果しなき流れの果に 新装版 の商品レビュー
小松左京「果しなき流れの果に」。 永遠に砂が流れ続ける砂時計。過去から未来まで10億年のスケールに及ぶ争いの系譜。 時間とは何か。宇宙とは何か。地球とは何か。意識とは何か。生命とは何か。進化とは何か。人間とは何か。自由とは何か。社会とは何か。階級とは何か。歴史とは何か、それは変...
小松左京「果しなき流れの果に」。 永遠に砂が流れ続ける砂時計。過去から未来まで10億年のスケールに及ぶ争いの系譜。 時間とは何か。宇宙とは何か。地球とは何か。意識とは何か。生命とは何か。進化とは何か。人間とは何か。自由とは何か。社会とは何か。階級とは何か。歴史とは何か、それは変えられるのか、変えて良いのか。愛とは何か。それは不変なのか。私たちはどこから来て、どこへ行くのか。 これらのテーマを根底に置きながら、複雑なストーリー展開と難解な科学用語、深遠な哲学思想が渾然一体となって押し寄せてくる。とてもこれが60年前に書かれたと思えないくらい、今読んでも非常に新鮮かつリアルに感じられる。特に、第10章は圧巻の一言。 中間の「エピローグ(その2)」、終章に置かれた「エピローグ(その1)」の意味も最後に明らかになる。突如失踪した恋人を50年待ち続けた佐世子のもとに現れた人物とは。 変えたい過去、消してしまいたい過去はあれど、それでも時は刻まれ、人生は続いていく。別れも出会いもあるから素晴らしい。そう思わずにいられないラストが深い余韻を残す。
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小松左京(1931~2011年)氏は、大阪市生まれ、京大文学部イタリア文学科を卒業後、漫画や漫才台本の執筆を経て1962年に作家デビュー。1964年『復活の日』、1966年『果しなき流れの果に』などを発表し、壮大なスケールと科学的想像力で注目を集めた。1973年『日本沈没』は40...
小松左京(1931~2011年)氏は、大阪市生まれ、京大文学部イタリア文学科を卒業後、漫画や漫才台本の執筆を経て1962年に作家デビュー。1964年『復活の日』、1966年『果しなき流れの果に』などを発表し、壮大なスケールと科学的想像力で注目を集めた。1973年『日本沈没』は400万部を超える大ベストセラーとなり、日本社会にSFを広く浸透させた。哲学的思索と科学的視点を融合させ、文明の功罪や人類の進化と未来を描く作風で、SF作家を超えた存在感を示した。星雲賞、日本SF大賞など受賞多数。 私は、特別SFファンというわけではなく、これまでに読んだのは、小松氏の『日本沈没』(第二部含む)、『復活の日』のほか、『2001年宇宙の旅』、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』、『1984年』、『星を継ぐもの』、『渚にて』、『火星年代記』等の超有名作に限られているが、本作品については、日本SFの国際的評価を高めた作品ともいわれるとのことで、読んでみた。 読了してまず思ったのは、自分の死が今よりも身近に感じるようになったときに再度読んだら、どう感じるだろうかということであった。私は既に還暦世代で、これまで、宇宙について、時間について、生と死について、それなりの数の本を読んできたが(一般書レベルだが)、究極的に考えることは、「我々はどこから来てどこへ行くのか」ということであり、自分に立ち返れば、自分が「この」世からいなくなるということはどういうことなのか、ということである。 それにしても、10億年の時間と壮大な宇宙を舞台に繰り広げられる物語は、圧倒的なスケールと科学的想像力である。書かれたのが60年も前の1966年だというのが信じられない。東海道新幹線の開通が1964年、先日閉会した大阪・関西万博に関連して、しばしばTVで当時の映像が流れた大阪万博が1970年。タイムトラベルをテーマにしたハインラインの『夏への扉』が書かれたのは1957年。小松氏の先見性と力量が想像できる。(もちろん、ハインラインとは作風が異なるのであって、事実、『夏への扉』は今なおオールタイムベストSF作品の常連である) 尚、一点だけ気になる点を挙げておくと、様々な人物が、突如として変わる様々な場面(時代・場所)に登場するため、途中で混乱しかねないということである。主要人物をメモしながら読むのも一手かもしれない。(SF小説を読みなれている人には、さほど問題にならないのかもしれないが) (2025年11月了)
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「SFマガジン」1965年2月号~11月号連載。小松左京、34歳の時の作品。 勢いで一気に最後まで読ませてしまう。プロローグはティラノサウルスや剣竜が闊歩する中生代白亜紀。主人公はほかの時間や空間に入り込み、紆余曲折を経て、エピローグは2018年のスイスと日本。 書下ろしと違って...
