ぞぞのむこ の商品レビュー
怪現象が起きる漠市をめぐる連作短編集。どれも不気味でおぞましい。 漠市とは呪いの源のようなもの。そこに立ち入り、何かに手を触れたり関係を持ったら家に帰る前に石鹸でしっかり手を洗うことが強く推奨される。コロナ禍を経た現在ならそれが感染症を防ぐ効果的な手段だと腹落ちする。 恐怖と...
怪現象が起きる漠市をめぐる連作短編集。どれも不気味でおぞましい。 漠市とは呪いの源のようなもの。そこに立ち入り、何かに手を触れたり関係を持ったら家に帰る前に石鹸でしっかり手を洗うことが強く推奨される。コロナ禍を経た現在ならそれが感染症を防ぐ効果的な手段だと腹落ちする。 恐怖というより生理的嫌悪感を催す話が多い。その極めつけが「ざむざのいえ」。皮だけになった人体の中で無数の虫が蠢く。その描写が滅法気持ち悪い。 全話に登場する矢崎がいい味を出している。忠告はするが助ける力はない。呪いに対する人間の無力さが現れている。
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不気味で恐怖を覚える連作短編集。架空都市「漠市」に係ってしまった人たちを襲う身の毛もよだつ出来事。そこに足を踏み入れたらもう取り返しがつかない。怖かった。人間の業の深さを思い知らされた。
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理不尽で悍ましくて良い短編集だった。漠市という呪われたスポットがそこら中にある、という設定が面白い。矢崎がなぜ漠市で暮らせているのか、矢崎のその後の人生が知りたいような知りたくないような(笑)
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まさに世にも奇妙な物語。 ただただ気持ち悪い。 悍ましいし、気持ち悪いし、他人の忠告を聞かない登場人物が自業自得で悪い方向に転じていくのはもうどうしようもないね。 ホラー要素というものはあまり感じられず、ただ気持ち悪さが先行する。「あー、やっちまったー」と思うしかない。 街が異...
まさに世にも奇妙な物語。 ただただ気持ち悪い。 悍ましいし、気持ち悪いし、他人の忠告を聞かない登場人物が自業自得で悪い方向に転じていくのはもうどうしようもないね。 ホラー要素というものはあまり感じられず、ただ気持ち悪さが先行する。「あー、やっちまったー」と思うしかない。 街が異様な怪奇スポット? 都市伝説? とにかく近寄ってはダメ、関わってはダメみたいな場所になっている設定は非常に珍しい。身の毛もよだつような怖い話というわけではなく、病気の時に悪夢として見るような気味悪さがある。 あと後味の悪さも。 文章そのものに中毒性みたいなものがあり、最後まで一気読みはしちゃった。ただ気持ち悪さはあるけれど。 もちろん褒め言葉ですよ、全部。 いい意味で気持ち悪い、後味が悪い。
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世にも奇妙な物語っぽい感じ。 心霊ではないけど不気味な感じがよい。 オチがついてからの蛇足がちょっと長く感じた。 文体は短文多めで読みやすい。 短編集だけど最初の「ぞぞのむこ」が一番面白かったかなー
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人の倫理と概念を超えた神秘性すら感じるホラー。 どうしてこのような怪異が生じるのか?といった答え合わせもなく、ただひたすら、ほんの少し関わった人々を襲う悍ましい恐怖。 途中から麻痺する人の感覚と蝕まれる日常がゾワゾワします。 理不尽なホラー映画に憤りを感じてしまうのですが、この本...
人の倫理と概念を超えた神秘性すら感じるホラー。 どうしてこのような怪異が生じるのか?といった答え合わせもなく、ただひたすら、ほんの少し関わった人々を襲う悍ましい恐怖。 途中から麻痺する人の感覚と蝕まれる日常がゾワゾワします。 理不尽なホラー映画に憤りを感じてしまうのですが、この本は怪異とは人の物差しでは測れない存在なのだなと納得してしまいました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読みやすくて良かった。 各話ごとの主人公に3度まで忠告してくれる矢崎だが、言葉足らずというか、そうとしか言えないってのもあるが、主人公達がことごとく忠告を守らないのが読み手側としては繰り返される事なので仕方ないとはいえイラッとしてしまう。 矢崎の忠告でギリギリ日常に戻れたか……と思いきやいってしまった人達もいるので、きっとそういうものなんだろうなぁ、と。 またよくないものと分かっていて扱う人もいるので、形やものによっては使い方次第だけれど、ただの人が扱えるものではない。 「だあめんかべる」はなんとも物悲しすらあった。 漠市も得体が知れなくてこわいけれど、各話の主人公達と周りにある鬱屈とした粘ついた人間関係や不安や不満などの声も合わさって、漠市とは人が在るから在るのではないだろうか。 しかし、そんな漠市にすら避けられる矢崎って。
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きのうの夜、おでこがかゆくなったんで爪で引っかいたら、小さいハエが止まってて、なんかちょうど頭のとこに爪が当たって、プツンて頭つぶれた感触がしたんですよね。 その時の気色悪さを百倍にしたらこの本の感想になります。
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「ぞぞのむこ」「じょっぷに」「だあめんかべる」「くれのに」「ざむざのいえ」 5話収録の連作短編集です。 井上宮(いのうえ・きゅう)さんのデビュー作となる本著は、この意味不明なタイトルからして不気味感を醸し出しています。 謎の町・漠市の存在がとても恐ろしい。 ここへ足を踏み入れ...
「ぞぞのむこ」「じょっぷに」「だあめんかべる」「くれのに」「ざむざのいえ」 5話収録の連作短編集です。 井上宮(いのうえ・きゅう)さんのデビュー作となる本著は、この意味不明なタイトルからして不気味感を醸し出しています。 謎の町・漠市の存在がとても恐ろしい。 ここへ足を踏み入れたが最後…。 全篇に登場する矢崎の正体も謎なら起こる出来事も謎だらけ。 文中からは絶えずざらついた気持ち悪さと居心地の悪さを感じます。 どちらかと言えば心理的ホラーの方が好みなので、この気持ち悪さは苦手な部類ですが、ヒンヤリしたい方にはオススメです。 最後まで読んでから再び最初のページを読むとゾクゾク感が増しました。
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いいホラー小説。 無配慮なルール、日常と非日常が折り重なった話で、もしかしたら私の隣でも起きてるのかなと夢想してしまう。
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