自画像 の商品レビュー
女性が婚約者に語りかける形で(というよりほぼ独白に近い形で)、とある私立中学での学校生活がつづられていく。学校生活の内容、特にスクールカーストに関する描き方はえらく解像度が高く、あぁこういうことあったな…こういう奴いたな…と思春期の記憶が掘り起こされる。 目を背けたくなるような内...
女性が婚約者に語りかける形で(というよりほぼ独白に近い形で)、とある私立中学での学校生活がつづられていく。学校生活の内容、特にスクールカーストに関する描き方はえらく解像度が高く、あぁこういうことあったな…こういう奴いたな…と思春期の記憶が掘り起こされる。 目を背けたくなるような内容でも、読み進めなければどこにたどり着くのかわからない。しかし読み進めていくと物語は意外な方向に転がっていく。 残酷なスクールカーストの解像度が高すぎるがゆえに、後半の展開がややチープに感じられてしまったのが個人的には残念。ネットがなかった時代の学校の閉塞感、思春期の美醜における残酷な評価、などは語り尽くされたテーマだから、意外性を狙ったのかもしれないが、果たしてこれで登場人物達は救われたのだろうか。 自分の読解力の問題な気もするが、いまいち何を描きたかったのががピンボケしてしまったような印象を受けた。しかし読み手をぐいぐいと引き込む小説であったのも事実なので、作者の他の小説も読んでみようと思う。
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初めましての作者さん。 「心をえぐる衝撃」と煽り帯だが、どうせ言うほど衝撃でもないんでしょ?と思いつつ、結局気になって選んでしまった。 不思議な書き出しから始まっていきなり面食らう。 その後も淡々と話が進むのだが、妙に引き込まれてぐい読み。 急展開があってからは、なんとも言えん...
初めましての作者さん。 「心をえぐる衝撃」と煽り帯だが、どうせ言うほど衝撃でもないんでしょ?と思いつつ、結局気になって選んでしまった。 不思議な書き出しから始まっていきなり面食らう。 その後も淡々と話が進むのだが、妙に引き込まれてぐい読み。 急展開があってからは、なんとも言えん感情で読み終えた。 いつも通り帯がハードルを上げたが、これは確かに衝撃だ。 人によっては読まない方がいいかも。 面白いという言葉が不適切になる気もする。 詳細に描かれていない部分もあるので、スッキリしないけど、終わり方はこれでいいと思う。 そうでないと救われない。 やめたからには、幸せな未来を掴んでほしいもんです。 なかなか感想が難しい作品でした。 有意義な読書タイムをありがとうございました この読後感を噛み締めつつ 腐った人間、絶滅しないかなぁ。
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書き出しからよくわからない。でもそういうのは結構好みだ。 一方通行だと思いきや最後の方で立体化されていくような構成はすごいと思った。 はっきりとした主人公を作らないのもこの小説のテーマであり、魅力なんじゃないかと思う。
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ストーリーは、ある女性が自分の婚約者に学生時代のことを語りだすところから始まります。 そこで語られるのは、生々しいスクールカーストに伴ういじめや暴言、醜い少女たちへの見下し、容姿へのコンプレックスなど。それだけでも心がいっぱいになりそうなくらい辛いのに、さらに性犯罪の話も絡んでき...
ストーリーは、ある女性が自分の婚約者に学生時代のことを語りだすところから始まります。 そこで語られるのは、生々しいスクールカーストに伴ういじめや暴言、醜い少女たちへの見下し、容姿へのコンプレックスなど。それだけでも心がいっぱいになりそうなくらい辛いのに、さらに性犯罪の話も絡んできて、胸が潰れそうなくらい苦しくなります。多感な少年・少女には、大人とは違う社会と苦しさがある。自分の学生時代を思い出してもそう思います。 そんな痛みを伴う小説ですが、本当につらい思いをしてきた人にとっては救いのあるラストかもしれません。
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単なるスクールカーストではなく、中学生や思春期特有の承認欲求や自意識の強さをぎゅっと凝縮させてた特濃ジュースのような描写に感嘆。 清子がいった学校は教師も生徒も底意地悪すぎて過激と思うけど、たしかに似たような感情というのは自分の学生時代にもあって恥ずかしく苦々しい読み心地だった。...
単なるスクールカーストではなく、中学生や思春期特有の承認欲求や自意識の強さをぎゅっと凝縮させてた特濃ジュースのような描写に感嘆。 清子がいった学校は教師も生徒も底意地悪すぎて過激と思うけど、たしかに似たような感情というのは自分の学生時代にもあって恥ずかしく苦々しい読み心地だった。 私は女子校だったけどそれでも外見からくるカーストというものはたしかに感じていた。そしてそれは、上にいる人には空気のようなもので、下から見ないと心に残らないものだと思う。 後半4分の1くらいで急展開するけど、少しその過程への描写が粗くて感情移入はできなかった。でも、どんなに正論だとしても「された側」じゃない人にはわからない理屈というか、理解はできてもわかるわけないものがあるんだなというのは胸に刺さった。 端々に心当たりがあって黒歴史をいろいろ思い出させられたから読み返したくはないけど、あの頃を黒歴史という言葉で消化できる私は幸せなのかなと思う。
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女の子って面倒くさい 中学生の時は特にそうだった。 清子が婚約者に、学生時代の話を淡々と始める。 その話は暗く、辛い。 なぜ、こんな話を淡々と聞かせるのか? 男子が始めた女子のランキング清子 そんなことでスクールカーストは作られていく。 中学生入学に合わせ、清子以外誰にも気付かれ...
女の子って面倒くさい 中学生の時は特にそうだった。 清子が婚約者に、学生時代の話を淡々と始める。 その話は暗く、辛い。 なぜ、こんな話を淡々と聞かせるのか? 男子が始めた女子のランキング清子 そんなことでスクールカーストは作られていく。 中学生入学に合わせ、清子以外誰にも気付かれず 整形をしてスクールカーストの上位にいる琴美。 ニキビのひどい顔でカースト下位にいる清子。 さらにひどいニキビの陽子。 その後の三人はどうなっていくのか…
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裁きを下すまでの中学時代の遡りが長すぎるように感じた。 田端清子と裁く婚約者の出会いを偶然にする必要も無い。 自らが裁きを行うところを重要な局面として置いてるにしては他をピックアップしすぎてるかな。
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前半の主人公嫌いだし文章が読みづらかったけど、引き込まれてほぼ一気読みしてしまった。理解はできるけど、私はあまり当てはまらなくていい学校だったのかなと思うし、それだけ無自覚無頓着だったのかなと思う。 人の心について考えさせられる。
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中学のスクールカースト。 何と嫌な響きか。 小学校よりも高校よりも、中学時代が一番如実にクラス内順位があった気がする。 物語の内容そのものよりも、娘もいつかこんな残酷な時期を経験する事になるのだよなぁ…と不安やら切ないやら色々と考えてモヤモヤ。 親としては複雑な一冊。
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話はスクールカーストで始まるけれど、最初から誰が誰に語っているのか考えるとそれだけじゃないんだろうなとは思った。でもテーマを絞ってくれた方が気持ちが集中しやすいかな。もしくは、どちらに重きを置くか決めてほしかった。
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