜査チームに呼び戻される。彼の傷にしても事件の長く巨大なスケールと、送り付けられる「耳」「眼」「舌」という奇怪さが幕開け。  その題材として語られる「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿(もちろん日光東照宮のあれなのだ)、その後に死体となって発見される被害者たちはいずれも社会に悪を為した男たちの大切な娘、妻などのか弱き女性たちばかり。残酷な犯人は事故現場に日記を残しており、物語は現在の捜査と、過去の日記による犯人の少年時代の異様な物語で構成される。  いわばトマス・ハリスの『ハンニバル』と、主人公レクター博士の成長の秘密を明かした『ハンニバル・ライジング』とが、纏められたスタイルの小説と言っていい。そしてどちらの時世の物語も手に汗握る展開となって後半にスピードアップしてゆく展開なのである。  <4MK>を誕生させてしまった両親が揃って異常すぎる設定に無理は感じる。また隣人との関係にもあまりの偶然性が集まり過ぎているなど、無理は感じる。様々な無理は感じるのだ。しかし、ここまでエンターテインメント性に長けていること。ストーリーテリングの質がページを追う毎に高度化してゆくことで、散乱し、錯綜したように見える物語が、最後にはしっかりと纏まってゆく、いわば収束の見事さとカタルシスを味わえるプロットは見事としか言いようがない。  当然、続編への期待が疼く終章であるが、待たずにすぐに『嗤う猿』に取り掛かれる幸福をぼくとしては早く味わいたいと思うばかりだ。

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2020/04/07

たとえば帯などに「ジェフリー・ディーヴァー推薦!」 などと書かれると、正直、ひく。 いや、ジェフリー・ディーヴァーは唯一無二だし、ジェフリー・ディーヴァーほど面白いわけもなし、ただジェフリー・ディーヴァー「っぽい」だけならアホらしいし、あれほどどんでん返しされたら疲れるし、 ...

たとえば帯などに「ジェフリー・ディーヴァー推薦!」 などと書かれると、正直、ひく。 いや、ジェフリー・ディーヴァーは唯一無二だし、ジェフリー・ディーヴァーほど面白いわけもなし、ただジェフリー・ディーヴァー「っぽい」だけならアホらしいし、あれほどどんでん返しされたら疲れるし、 ということなのだが、読んでしまった。 面白い。 帯の文句などすっかり忘れて読み耽っていたのだが、なるほど推薦もするだろうというのが、読後の感想である。 ジェフリー・ディーヴァー式の、どんでんどんでんどんでんとは違う。 むしろ、息詰まる緊張の持続である。 読むのを中断した時・・・・・・たとえば駅に着いた、待ち合わせ相手が来た、電話が鳴ったなどで本から顔を上げた時、自分の呼吸や体がどれほど硬くなっていたか自覚できるだろう。 場面がかわり、視点がかわりする度に、様々な緊張を味わわせてくれる。 結果、たまたま今夜の夕食予定だった献立(肉料理)を、考えなおす気になる。 度々、調べるべき、確認するべき項目のリストが出てくるのだが、これがディーヴァーと同じ様式である。 ディーヴァーのこのリストは、後になって見てみれば、驚くほどのヒントになっているのだ。 せっかちな私などは、毎度毎度つい読み飛ばして、後になって己のウカツさを嗤うのだが、この本については、どうだろう? 例によってつい読み飛ばしてしまった上に、頭が読後の興奮ですっかり沸き立ってしまって、もう文字など読めやしない。 どなたかが確かめてくれれば幸いである。 おすすめの一作。

Posted byブクログ