リベラルアーツの学び の商品レビュー
世界共通のツールは数学と言えるのかもしれません。数学的素養をそれなりに習得したならば、著者の話についていくのに難儀はしなかったのかもしれないなぁ。 まだまだ、修行が足りない自分を恥じる。
Posted by
リベラルアーツに置ける数学の視点。絶妙に小難しい内容で、ギリギリ理解できた。 久しぶりに数学脳を使った感じで、読後の疲労が凄まじいが、使っていなかった脳みそに乳酸が溜まり、変な達成感と幸福感もある。 数学系の書物も面白いかも、と思う。 この分野も少しずつ読み進めていこう。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
数学を専門とする著者が桜美林大学のゼミ等で行ってきた、数学的視点でのリベラルーアーツ教育。著者の興味関心が広範かつ柔軟で、実社会の出来事(AKB48のじゃんけん大会やナンバーズ4など)と結びつけて解説している点が親しみやすく岩波ジュニア新書の一冊としてふさわしい。 <メモ>「例」の分類: (1)集合の要素を列挙する「例」 (2)存在例や反例を上げる「例」 (3)比喩のような「例」 (4)主題を取り替えるときの「例」
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
書いている先生が主に数学を教えている先生だったからか、数学の話が割と多く、すこし抵抗感があったが、それでも生きていく上で数学が不要になることは無いということを思いっきり突き付けられた。ここで取り上げられている話は、高校レベルでの見込める話ばかりで、恐らく著者も随分と噛み砕いて説明しているのだろうけれど、ところどころ難しく理解しずらいところもあったので、このレベルの話は理解できるようになりたいと思った。しかし、例えば数字の一番先頭に来やすい数字があるという法則だったり、アリバイが背理法の考えを用いたりしている、ということを知り、日常の中にある数学って面白いなと少し思えた。 また、今リベラルアーツ教育に興味を持っているけれど、そのためには今から科目を捨てたりしていたらダメだと思うし、文系に進んで受験で使わないとしても数学的思考は持っていないとお話にならないだろうし、今後の勉強に対する姿勢を変えていこうと思った。
Posted by
リベラルアーツとは何か、リベラルアーツ教育はどうあるべきか、どのように教えるかを具体的な事例を盛り込みつつ、数学を専門とする著者が語るジュニア新書。 数学が苦手な自分でも理解できるような丁寧な説明がとても好ましかった。必要条件十分条件、帰納法、背理法、図解。学生時代に学んだ数学は...
リベラルアーツとは何か、リベラルアーツ教育はどうあるべきか、どのように教えるかを具体的な事例を盛り込みつつ、数学を専門とする著者が語るジュニア新書。 数学が苦手な自分でも理解できるような丁寧な説明がとても好ましかった。必要条件十分条件、帰納法、背理法、図解。学生時代に学んだ数学は、日常生活でこんな風に役立つし、賢く生きていくために(騙されたり曲解しないために)必要な知恵だったのだなと今更気づいた。 コロナ禍でいろんな人がいろんな立場でいろんなことを言っている中で、舵を取る立場の人に、それを支える人に、リベラルアーツの思考がものすごく必要なんだと、これを読むと強く実感。多面的に観て考えて決断していく、そんな人を育てるリベラルアーツ教育はもっと注目されていい。
Posted by
借りたもの。 あらゆる学問、その目的である“思考を鍛える”ための基礎学問(リベラルアーツ)の土台である数学が、一学問に留まらず応用が利くものであることを説明する一冊。 著者が数学者であるから、というのもあると思うが。 今、話題になっている「リベラルアーツ」は文系的(と分類される)...
借りたもの。 あらゆる学問、その目的である“思考を鍛える”ための基礎学問(リベラルアーツ)の土台である数学が、一学問に留まらず応用が利くものであることを説明する一冊。 著者が数学者であるから、というのもあると思うが。 今、話題になっている「リベラルアーツ」は文系的(と分類される)分野の基礎もまんべんなく網羅するものだと思っていたため、偏向しているのではないか?と訝しんでいたが、あらゆる思考・分析において、数学的に解釈できることを提示される。 考えてもみれば、古代ギリシャの時代からリベラルアーツには幾何学が入っていたのだから、さもありなん。 難しい理由は省かれたり、同著者あるいは他著者の別の本が紹介されているため、「そういうものなのだ」と読み進めていける。 統計的な話や確率の話、さらには文系的な読解力の問題も数学で置き換えれる。 数学をもって、論理的な言葉の学びも行っていた。 「神は永遠に幾何学する」というプラトンの名言が想起される。 中高生向けに書かれているためか、後半は日本の大学受験およびその対策塾の指南の問題点――センター試験におけるマークシート方式による弊害――を指摘する。 問題を解くにあたり「答えありき」であること、マークシートの選択形式では消去法で答えを導きだす“裏技”である程度解決してしまうことに警鐘を鳴らす。 解に至る経緯・思考が深まらない勉強になるためだ。 マークシート形式での選択肢を選ぶにあたり、本来、その裏にある論理的思考をする具体まで丁寧に書いている。 最後に今後の日本の教育の在り方について、提言をして締めくくられる。 中高生向けの文庫と侮れない内容の本だった。
Posted by
著者の専門が数学なので、数学の話題が中心。 大学のゼミの内容を幾つか紹介し、数学的思考の大切さを説く。 マークシート式より論述式の方が思考力を見ることができるとか、3桁同士の掛け算を学ぶことがなぜ大切かなど。 なかなか興味深い。 本書は数学ゼミの紹介でしたが、他の専門家...
著者の専門が数学なので、数学の話題が中心。 大学のゼミの内容を幾つか紹介し、数学的思考の大切さを説く。 マークシート式より論述式の方が思考力を見ることができるとか、3桁同士の掛け算を学ぶことがなぜ大切かなど。 なかなか興味深い。 本書は数学ゼミの紹介でしたが、他の専門家が行っている他のゼミの紹介も【リベラルアーツの学びシリーズ】として続刊してほしいと思いました。 https://diletanto.hateblo.jp/entry/2019/03/29/204354
Posted by
リベラルアーツを大学で指導する先生による、リベラルアーツとは何かとその実践について自らの経験をもとに書いた本です。著者の専門が数学なので数学の話が中心ですが、それがかえってこの本の価値を高めているような気がします。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
文理あってのリベラルアーツという話だが、どうしても理系的センスが必要というほうにもっていってしまうのは著者が数学専門だからか。天文とかでもいいと思うんだが。それに、リベラルアーツの特徴として修辞学が大きいはず(なのに日本では扱ってない)。修辞学の話をちょっとでいいからしてほしかった。
Posted by
岩波ジュニア新書、本来は高校生あたり向けと思うが、これがなかなか侮れず、良書が少なくない。 こちらを読んでみましたが… ちょっと書名と内容に差あり、かな。副題の「理系的思考のすすめ」が内容からするとふさわしい。本来は「リベラルアーツの本質とはなんぞや」みたいな内容を期待して読んだ...
岩波ジュニア新書、本来は高校生あたり向けと思うが、これがなかなか侮れず、良書が少なくない。 こちらを読んでみましたが… ちょっと書名と内容に差あり、かな。副題の「理系的思考のすすめ」が内容からするとふさわしい。本来は「リベラルアーツの本質とはなんぞや」みたいな内容を期待して読んだのですが…(苦笑 まあ、題名が違えば良書。
Posted by
- 1
- 2