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下鴨アンティーク アリスの宝箱 の商品レビュー

4.2

25件のお客様レビュー

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2024/08/22

「鶯の落とし文」 最期の恋文を届け。 視える相手の生死が分からない間は、下手に目に映ったことを全て話せなくなってしまうから苦労するかもしれないよな。 「青時雨の客人」 返して欲しいもの。 最初は少し嫌がらせをして終わらせるつもりだったのだろうが、予想外の出来事が起きたせいで渡せ...

「鶯の落とし文」 最期の恋文を届け。 視える相手の生死が分からない間は、下手に目に映ったことを全て話せなくなってしまうから苦労するかもしれないよな。 「青時雨の客人」 返して欲しいもの。 最初は少し嫌がらせをして終わらせるつもりだったのだろうが、予想外の出来事が起きたせいで渡せなかったのだろうな。 「額の花」 曰く付きの品には。 ありもしない怨念と言われるようになった原因は自分にあるのだから、どこかで想いに区切りを付けて進むべきだったのか。 「白帝の匂い袋」 どこまでも追って。 こんな事だからこそ口外出来なかったとはいえ、内情を知っていたら若い女は誰だって嫁ぎにも働きにも来たくないだろう。 「一陽来復」 聞こえてきた鳴声。 一匹が転げ落ちていなければ何も起こらなかったとはいえ、探しに行く手間は省けたうえ無事に会えたからよかったのかも。 「山吹の面影」 二人の花嫁の話に。 自ら調べて知った先の出来事ならば仕方ないが、誰かに聞いて興味を持ち出かけた後となると恨み言の一つは言いたいだろ。

Posted byブクログ

2024/08/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

下鴨アンティークの7作目の番外編。 良鷹が引き取った少女、幸のお話や、 春野のその後(といっても不思議に巻き込まれただけ)、 最初のお嬢様以外誰のものにもならない紫陽花のブローチのお話と あれこれあったが、 一番良かったのは、鹿乃の祖母の祖母にあたる女性の嫁入りのお話。 妾の子供が、母親が亡くなった後本家に引き取られ。 女中として働かされ急に嫁に出されたお話かと思いきや、 本妻には隠した気持ちがあって…という意外性が良かった。 小姑にあたる姉妹が急に現れた「兄嫁」に次々と着物を着せようとしたり、 結局夫となる兄が選んだ着物と帯に、 帯締めや帯揚げを選んできゃいきゃいする場面がかわいらしい。 しかも化け物から兄嫁を守るために薙刀をふるうとは頼もしい。 これで最終巻なのはすこし寂しい。

Posted byブクログ

2024/02/01

いよいよ最終巻。この本の話以降も、みんながそれぞれ一歩ずつ歩んでいく事が想像できる話で、ほんわかしました。まだまだ、白露は心配で姿をあらわしているみたいですけど(笑)

Posted byブクログ

2022/12/30

白帝の匂い袋 が印象的です。 伯爵家当主のお手つきになって生まれた鈴 本家の奥様が 本当は鈴の母親と仲良しで 鈴を守ろうとしているのだとは 最初はわからない。 嫁いだ 野々宮季秋や妹ふたり 姑の峯子から守られて暮らす そこへ 伯爵家の長男が追いかけてやってくる。 慰み者...

白帝の匂い袋 が印象的です。 伯爵家当主のお手つきになって生まれた鈴 本家の奥様が 本当は鈴の母親と仲良しで 鈴を守ろうとしているのだとは 最初はわからない。 嫁いだ 野々宮季秋や妹ふたり 姑の峯子から守られて暮らす そこへ 伯爵家の長男が追いかけてやってくる。 慰み者にしようとする。 季秋からもらった 守り袋の白帝が白い光を放って追い払う。 野々宮の家が良い家で いろんな憑き物が住んでいるが 鈴が幸せになれて いい話しでした。 季秋も 絵に書いたような素敵な人でいいですね。

Posted byブクログ

2022/10/02

おもしろかったー。 夢中になって読みました。 大好きなシリーズがついに完結。 大好きな京都が舞台ということもあって好きな作品でした。 着物のことだけではなくて色々な伝承についても触れていて興味を持ちました。 私も調べてみたい。 終わってしまうのがさみしいです。

Posted byブクログ

2021/09/16

下鴨アンティーク8冊。一気読みしました。 最後のアリスの宝箱は、その後の話となっている。 1巻より2巻、2巻より3巻、というふうに、巻が進むにつれ面白くなる気がした。 主人公の鹿乃、兄の良鷹、下宿人の慧。 3人のバランスがほどよい。 鹿乃が2人に愛されているのはもちろん、3人そ...

