美貌のひと の商品レビュー
古典の話から実在の人物、それも様々な階級の人や画家含めた芸術家たちのものなど、 ひとつ「美貌」をテーマにした絵画でも、こんなにも多彩で様々なエピソードとドラマがあるのかと、読んでいてすごく楽しかった。 また、作品ひとつひとつの長さも丁度良く感じた。 説明的な部分も、著者の痛快な...
古典の話から実在の人物、それも様々な階級の人や画家含めた芸術家たちのものなど、 ひとつ「美貌」をテーマにした絵画でも、こんなにも多彩で様々なエピソードとドラマがあるのかと、読んでいてすごく楽しかった。 また、作品ひとつひとつの長さも丁度良く感じた。 説明的な部分も、著者の痛快な言葉のセンスで面白おかしく読めるのがすごい。 特に好きだったのは、表紙にもなっているイワン・クラムスコイの「忘れえぬ女」という作品。 ミステリーめいてもいるし、または神秘的ともとれるようなエピソードが、絵画自体の存在感を強めていて、ある種不気味な魅力があった。
Posted by
驚くほどの美貌を備えたダイアナ妃やジョージアナが、夫に愛されなかったというので、美貌はチャンスを増やしはするが、真の魅力は内面に宿るということを再認識。
Posted by
本の表紙の絵の女性は一体誰だろう 印象的な眼差し、一瞬にして心を奪われる イワン・クラムスコイの「忘れえぬ人」 『アンナ・カレーニナ』のアンナを描いたと 言われている絵。元々のタイトルは 「見しらぬ女」 この絵が来日した際、日本人が、 「忘れえぬ人」と付けたらしい。そうとしか 呼...
本の表紙の絵の女性は一体誰だろう 印象的な眼差し、一瞬にして心を奪われる イワン・クラムスコイの「忘れえぬ人」 『アンナ・カレーニナ』のアンナを描いたと 言われている絵。元々のタイトルは 「見しらぬ女」 この絵が来日した際、日本人が、 「忘れえぬ人」と付けたらしい。そうとしか 呼びようがなく付けた、なんて素敵な ネーミングだろう(さすが日本人) 中野京子さんが紹介してくれる歴史に刻んだ 美貌の人たち。時代背景がいろいろと分かり 興味深い。これを知った上で絵を見ると、 また違った印象を受ける。 たとえば「デヴォンシャー公爵夫人」 一見するとただの(?)美貌の女性、 男性のみならず多くの人を魅了した彼女だが 唯一彼女が手に入れられなかったのは 夫の愛だった。一見よくある話のようだが、 彼女が、あのダイアナ妃の祖先にあたる 人物だったなんて、一体誰が想像しただろう。 まさか時を超えて似たような立場に置かれる とは‥こんな風に絵の背景を知り、もう一度 見ると、彼女の顔の表情からダイアナ妃の面影を 感じ取れるような気がして面白い。
Posted by
絵画の良し悪しは分かりませんが、見るのは好き。肖像画に描かれている人はどんな人でどんな人生だったのか、この絵はどんなストーリーがあるのか、気になっていました。そういう関心にぴったりの本で、さらりと読めます。
Posted by
人の美しさとは、もちろん顔の造形だけではない。仕草や表情、行動や言葉など様々な要素から美しさは作られる。 ただ、顔を見ただけで目を奪われる、ただただ見つめていたい美貌というものは、大半の人にとっては手に入らないもので、その貴重性は時代を超えて人を惹きつける。 様々な美貌の人を見て...
人の美しさとは、もちろん顔の造形だけではない。仕草や表情、行動や言葉など様々な要素から美しさは作られる。 ただ、顔を見ただけで目を奪われる、ただただ見つめていたい美貌というものは、大半の人にとっては手に入らないもので、その貴重性は時代を超えて人を惹きつける。 様々な美貌の人を見てきたが、やはり最後の「忘れえぬ女」が心に残っている。 冷たそうでいて、どこか哀しげにも見える、なんとも言えない表情の、まさに忘れえぬ女だ。 最後に心に残った言葉、 「美貌は確かにチャンスを引き寄せるが、それを活かせるかどうかその先には、意志と知力と官能が必要だ。それらすべてを備えた女性に、太刀打ちできる男などいない。」 夢の女でいるためには、美貌に加え、努力も必要。_φ(・_・
Posted by
取り上げられている作品のバックボーンがどれも興味深かった アルテミジアの”ユーディトと侍女”はユーディトがとても勇ましく、ボルディーニの”モンテスキュー伯爵”はあまりにイケオジ… 好きです
Posted by
絵画を見るときにその背景にどのような事情があるかを想像するのは凄く面白い。作家の背景や状況もそうだし、モデルの背景、どの様な人間関係かを考えると、また違った視点で絵が話しかけてくるような気がする。単純に色使いや構図、モデル自体の美しさは言うまでもないが、そのレベルで単に綺麗で終わ...
