巡査長 真行寺弘道 の商品レビュー
ここ何ヶ月か刑事ものにハマっている。今回は献本で頂いたこの作品だが、結果めっちゃ面白かった〜! 真行寺の自由すぎて協調性のない姿も、警察らしい真っ黒な内部も、黒木の賢すぎて飛び抜けている考察も最高にクールだった。文庫本450ページを超える大作なので読み切れるか正直不安だったけど、...
ここ何ヶ月か刑事ものにハマっている。今回は献本で頂いたこの作品だが、結果めっちゃ面白かった〜! 真行寺の自由すぎて協調性のない姿も、警察らしい真っ黒な内部も、黒木の賢すぎて飛び抜けている考察も最高にクールだった。文庫本450ページを超える大作なので読み切れるか正直不安だったけど、飽きることなくあっという間に読めた。ここ最近の出来事もちょこちょこ出てくるので、現実からかけ離れた感じもせず、そういう意味でも読みやすかった。私は途中まで完全に騙されていたので、ぜひ同じ体験をしてほしい。
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また一人、変わり者の刑事が登場した。 「巡査長」真行寺弘道。五十三歳。 本庁捜査一課の刑事だ。 警察の階級には「巡査長」はない。 だが、こう呼ばれるのは。 単独捜査を好み、休みたければ休む。 自宅では、オーディオでロック三昧。 上からの指令に従うより、自分のひらめきや思...
また一人、変わり者の刑事が登場した。 「巡査長」真行寺弘道。五十三歳。 本庁捜査一課の刑事だ。 警察の階級には「巡査長」はない。 だが、こう呼ばれるのは。 単独捜査を好み、休みたければ休む。 自宅では、オーディオでロック三昧。 上からの指令に従うより、自分のひらめきや思いつき、 疑問を徹底的に追いかける。 それは、一匹の猟犬だ。 といっても、ギラギラ感はない。 だからか、いつまでたってもヒラの刑事。 だが、必ずや事件の真相を掴んでくる。 といって、よくいる性格に難ありの天才というわけではない。 ただただ、自然体。 警察組織にあっては浮きそうな存在なのだが、 疎んじらられていることもなさそうだ。 上司も「一応本部の捜査一課にいる。刑事部長賞なんか もらってやがる」。そんな男が何で、ヒラなんだと、不思議がる。 喰いついてしまいそうな魅力やオーラを放っているとは いえないが、じわじわと気になり、クセになる。 そんな人物だ。 そして、ニコイチをしない真行寺に相棒ができる。 この黒木という男も面白い。 ハッカーなのだが、謎を含んでいる。 物語は、真行寺が影の相棒、黒木と知り合う第一の事件。 衆議院議員が新宿のホテルで変死する第二の事件。 この議員は、なぜ、殺されなければならなかったのか。 捜査の中で、巨大な陰謀が浮かび上がってくる。 大胆で、面白く、かつ、恐ろしい。
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いやー、面白かった!! 警察組織の枠組に収まらない変わり種系刑事の真行寺と爽やか好青年だけど凄腕なハッカー黒木のやりとりを活字で読むのが、まー捗る捗る。帯にも書いてあったけどキャラの造形が良いんだよなー。黒木の驚きの「正体」が明らかになる後半から怒涛の伏線回収を経て辿り着くラスト...
いやー、面白かった!! 警察組織の枠組に収まらない変わり種系刑事の真行寺と爽やか好青年だけど凄腕なハッカー黒木のやりとりを活字で読むのが、まー捗る捗る。帯にも書いてあったけどキャラの造形が良いんだよなー。黒木の驚きの「正体」が明らかになる後半から怒涛の伏線回収を経て辿り着くラストまで、時間を忘れて読み入っていた。
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53歳で巡査長ながら、捜査一課に在職中、オーディオオタクのロックマニアというトンデモな刑事が主人公。 そんな刑事が、ひょんなことから自称ハッカーと相棒を組み、政治家殺害事件の謎を追ってゆくというユニークな警察小説。 主人公がロックマニアゆえ、事件の局面に合わせてロックの題名が繰り...
53歳で巡査長ながら、捜査一課に在職中、オーディオオタクのロックマニアというトンデモな刑事が主人公。 そんな刑事が、ひょんなことから自称ハッカーと相棒を組み、政治家殺害事件の謎を追ってゆくというユニークな警察小説。 主人公がロックマニアゆえ、事件の局面に合わせてロックの題名が繰り出されるが、読み手にはとんと不可知(笑)。 この事件は、出世を拒否し、自由を買った主人公にとって、その自由を守る戦いでもある。事件解明の過程で浮かび上がるのは、政府によるその自由を奪いかねない計画、「国民〇〇〇化計画」。 果たして、事件を解決し、計画を阻止できるのか。 事件捜査の打合せの中で、上司が主人公と交わす。 「確かに、今の総理は中央集権的な統治が好みよね。他に政権担当能力のある野党が見当たらないので、かなり強引な国会運営をしている。マスコミにもずうずうしい注文をつけるし」 何か今の日本の政治状況そのものではないか!と思ったら、この作品、今年の書下ろしだった。
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五十三歳で捜査一課のヒラ捜査員――出世拒否×バツイチ×ロック狂のニュータイプ刑事登場。圧倒的なスケールの痛快エンターテインメント!〈解説〉北上次郎
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面白かったーー!! そんなに期待してなかったのだけど、夢中で読んでしまった。 真行寺がヒーローではなく、普通のおじさん刑事のところが良かったなぁ。 実際、こんな刑事はいないのだろうけど、物語の中の人物としてはとても良かった。 ひねりが効いていて良かった。
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