下鴨アンティーク8冊。一気読みしました。 最後のアリスの宝箱は、その後の話となっている。 1巻より2巻、2巻より3巻、というふうに、巻が進むにつれ面白くなる気がした。 主人公の鹿乃、兄の良鷹、下宿人の慧。 3人のバランスがほどよい。 鹿乃が2人に愛されているのはもちろん、3人それぞれがお互いを大事にしているのが微笑ましく、羨ましい。 ストーリー自体は悲しみを背負った人と出会うことが多く、中には殺人や、暴力を受けていた人もいる。 その描写を読んでいるときは苦しくなったりもするのだが、3人で協力したり、誰かの手を借りて温かく解決していくので、最終的にはほっこりする。 源氏物語や俳句が沢山引用されているところも面白い。 イントネーションなどは全く分からないが、京言葉を使ってみたくなる。

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2021/05/24

下鴨アンティークもこれでおしまい。主に周辺の人たちの短編集。暖かい野々宮家の人たちに会えなくなるのはさみしいけど、最後まで無事たどりつけて嬉しい

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2020/11/29

面白かった。本当に面白かった。「面白かった」では足りない読了感がある。ずっとこのシリーズを読んできてよかったなあと思った。最初は、レーベルと表紙や装丁のかわいらしさに惹かれて手にしただけやったの。 著者の文章が好きやなあ…。 このシリーズは数年かけて読んだけど、これほど文章を好...

面白かった。本当に面白かった。「面白かった」では足りない読了感がある。ずっとこのシリーズを読んできてよかったなあと思った。最初は、レーベルと表紙や装丁のかわいらしさに惹かれて手にしただけやったの。 著者の文章が好きやなあ…。 このシリーズは数年かけて読んだけど、これほど文章を好きと思ったのはここ最近になってからかも。 今の私は、著者の作風と文章を求めているんやろうな。 とにかく丁寧な世界観に、こんなふうに生きたいなと思う。 広くない世界でもその世界を丁寧に生きていればこんなに幸せなんやなあと思った。 情報過多で、すぐ他人と比較できる世の中は、それはそれで進化していけるのかもしれへんけど、そろそろわたしも、そういう進化より自分の身の回りの物事を愛でたいなと思うようになってきた(のかもしれない)。 身の回りの物事を愛でることは進化をやめることではないし、新しいものを取り入れることをやめることでもないわけやし…。 今回の話は、シリーズ最終巻というだけあって、これまで以上に鹿乃ちゃんの周囲の面々を主軸にした話やった。とくに良鷹さんかな。たしかに、若隠居みたいな彼はちょっと救われない(?)ところがなくもない。大人としては、良鷹さんみたいな役どころはめっちゃ好きやけども。笑 そんな彼にも幸ちゃんという新しい出会いがあって、新しい世界が広がっていくんやねえ。 身の回りの物事を大切にしているから、新しい出会いがあって世界が広がっても根っこは変わらないんやねえ。 そういうのが、いいなと思えた。 著者の別タイトルも予約しよう。わたしも長い時間をかけて、ゆっくり追っていきたいかもしれない。 やわらかい内容とやわらかいひとたち。物語に対しても作中もぜんぶ「まじめ」な筆致なのに、どこかほんのりとアダルトな気配も感じた。 そういうところも、なんだか、ドキドキしたね。笑

Posted byブクログ

2020/09/02

シリーズ最終巻。 本編の後日談といいますか、番外編のような内容です。 個人的にスピンオフ・番外編が好きという事もあって、本書の6篇も楽しく読ませて頂きました。本当、サブタイトルにある“宝箱”のようですね。 本編の頃から、“野々宮家ルーツ話”がお気に入りだったので、本書では「白帝...

シリーズ最終巻。 本編の後日談といいますか、番外編のような内容です。 個人的にスピンオフ・番外編が好きという事もあって、本書の6篇も楽しく読ませて頂きました。本当、サブタイトルにある“宝箱”のようですね。 本編の頃から、“野々宮家ルーツ話”がお気に入りだったので、本書では「白帝の匂い袋」が印象的でした。内容はちょいとホラー入っていて、哀しい部分もあったのですが、何より鈴さんと季秋さんがお互いを想う姿に、心が温かくなりました。 ブローチ目線の「額の花」も素敵な話でした。“物“の意思をくみ取り大切に受け継いでいく事。これぞ、アンティークって感じですよね。 そして、「鶯の落し文」「山吹の面影」等で、良鷹が幸ちゃんの“お父さん”している様子が微笑ましかったです。 シリーズはこれにて終了ですが、成長した幸ちゃんをメインにした新シリーズなど出たらいいかも。と期待しながら本を閉じた次第です。

Posted byブクログ

2020/07/15

白帝〜の野々宮家の人達もみんな良い人。あの時代に鈴のことを温かく迎えて、偏見もない。樹下の奥様も、冷たいようで本当はひたすら鈴のことを思って苦しみは全て自分が引き受けて強い人。良鷹あんなにグータラソファに寝てたのが、幸のためにすっかり活動的に。虎の帯は慧に随分といけずなことを(笑...

白帝〜の野々宮家の人達もみんな良い人。あの時代に鈴のことを温かく迎えて、偏見もない。樹下の奥様も、冷たいようで本当はひたすら鈴のことを思って苦しみは全て自分が引き受けて強い人。良鷹あんなにグータラソファに寝てたのが、幸のためにすっかり活動的に。虎の帯は慧に随分といけずなことを(笑)幸の不思議な力は個人のものなのか、そういう家系の子なのか、知りたかった。幸の成長と良鷹をもっと読みたいのでまた書いてくれないかなぁ。

Posted byブクログ