日本のヤバい女の子 の商品レビュー
日本の昔話にでてくる、女の子について書かれた本。 そういわれると、確かに竹取物語のかぐや姫も浦島太郎の乙姫も変な人だよなと思う。何で手に入るものがほぼ不可能なものを要求したり、開けたら老人になる玉手箱をプレゼントするんだと。 内容としては面白いといえば面白かったのだけど、この話が...
日本の昔話にでてくる、女の子について書かれた本。 そういわれると、確かに竹取物語のかぐや姫も浦島太郎の乙姫も変な人だよなと思う。何で手に入るものがほぼ不可能なものを要求したり、開けたら老人になる玉手箱をプレゼントするんだと。 内容としては面白いといえば面白かったのだけど、この話が作られた時代背景についても解説するような本だったのでそこはちょっと残念。ほとんど、著者が適当にこうじゃないかああじゃないか、それでもやっぱり分からないと書いている箇所が多かった印象。 いろんな昔話が書いてあるだけあって、知らない話も多かった。今昔物語に収録されているという、「人に知られざる女盗人」なんてただのSMじゃないかと。 「飯食わぬ嫁」という話には、昔から結婚したら金がかかるから結婚したくないという男もある程度いたんだろうなと思った。まあ、ほとんどの人が結婚するようになったのは明治以降ともいわれてるしね。 皿屋敷のお菊の話は、軽くどこかで聞いたことあったけど、この本に書いてある話はギャグだった。怪談話なイメージがあるけど、笑い話だったのか。 それにしても、「猿婿入り」という話の猿はかわいそうだ。かわいい人間の嫁をもらった猿が、その嫁のために献身しようと思ったら、そのせいで死んでしまうという。しかも、死ぬ間際まで、その嫁のことを思っているというのに、その嫁は一安心してもとの実家にもどっていくという。猿蟹合戦といい、日本の昔話は猿に厳しいな。 有明の別れというのは、リボンの騎士みたいに男として育てられた女の子の話ということもあって、ちょっと面白そうだったのだけど、帝に女とバレる経緯がよく分からなかった。よく分からないけど、帝はバイだったということか? 主人公の女右大将はむしろレズっぽかった。
Posted by
昔々、マジで信じられないことがあったんだけど…。「浦島太郎伝説」の乙姫、「落語 皿屋敷」のお菊など、昔話の女の子たちを題材に綴った一冊。ウェブマガジン『アパートメント』掲載を加筆し書籍化。 なかなか面白い視点。
Posted by
泣きながら読んだ。帯の、松田青子の推薦文もいい。こういう良心のある本、心のある女性、真の意味で女性をエンパワメントする本がふえてほしい。もう、エンパワにみせかけた脅しはうんざりなのだ。泣きながら生きてきた女の子たちの声をひろっていかなければ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2018/9/24 うーん。途中で飽きた。 けどちゃんと読み切ったよ。 タイトルが一番おもしろい。 知らない物語を軽く教えてくれるのはいいんだけど作者の考察がなぁ。 そんなことはないんやろうけど、なんや無理矢理書かされたような、ないとこから絞り出したような文章で、自分が学生時代に書いた小論文とか思い出したよ。 めんどくさーい気分になった。 すいません。
Posted by
昔話に登場する女の子たちを、超現代感性で解放していく試み。 ツッコミポイントが私にはとても新鮮で、新しい時代キテルな!的なところに少し焦りもする。
Posted by
昔話の女の子たちをもっと身近に親身に読み解いてみるっていう新感覚エッセイ。虫愛づる姫はただ単に虫が好きな子だし、飯食わぬ嫁に出てくる旦那はクソで、乙姫が浦島太郎と別れたときの台詞はきっとほんの少しの意地悪だった。特に最後の「有明の女御」についてが好き。理不尽な目にあったり理不尽な...
昔話の女の子たちをもっと身近に親身に読み解いてみるっていう新感覚エッセイ。虫愛づる姫はただ単に虫が好きな子だし、飯食わぬ嫁に出てくる旦那はクソで、乙姫が浦島太郎と別れたときの台詞はきっとほんの少しの意地悪だった。特に最後の「有明の女御」についてが好き。理不尽な目にあったり理不尽なこともしたり都合よく消費されたりするが、彼女たちにも理由があって、血が通ってて、感情がある、なんかフツーに生きてるひとっていうのを感じるエッセイだった。
Posted by
読了。一気に読んだ。昔、ハンサムウーマンという漫画を読んだことを思い出す。女の人なのに、カッコいい。綺麗とか、かわいいでなく、カッコいい。最近そのような女性が増えてきたと思っていたが、まだまだ大変そうである。娘はハンサムウーマンになって欲しいなと思った。
Posted by
思わせぶりな態度して期待させるだけさせておいてその後何もないの!?私のこの気持ちどうしてくれるの!?取り殺してやる!っていう心境のことを道成寺って私は呼んでる(変身とヤバい女の子)
Posted by
東京医大の女性差別が取りざたされて、今までのあれもこれも、全部女性差別だったかもしれない、と自分の過去をラベリングしはじめて苦しくなってきた。ネットで何度かコラムを読んでいたんだけど、また話題になってるし、表紙の赤箔が可愛いし、手元に置いておきたいというきもちもあって購入。なんか...
東京医大の女性差別が取りざたされて、今までのあれもこれも、全部女性差別だったかもしれない、と自分の過去をラベリングしはじめて苦しくなってきた。ネットで何度かコラムを読んでいたんだけど、また話題になってるし、表紙の赤箔が可愛いし、手元に置いておきたいというきもちもあって購入。なんかネットで読んでた3倍くらいよかった。あとがきなどを見ると、けっこう加筆されてるみたいで、おそらく各ページの最後の呼びかけの部分だと思うんだけど、これがもう絶妙なさじ加減の優しさで、最高だった。最高ですはりーさん。突き放すでもなく、甘やかすでもない。こういう友達がいてくれたら、きっとヤバイ女の子達は一晩中でもおしゃべりできたろうなあ、そうしたらオバケになんかならなくて済んだかも、と思ってしまう。し、そこに私もなんだか救われるのだった。イラストも、ネットで見るより紙で見る方がいいなあ。余白がきれい。おすすめです。
Posted by
どうしたらこんな切り口で古文を読めるんだろう? 学生時代、いや幼少期から読み聞かされていた竹取物語を、これは現代でいうとこういう物語、はい終わり、で終わらせる本じゃない。 その物語の真実って、実は違うんじゃないか、もしかしたら登場人物はこうしたかったのではないか、と考えられる作...
どうしたらこんな切り口で古文を読めるんだろう? 学生時代、いや幼少期から読み聞かされていた竹取物語を、これは現代でいうとこういう物語、はい終わり、で終わらせる本じゃない。 その物語の真実って、実は違うんじゃないか、もしかしたら登場人物はこうしたかったのではないか、と考えられる作家さんの想像力にワクワクしたし、勘違いされちゃうことあるよね、それな〜、みたいなフランクな文章も読み易く感じました。 普段あまり本を読まない私。一話一話が短く、関連性を気にしなくても読めるので、空いた時間でサクッと適当に選んだ一話を読めるのも良かったです。 表紙、挿絵も作家さんご自身が描かれているようで、絵も文章の雰囲気と合っていて好きでした。
Posted by