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コールド・コールド・グラウンド の商品レビュー

3.5

21件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

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  4. 2つ

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2023/11/30
  • ネタバレ

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エイドリアン・マッキンティのショーン・ダフィシリーズ第一弾。アイルランド紛争化の北アイルランドを舞台としたシリーズ。 手首を切り落とされた死体が見つかる。その手首は別人のもので、体の中からはオペラの譜面が発見される。紛争処理に人員を取られ、普通の捜査もままならない中、もう一体の死体が発見され。。。 アイルランド紛争真っ只中での警察小説。特筆すべきは、あらすじや帯から感じていたより警察小説の色が強いこと。爆発物を警戒して、車に乗り込むときは必ず車体の下を覗き込むなど、紛争やテロ活動が身近に描かれるものの、根幹は警察小説。ショーンによる地道な捜査が描かれる。 惜しむらくは、疾走感がそこまで感じられないこと。紛争面での動きはあるが、事件の展開は非常に遅々として進まない。そこが気になった。 あとは不勉強なこともあり、紛争の背景による描写が読み取り辛かった。 面白くはあるので、続きを読みたい。

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2023/02/05

微妙。シリーズが続き評価がどんどん高まっているようだが、もうエエかなって気もする。なんか会話の訳の違和感が最後まで気になって。

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2023/01/16
  • ネタバレ

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読み手として、アイルランド統治法とか時代背景をよくわかっていないという点で致命的である上に、もともと翻訳小説が苦手な私は読むのがいつもより3倍くらいかかったのですが、次巻からどうなるのなかという終わり方だったので次巻も頑張って読みたいと思います。

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2022/09/06

1981年の北アイルランドを舞台にしたノワール小説。この時代と場所が馴染みがなく、興味を惹かれた。アイルランドが複雑な歴史背景を持ってる事は何となく知っていたが、こんな終末世界のような殺伐、退廃した地域だったとは知らなかった。主人公ショーンの語りからはその当時のそんな空気感が伝わ...

1981年の北アイルランドを舞台にしたノワール小説。この時代と場所が馴染みがなく、興味を惹かれた。アイルランドが複雑な歴史背景を持ってる事は何となく知っていたが、こんな終末世界のような殺伐、退廃した地域だったとは知らなかった。主人公ショーンの語りからはその当時のそんな空気感が伝わった。カトリックで警官という身分がもたらす微妙な立場と混沌とした時代背景が、殺人事件の捜査過程に他の作品にない独特な緊張感をもたらすのが最大の魅力。捜査自体はあまりスマートではないが、痛々しい銃撃戦もあり最後まで飽きさせなかった。

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2022/08/26

刑事ショーン・ダフィーシリーズの第1作です 何故かは忘れましたがこのシリーズは4作目から読み始め、次に3作目を読みすごく面白かったんです そして5作目もすごく面白そうだったので、さすがにここらで1作目を読んでおこうかと思い今日に至ります 次は2作目を読む予定 4→3→1→2→...

刑事ショーン・ダフィーシリーズの第1作です 何故かは忘れましたがこのシリーズは4作目から読み始め、次に3作目を読みすごく面白かったんです そして5作目もすごく面白そうだったので、さすがにここらで1作目を読んでおこうかと思い今日に至ります 次は2作目を読む予定 4→3→1→2→5 うーん、変なの 何かの暗号か? で、こんな変な読み方をすると、「あ、あれってそういうことだったんか!」というのが随所に出てきてそれはそれで面白い そしてシリーズを読んですごく思うこと この日本語訳すごすぎない?訳者の武藤陽生さんは控えめに言って天才だと思う 今回ダフィーのチームはダフィー本人とクラビーとマティの3人で、この3人のやり取りが凄まじく面白いんだが(物凄いざっくり言うとクラビーがツッコミでマティが大ボケでダフィーが小ボケ)それぞれがかなり特徴的な背景を持ってるんですよね その背景と喋り方が物凄いしっくりするんですよね 出身地それぞれに訛りがあって地名とか全然わからないんだけどすごい説得力があるんですよ それを日本語でさらっと表現しちゃってるんです あーなんか上手く説明できない とにかく彼らが(日本語で)そんな喋り方をするのが全く違和感なく受け入れられちゃうんですよね 長身痩躯で、念入りに整えられたひげを生やしていて、髪はストレートの赤毛、肌は青味がかった白 実家は代々農家で、保守的、バリミーナ訛りがあるクラビーはそういう喋り方 なんの違和感も感じない うーん凄い うーんすごくたくさん書いたのに全然言いたいことが言えてない気がするw (諦めたな)

