つながりの蔵 の商品レビュー
+++ 祖母から母、そして娘へ。悩める少女たちに伝えたい感動の命の物語。 41歳の夏、同窓会に誘われた遼子。その同窓会には、蔵のあるお屋敷に住むの憧れの少女・四葉が来るという。30年ぶりに会える四葉ちゃん。このタイミングで再会できるのは自分にとって大きな一歩になるはず――。 小学...
+++ 祖母から母、そして娘へ。悩める少女たちに伝えたい感動の命の物語。 41歳の夏、同窓会に誘われた遼子。その同窓会には、蔵のあるお屋敷に住むの憧れの少女・四葉が来るという。30年ぶりに会える四葉ちゃん。このタイミングで再会できるのは自分にとって大きな一歩になるはず――。 小学校5年生のある夏。放課後、遼子と美音は四葉の家でよく遊ぶようになった。広大な敷地に庭園、隠居部屋や縁側、裏には祠、そして古い蔵。実は四葉の家は幽霊屋敷と噂されていた。最初は怖かったものの、徐々に三人は仲良くなり、ある日、四葉が好きだというおばあちゃんの歌を聞きに美音と遼子は遊びに行くと、御詠歌というどこまでも悲しげな音調だった。その調べは美音の封印していた亡くなった弟との過去を蘇らせた。四葉は、取り乱した美音の腕を取り蔵に導いて――。 少女たちは、それぞれが人に言えない闇を秘めていた。果たしてその心の傷は癒えるのか―。輝く少女たちの物語。 +++ 41歳の遼子の現在から物語は始まり、同窓会に誘われたことで、小学校5年生の頃の遼子と美音、四葉の日々へとつながっていく。彼女たちにとって、その先の人生の見え方が変わるような、かけがえのない時だったことが伝わってくる。三人それぞれが抱える苦悩や試練も、あの日があったからこそ乗り越えてこられたのかもしれない。そして、同窓会当日、三人が再開したところで物語は幕を閉じる。その先の彼女たちのおしゃべりを聞いてみたい気がするが、そこは読者それぞれが、物語を想像するための余白なのだろう。ちょっぴり怖くて、清らかで、じんわりあたたかい一冊だった。
Posted by
んー、これは反則www だって、うるっときちゃうもの。 たぶん、日本人ならね。 ま、いいお話ではあった、な。 誰かの「救い」にもなるかもしれない。 でも、私の読みたい「物語」とは違うんだなーw
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「魂というのはね、ずっと存在するの」 その人に思いをはせて祈ることが出来れば、いつか心は穏やかさを取り戻せるのだろうけど、受け止められない気持ちは暴れると手が付けられなくなるから、この言葉は心のよりどころになり、いつか平穏をもたらしてくれる気がする。 よくある「この手の話」にして、あらず。
Posted by