「SFマガジン」1965年2月号~11月号連載。小松左京、34歳の時の作品。 勢いで一気に最後まで読ませてしまう。プロローグはティラノサウルスや剣竜が闊歩する中生代白亜紀。主人公はほかの時間や空間に入り込み、紆余曲折を経て、エピローグは2018年のスイスと日本。 書下ろしと違って、連載には連載ならではのおもしろさがある。執筆はongoing。次回がどうなるか、読者の期待もふくらむ。とりわけこの作品の場合、回を重ねるにつれて、おもしろさは増すのだが、収拾がつかなくなっているのもわかる。どういうふうに終わらせるのか、はらはらどきどき。 小松本人が「あとがき」に書いているように、最終回は、締め切りの前日に、ラストの70枚が書けていなかった。SF大会の前夜でお酒が入り、その勢いで書き始め、朦朧としながらホテルで書き上げたという。力業でねじ伏せる、そこが小松左京らしい。
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クロニアムという謎の砂時計を発見したことから物語が始まる。 関係者の失踪から宇宙と時間を巡る壮大なスケールで物語が展開されていく。 エピローグは、心がほっこりさせられた。 あのラストってガンダム00の劇場版でもインスパイアされていた気がした。
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●2025年7月7日、グラビティの読書の星で紹介してる男性がいた。 《質問:生涯この本だけは読んでおいたほうが良いと思う、とっておきの、小説を教えて下さい!》に対する回答 「国語入試問題必勝法/清水義範↓ ガダラの豚/中島らも↓ 果てしなき流れの果てに/小松左京↓ アルジャーノ...
●2025年7月7日、グラビティの読書の星で紹介してる男性がいた。 《質問:生涯この本だけは読んでおいたほうが良いと思う、とっておきの、小説を教えて下さい!》に対する回答 「国語入試問題必勝法/清水義範↓ ガダラの豚/中島らも↓ 果てしなき流れの果てに/小松左京↓ アルジャーノンに花束を/ダニエル・キィス↓ ホテル・ニューハンプシャー/ジョン・アーヴィング 悪童日記/アゴタ・クリストフ↓ 消去/トーマス・ベルンハルト」
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小松左京氏の最高傑作と評価されるSF長編。 いわゆるタイムトラベルものに分類されることになるのだろうが、タイムトラベルと聞いて連想したものよりもはるかにスケールが大きい。 時間を行き来することはもちろんだが、すべての時間軸を見渡すことができ、さらにランクが上がれば、別のタイムライ...
小松左京氏の最高傑作と評価されるSF長編。 いわゆるタイムトラベルものに分類されることになるのだろうが、タイムトラベルと聞いて連想したものよりもはるかにスケールが大きい。 時間を行き来することはもちろんだが、すべての時間軸を見渡すことができ、さらにランクが上がれば、別のタイムライン、すなわち並行世界みたいなものも見渡して、移動することもできる。 スケールが大きすぎるので、登場人物が誰だかよく分からないし、いつどこのできごとなのかも判然としない場面が多かった。 といっても作者の想像力と筆力はものすごいと思う。 何度か読む必要があるだろうな。
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わりと古めの日本SF。果てしない時間の流れに付いていけず浸りきれなかったので★3にしたけど、一気に読むともう少し楽しめるかも。 白亜紀の地層から見つかった砂時計が鍵となって、話が展開していく。 日本で地層の話してるかと思えば、地球外にすむ人の話になったり、読むうちにリンクしてく...
わりと古めの日本SF。果てしない時間の流れに付いていけず浸りきれなかったので★3にしたけど、一気に読むともう少し楽しめるかも。 白亜紀の地層から見つかった砂時計が鍵となって、話が展開していく。 日本で地層の話してるかと思えば、地球外にすむ人の話になったり、読むうちにリンクしてくる構成は好き。 当たり前に過去が先なんだけど、タイムワープで未来が先に起こった出来事のような混沌とした感覚になってくる。 あと、よく見ると表紙がすごくかっこいいよね。 ぜひとも時間を捻出して次こそはこの世界に浸って見たい。
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[出典] NHK 理想的本箱 君だけのブックガイド 「眠れない時に読む本」 初回放送日:2024年6月1日 https://www.nhk.jp/p/ts/578Q5K3X59/episode/te/P76QLRWG8J/
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高校時代から何度も何度も途中で挫折してた作品。 本作を読むまでSFは海外に絶対敵わないと思ってた。 壮大で緻密な内容や斬新な構成加えて、ヒューマンドラマ的な要素まで入っていて言うことなし。
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プロローグは闘う恐竜たち。 次は現代。古墳の探索というちょっとしたわくわくした感ありながらも、身近な生活の中。 そこから一転、二転。 ここは?任務?未来?誰…? 次から次へと場面は移りゆく。そしてその展開ぶりと謎とが、科学知識のない私をするする引っ張ってゆく。 善悪とかものの基準...
プロローグは闘う恐竜たち。 次は現代。古墳の探索というちょっとしたわくわくした感ありながらも、身近な生活の中。 そこから一転、二転。 ここは?任務?未来?誰…? 次から次へと場面は移りゆく。そしてその展開ぶりと謎とが、科学知識のない私をするする引っ張ってゆく。 善悪とかものの基準とか、改めて思ってしまった。 登場人物の中にも時間というものにもせつなさを感じたけれど、これも「人間」としての感覚だな(笑) 1965年発表の作品。
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