絵画を見るときにその背景にどのような事情があるかを想像するのは凄く面白い。作家の背景や状況もそうだし、モデルの背景、どの様な人間関係かを考えると、また違った視点で絵が話しかけてくるような気がする。単純に色使いや構図、モデル自体の美しさは言うまでもないが、そのレベルで単に綺麗で終わらせるのとは奥深さが全く変わってくる。音楽もそうだし、芸術全般に言えることかもしれないが、作り手(クリエイターと呼ぶべきか)の心のうちを表現しているようで、自分に置き換えたら、心を覗かれているようで恥ずかしくなることさえある。因みに若い頃に作詞をした事があるが、明らかに当時の恋愛や友人との人間関係の悩みが詩にそのまま出ていたのを記憶している。 本書はタイトル「美貌のひと」にあるように、絵画の中の美しい人たちを24人取り上げている。画家の性格や育ちなどにも触れているから、概ねどの様な心持ちで描いていたか、読者と一緒に探しに行く様な内容だ。絵には単純にモデルを描くだけでなく、所々に謎めいた物品や背景を取り入れて、物語性を表現するものが多い。そうした謎解きに近い形で読み進められるのと主題である絵の組み合わせで、普通に1時間もあれば読めてしまうのだが、敢えて立ち止まって一緒に深く考えた方がより楽しめる。
Posted by
どの章も面白かったけど、第2章「憧れの貴人たち」が印象深い。悪役令嬢ものの登場人物顔負けの盛り盛り設定にドラマティックな人生。あとがきの「我々の心のどこかに、美貌それ自体が驚異であるからには、人生もまたそれに釣り合う非凡さであってほしいとの、奇妙な期待がある」という一文はすごいし...
どの章も面白かったけど、第2章「憧れの貴人たち」が印象深い。悪役令嬢ものの登場人物顔負けの盛り盛り設定にドラマティックな人生。あとがきの「我々の心のどこかに、美貌それ自体が驚異であるからには、人生もまたそれに釣り合う非凡さであってほしいとの、奇妙な期待がある」という一文はすごいしっくりくる。その期待は確かにある。波瀾万丈な人生は必ずしも幸せでは無いことも多いけど、平凡な容貌の我々は、美しい人を異質なものとして自分とは切り離し、時にエンタメとして消費し、時に羨望と妬みの入り混じった気持ちで彼らの平穏を祈らない。彼らにも自分達と同じ感情がある事に目を瞑り、時に不幸さえ願うこともある。しかも様々な差別の中で美形に対する逆差別は許容されているような空気がある。気がする。 それはそうと、中野京子さん、いつも語り口調はすごく面白いんだけど、ギリシャ神話の話題の時にローマ名を混ぜるのが毎回すごく気になってムズムズする。「ゼウスとレトの子、アポロンと双子のディアナ」とか書いてあるんだもん…統一してほしいマジで… (Twitterより)
Posted by
絵画の中の美しい美貌の持ち主の 曰くが 次から次へと描かれていて、読みながら、又、その絵画を見直してしまう。 神様 仏様!では無いが、全て、良き想像人物(?)を描いていたけど、神話では、妬みそたみ、そして残酷な迄の仕打ち! 肖像画40枚に、焦点を当てて、作者 中野京子氏が、わか...
絵画の中の美しい美貌の持ち主の 曰くが 次から次へと描かれていて、読みながら、又、その絵画を見直してしまう。 神様 仏様!では無いが、全て、良き想像人物(?)を描いていたけど、神話では、妬みそたみ、そして残酷な迄の仕打ち! 肖像画40枚に、焦点を当てて、作者 中野京子氏が、わかりやすく、そして、興味深く、執筆している。 古典の中の美しい女性も、生首を手にしていたりと、ちょっとおぞましい感じも… 憧れの貴婦人の中にマサイスの醜い公爵夫人が、選抜されているのにビックリ! 美女の定義から、説明されている。教訓画として需要があったとされているが、この絵画を飾りたいとは、私は思わない。 ブラックコメディと見るのか?才能と容姿の2つに恵まれた芸術家達も、リストのような美形な人であり、お金に執着せず寄付をして、そして独身であったと…… 最後の「忘れえぬ女」イワン・クラムスコイ 表紙と同じ作品。 モデルが誰と、やはり、興味深い。 現実の女性でなく、小説の中の人物も説に入っている。 表紙で、美人さんばかりと、思っていたけど、読んでみて、眉目秀麗な人達もいて、その繋がりも楽しく読めた。 しかし、画家と言う者、手仕事の出来る者が、地位が低かったとは、今迄知らなかった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ロセッティとジェイン、印象派の画家達とヴァラドンなど、17世紀以降になると、画家と近しい女性の物語が詳細に残っていて面白い。山田五郎さんのYouTubeと合わせてみることで、さらに理解度アップしている今日この頃…。 絵画の歴史を知ると、より美術鑑賞は面白い。
Posted by
