青空と逃げる の商品レビュー
母親と二人で逃げる小学五年生の少年。 行く先々の住人とのふれあい。 勤め人の親の元、自分も学校を卒業してサラリーマンになると、それ以外の生き方が想像しづらいです。が、この小説を読むと、都市部ではないところで生きる人の人生が具体的にわかるように思いました。 辻村深月の小説なので、...
母親と二人で逃げる小学五年生の少年。 行く先々の住人とのふれあい。 勤め人の親の元、自分も学校を卒業してサラリーマンになると、それ以外の生き方が想像しづらいです。が、この小説を読むと、都市部ではないところで生きる人の人生が具体的にわかるように思いました。 辻村深月の小説なので、ミステリーの要素も重要ですが、それよりも、都市部で生まれ育った人と、そうではない人とをつなぐ小説として、この小説は貴重な役割を果たすのではないか、と思いました。
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いやー、読ませますねぇ!! この設定はどうよ?・・・と思いながらの一気読みw 深夜の交通事故から幕を開けた、家族の危機。押し寄せる悪意と興味本位の追及に日常を奪われた母と息子は、東京から逃げることを決めた――。 辻村深月が贈る、一家の再生の物語。 非日常の只中に放り出された...
いやー、読ませますねぇ!! この設定はどうよ?・・・と思いながらの一気読みw 深夜の交通事故から幕を開けた、家族の危機。押し寄せる悪意と興味本位の追及に日常を奪われた母と息子は、東京から逃げることを決めた――。 辻村深月が贈る、一家の再生の物語。 非日常の只中に放り出された母と息子の成長、と家族の絆。 まー、元を質せば、ダンナを信じられなかった母親のとばっちりをくらった息子の悲惨な逃亡生活ってことにもなりますがwww ふっふっふ・・・ 愛する人のコトは、とことん信じないとねー ( ̄ー+ ̄)キラーンw
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ロードノベルの構成の中に、いろんなエッセンスがはみ出しそうなほど詰め込まれていてボリューム満点。親子愛の物語かと思ったら、血糊のついた包丁でサスペンス感高まったり、温泉地に飛んでお仕事小説に寄り道したり......ちょっと盛りすぎ? 最終盤からはギアチェンジ、ラストに向けて疾走す...
ロードノベルの構成の中に、いろんなエッセンスがはみ出しそうなほど詰め込まれていてボリューム満点。親子愛の物語かと思ったら、血糊のついた包丁でサスペンス感高まったり、温泉地に飛んでお仕事小説に寄り道したり......ちょっと盛りすぎ? 最終盤からはギアチェンジ、ラストに向けて疾走する感じはさすが、あの本屋大賞作の作家ですね。
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2015〜16年読売新聞 劇団員をしている父親が、共演する人気女優の車で深夜交通事故に遭い、顔にも大怪我をした女優が自殺したために、マスコミだけでなく女優の事務所からも追われて行方をくらます。 妻と小5の息子も追われて、東京の家を出て、四万十の食堂、家島、別府の砂湯、仙台の写真...
2015〜16年読売新聞 劇団員をしている父親が、共演する人気女優の車で深夜交通事故に遭い、顔にも大怪我をした女優が自殺したために、マスコミだけでなく女優の事務所からも追われて行方をくらます。 妻と小5の息子も追われて、東京の家を出て、四万十の食堂、家島、別府の砂湯、仙台の写真館と優しい人々に助けられ逃避行を続ける。 男の子がたくましくなっていくのを、ついつい応援しながら読んでしまう。 最後はハッピーエンドなんだけど、重要な情報を知らなかったのは母親と読者だけだったので、ずるい!と思ってしまった。 仙台の写真館で成人式の記念写真を撮りにきた家族が、もう一つ椅子を出して(おそらく津波で犠牲になった)父親の遺品のメガネを置いて取ろうとした場面を読んで涙がどっと出た。これからも、こういう状況は続くんだろうなあ。
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良い意味であまり辻村深月さんっぽくない作品。 でも読ませる力はさすが辻村深月さん。 割りと長いけど、1日で一気に読んでしまった。 「背負うものがある人は強い」っていうセリフが印象的で、 まさにそれを体現している親子の成長物語。 家族だからこそ向き合うことの難しさとか、 助けを...
良い意味であまり辻村深月さんっぽくない作品。 でも読ませる力はさすが辻村深月さん。 割りと長いけど、1日で一気に読んでしまった。 「背負うものがある人は強い」っていうセリフが印象的で、 まさにそれを体現している親子の成長物語。 家族だからこそ向き合うことの難しさとか、 助けを求めることの大切さとか、 心に沁みました。
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ハッピーエンドであってほしい…と読みながら思わされるぐらい、この親子に肩入れしてしまう小説。初めは夫にかなり腹が立ったけど、見直すことができる最後でよかった。
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良かった。 けど、ネタバレを隠すためにずっと書かなかったことが、 あとで違和感として出てきて後味が悪いところもあった。
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最後は涙が止まらなかったなぁ。健気な力くん。力くんと共に早苗がどんどん逞しくなっていって母親の強さを感じたなぁ。四万十で家島で別府で仙台で、逃げている二人をそれぞれの場所で支えてくれた人たちもとっても素敵だったな。空は繋がって、人も繋がってる。親の気持ち、子供の想い。気持ちを重ね...
最後は涙が止まらなかったなぁ。健気な力くん。力くんと共に早苗がどんどん逞しくなっていって母親の強さを感じたなぁ。四万十で家島で別府で仙台で、逃げている二人をそれぞれの場所で支えてくれた人たちもとっても素敵だったな。空は繋がって、人も繋がってる。親の気持ち、子供の想い。気持ちを重ねながらじっくり読めて良かった。母親にも弱い所が有ってでも守るべきものが居るから頑張れるということ大人になった今は手に取るようにその想いがわかる。子供の気持ちも親の気持ちも、物語の中で描かれる人の心の機微、さすがの辻村さんだった。
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すごくよかった。切なく苦しく暖かい。子供と大人と息子と母親と家族、いろんな視点で書かれてるし、いろんな視点で読める。日本のいいとこもたくさんわかるし、なにより人の温かさを感じて涙がでる。最後の力の「助けてもらおうよ」はほんとに泣ける。頑張ってる人、苦しい人、頑張れなくなりそうな人、いろんな人へのメッセージになると思う。
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逃げてるんだけど、逃げてない。逃げてるだけの人達にこういう結末は訪れないと思うから。早苗も力もよく逃げたな、と思います。時に全力でしっかり逃げる事は悪くない。「逃げる」というマイナスイメージの言葉を、最後は見事に涙で締める。さすが辻村さん。砂湯の仕事は馴染みが無いだけに興味深く読めたし、四国も仙台も素敵な所。最後「力ー!」となる訳ですがそこからのスピード感も凄い。力の成長も、早苗の成長も眩しかった。事故の真相は本当に何も無かったのか…そこはきっと3人がこれから話していく事なんでしょうね♪
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