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2022/04/22
  • ネタバレ

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「パードレはもいない」の後ろの広告で見て。 最近読んだ同じ様な暴動の話よりも、 北アイルランドの暴動のこの話の方が面白かった。 社会背景の配分量が多すぎないのが良いのだと思う。 プロテスタントのエリアで、 主人公の巡査部長ショーンがカトリックだというのも。 死体の切り取られた右手は別人のものだった。 体内からは楽譜が発見され、警察には犯人から手紙が届く。 異常者による同性愛者の連続殺人なのか。 全体的には悪くないのだが、 謎解きがちょっとやっつけ仕事。 法律で罰せられない犯人への私刑も気に入らない。 ショーンが家で襲われた時に、 六軒隣に住んでいるテロ集団の管区将校が、 俺のシマだと言って相手を撃ち殺したのが印象的だった。

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2022/04/10
  • ネタバレ

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1980年代初頭の北アイルランド。 主人公の熱血衝動よせばいいのに行動や皮肉と混乱を読んでて実に疲れる。途中までは退屈で何度も止めようかと思いながらも魅かれるモノがあって後半75%くらいから俄然話が転がり出す。ここまで我慢できるかどうか。 シリーズ物なので次も読んでみようと思う。 作品紹介・あらすじ 武装勢力が入り乱れ、混迷を極める80年代の北アイルランド。殺人現場に遺されたオペラの楽譜は犯人から警察への挑戦状なのか?

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2021/11/04

北アイルランド紛争に関する知識がない私は、解説なしでは各組織の対立関係を全く理解出来なかったと思う。一触即発の紛争地域が舞台ではあるものの、警察署の面々の牧歌的な雰囲気やウィットに富んだ会話により、緊張感は適度に抑え目。インテリな設定に反して直情径行な主人公・ショーンには共感し難...

北アイルランド紛争に関する知識がない私は、解説なしでは各組織の対立関係を全く理解出来なかったと思う。一触即発の紛争地域が舞台ではあるものの、警察署の面々の牧歌的な雰囲気やウィットに富んだ会話により、緊張感は適度に抑え目。インテリな設定に反して直情径行な主人公・ショーンには共感し難いが、今作がダークヒーロー誕生というシリーズの序章的位置付けならば、終盤の展開はさもありなん。しかし、こと謎解きの点においては冗長さの割に不満の残る仕上がり。続編も読もうと思うが、シリアスなシーンに『あい』はやはり不似合いな気が。

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2021/03/07

北アイルランド ベルファスト都市圏の片隅にあるキャリックファーガスの王立アルスター警察巡査部長ショーン・ダフィが主人公。Stiff little fingers やラモーンズを好んで聴いたりキャッチ22を愛読するなど魅力的な人物で周囲の刑事たちも「あい」と土地訛りで返事したりして...

北アイルランド ベルファスト都市圏の片隅にあるキャリックファーガスの王立アルスター警察巡査部長ショーン・ダフィが主人公。Stiff little fingers やラモーンズを好んで聴いたりキャッチ22を愛読するなど魅力的な人物で周囲の刑事たちも「あい」と土地訛りで返事したりしてて小気味良い感じ。物語は最近にありがちな、なかなか犯人探しが進まず、枝葉の物語だけがどんどん伸びてくパターン(の気がする)。 それにしても80年代のベルファストはまるで紛争地帯。ヨーロッパもいろいろあったし、今もあるんだろうなぁ。 このシリーズ、書評では絶賛なんだけど、次はどうするかな。 たとえばボッシュやピケットのシリーズなら余計な背景や装飾なしでも主人公の魅力と物語の推進力だけでグイグイと直線的にドライブしていけるのだけど。最近続いている「物語が進んでいかない感じ」は後発の小説作品の宿命なのだろうか。そして新しい物語に挑む読者にとっても、それは必然なのだろうか。3.6

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2020/02/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

血の日曜日事件に代表される紛争真っ只中の北アイルランドが舞台。 カトリックでありながらプロテスタント優位の警察で奮闘するダフィが主人公。 テロ組織絡みの殺人事件が発生し、一旦は同性愛連続殺人事件に物語が進んでいくが、最後はまた紛争絡みに戻る。 ラストのダフィが襲われたあたりからはMI5も参戦し、イギリス連邦にまたがって事件は広がり、怒涛のラストを迎える。 北の大地でカトリックでアイルランド紛争、もう設定そのものがハードボイルドである。 また、アイルランドの日常が何ともなまなましい。 車に乗る前に爆弾が仕掛けられているかどうかを確認する、 パトロール中にデモに巻き込まれ狙撃される、など常に死と隣り合わせでいるダフィに一種の無常観さえ感じる。 好きなシリーズの一つとなりそうだ。

Posted byブクログ