1,800円以上の注文で送料無料

ゴリラからの警告 の商品レビュー

4

25件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    9

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/08/13

元京都大学総長にして類人猿研究者でもある著者。ゴリラの話は半分くらいで、あとは自身の京大での取り組み紹介。 ゴリラ研究のためにゴリラの集団に入って一緒に過ごした、というエピソードはびっくりした。 小さな猿は食事を単独で摂るが、類人猿はヒトのように集団で食事し、コミュニケーションの...

元京都大学総長にして類人猿研究者でもある著者。ゴリラの話は半分くらいで、あとは自身の京大での取り組み紹介。 ゴリラ研究のためにゴリラの集団に入って一緒に過ごした、というエピソードはびっくりした。 小さな猿は食事を単独で摂るが、類人猿はヒトのように集団で食事し、コミュニケーションの一つの手段となっている。

Posted byブクログ

2024/08/09

著者は、霊長類学者としてゴリラ研究の権威である。 今西錦司氏が創始した日本の霊長類研究は、「猿になりかわって彼らの社会や歴史を記録せよ」つまり、猿の群れの中に入り込み、自らが猿のような暮らしを味わい、コミュニケーションの輪に参加して、彼らの社会の仕組みを理解せよ、という。 研究の...

著者は、霊長類学者としてゴリラ研究の権威である。 今西錦司氏が創始した日本の霊長類研究は、「猿になりかわって彼らの社会や歴史を記録せよ」つまり、猿の群れの中に入り込み、自らが猿のような暮らしを味わい、コミュニケーションの輪に参加して、彼らの社会の仕組みを理解せよ、という。 研究のために観察をする著者に、最初は逃げたり攻撃してきたゴリラたちも、しばらくすると著者を敵視しなくなり、群れの中で観察することを許すようになったという。それでも、ゴリラは人間の行動に常に目を配り、彼らの気にさわることをすると必ず叱って行動を改めさせたという。そうやって、自分達のルールを教えていくのだろう。 ゴリラの研究をするようになってから、人間社会について疑問に思うことがでてきたと言う。 私が最も興味を持ったのは、 なぜ、人間は集まって一緒に食べようとするのか。という箇所だった。 猿は群れで暮らすけれど、食べるときは分散してなるべく仲間と顔を合わせないようにする。数や場所が限られている自然の食物を食べようとすると、どうしても仲間と鉢合わせしてけんかになるからだ。 いままで、人間が家族ともしくは友達と一緒に食べることに疑問を持ったことがなかった。 当たり前に行っていることに素朴な疑問を持ち、それについて歴史や行動を深く考えてみる。 外国人が日本の良さを認識することで、日本人が自らの良さを再発見したように、人間を外から考えてみるのは興味深い。

Posted byブクログ

2024/05/11

ゴリラやチンパンジー、オラウータン、猿など様々な霊長類の生態を例にあげながら人間社会を見ていく構成で興味深く面白かった 垣間見える思想がちょっと…という部分があった

Posted byブクログ

2024/04/11

霊長類研究者の山極先生が京都大学の総長時代に執筆された著書。 ゴリラやチンパンジー、サルなどの生態と人間の生態を比較しながら、現代社会で我々が直面する様々な課題について言及しており、大変興味深い内容でした。 今更後戻りはできないですが、グローバル化も進んで人間社会の規模が大きくな...

霊長類研究者の山極先生が京都大学の総長時代に執筆された著書。 ゴリラやチンパンジー、サルなどの生態と人間の生態を比較しながら、現代社会で我々が直面する様々な課題について言及しており、大変興味深い内容でした。 今更後戻りはできないですが、グローバル化も進んで人間社会の規模が大きくなりすぎて生きづらくなっているんだろうなとゴリラの群れの話などを読んでいて感じました。 「道徳は自分が属したい共同体があってこそ成り立つ。それがなければ、道徳は心に宿らないのである。道徳の低下は、現代の日本人が急速に孤独になったことを示している。」と書かれており印象に残りましたが、小中学校で「特別の教科」として位置づけられるようになった道徳の授業では現在どんなことを教えられているのか気になりました。

Posted byブクログ

2023/07/24

霊長類学者である著者からの提言ともいえる1冊。書いた当時は京都大学の総長でもあったようだ。 人間とゴリラを対比させ、人間のよいところは継承し、ゴリラのよいところは取り入れ、これからの社会をよりよくしたいという思いがよくわかる。 特に、争いを避けるゴリラを例に出し、平和への思いを強...

霊長類学者である著者からの提言ともいえる1冊。書いた当時は京都大学の総長でもあったようだ。 人間とゴリラを対比させ、人間のよいところは継承し、ゴリラのよいところは取り入れ、これからの社会をよりよくしたいという思いがよくわかる。 特に、争いを避けるゴリラを例に出し、平和への思いを強く伝えている。

Posted byブクログ

2023/05/05

人間が明らかに変化してきていることを感じた。 ある一面では進化であり、一方で退化でもあり、というのは個人的な感想である。 人間にとって本当に大切なことを気づかせてもらえる1冊だが、現代社会において、実践可能な人や家庭の割合が気になるところ。

Posted byブクログ

2023/03/28

ゴリラ目線で人間社会を捉えると…。 いろんな視点をもちながらも、泰然自若とした振る舞いはまさに学ぶべき点かも。

Posted byブクログ

2022/07/14

Audibleで聴いた。ゴリラからヒトの社会を考えるというのが斬新で大変面白い。確かに…と思うことばかりで、現代のヒト社会における「当たり前」がもたらしている生き辛さなどを違った観点で考えることができた。 なお、同書のなかで、著者は「人間同士の生活が見える暮らし」の重要性を指摘し...

Audibleで聴いた。ゴリラからヒトの社会を考えるというのが斬新で大変面白い。確かに…と思うことばかりで、現代のヒト社会における「当たり前」がもたらしている生き辛さなどを違った観点で考えることができた。 なお、同書のなかで、著者は「人間同士の生活が見える暮らし」の重要性を指摘していた。その際、自分の頭にぱっと浮かんできたのは、ひろゆきの1%の努力の本で紹介されていた赤羽桐ヶ丘団地のエピソードだった。

Posted byブクログ

2022/02/13

面白かった。 人間だけが文化を持つ存在じゃない。ゴリラを中心に、チンパンジーやサルなど類人猿の社会性から、人間が生活する現代社会を見直す本。 京大で勉強したくなった…

Posted byブクログ

2020/11/30

とくに第一章は面白い。 西洋人が自らを知るためにインディアンを定義することを目指したように、人類が自身を知るためにゴリラを調べる。 比較対照があってこそ、そのものを理解できる。ということの意味を知ることができた。

Posted byブクログ