天龍院亜希子の日記 の商品レビュー
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日常生活が延々と描かれていて、あっという間に読み終えたけど、仕事をすっぽかした彼はどうなったのか気になったまま、これで終わっちゃうの?って感じでした。
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今時っぽい小説。 起承転結がない、話が何となく続いていく… どこが読みどころなのかわからないこのタイプ、あまり好みではない。
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会話シーンのテンポの良さ〜。相手の言わんとすることを察して先回りして「あ、〇〇ですか?」と言える瞬発力がさりげなく何度も出てきて羨ましい気持ちになった。 出てくる人物がほぼ全員ちゃきちゃきしていて、主人公もぼんやりして無感覚そうな描写をされているけど実際かなりフットワークが軽い。...
会話シーンのテンポの良さ〜。相手の言わんとすることを察して先回りして「あ、〇〇ですか?」と言える瞬発力がさりげなく何度も出てきて羨ましい気持ちになった。 出てくる人物がほぼ全員ちゃきちゃきしていて、主人公もぼんやりして無感覚そうな描写をされているけど実際かなりフットワークが軽い。 何か物事が起こった時にとりあえずそれに対処しつつも文句も言う、という流れが一貫していて、それが「田町くんは博愛」という発言に集約される気がした。 わたしは即興性が無いのでそんなにパッと対処出来ないが文句は言ってしまう人間なので、この合気道のように来たら受け流す生き方にかっこよさすら感じた。 主人公の、来た球を打ち返していたらこんなことになりました、みたいな感じ憧れちゃいますね…。
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すき。 人間良いところも悪いところもある、というまとめ方はリアルではすきじゃないのだけれど、わたしの語彙だとそうなってしまう……かも……。。 それが、すごくフラットで、過不足がなくて、するするさらさらと、こんなもんかなーと良い意味で思えた。 悪いところが、良いところに圧勝しないでいてくれる。 結局なんか、遠くにちゃんとうっすら灯火が見える、感じ。 既婚で時短勤務で仕事の出来る岡崎さんがどうにも魅力的で、自分ちょろいなあと思った。ホイホイされている。ふみかが怒るぞ。うーんうーん。 (自分の奥さんとかじゃないから)妊婦にただただ理解のある田町くんは、ある意味では女性の夢な気もしたけれど、同僚女性たちは岡崎さんにまあトッゲトゲな訳で、彼女らが田町くんをもっと目撃(?)したら苛立つだろうし、ひっそりと対立する女性のどちらにより理があるのか結局どうしたってわからないし…… あああ面倒くさい。(身も蓋もない) 誰かが誰かを攻撃しているとつらいけど、結局みんな口を開けば自分を当たり前にいちばんに庇っちゃうんだなあというのもつらいけど、岡崎さんだってふつうに毒を吐いたりするからつらいんだけど、 とりあえずジャニオタのくだりが可愛くておかしかった。 こんなもんだよなーというのがもっと馴染んだら、きっと生きていける。
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人材派遣会社に勤める田町譲・27歳。 ブラックな職場での長時間勤務に疲れ果て、プライベートでは彼女との仲がうまくいかない。なんとなく惰性で流れていく日常。そんな平凡な男の日々を勇気づけるのは、幼い頃に憧れていた野球選手と、長らく会っていない元同級生が書く穏やかな日常のブログだった...
人材派遣会社に勤める田町譲・27歳。 ブラックな職場での長時間勤務に疲れ果て、プライベートでは彼女との仲がうまくいかない。なんとなく惰性で流れていく日常。そんな平凡な男の日々を勇気づけるのは、幼い頃に憧れていた野球選手と、長らく会っていない元同級生が書く穏やかな日常のブログだった——。 タイトルの”天龍院亜希子の日記”はインパクトを持たせるための小道具だったのだろうか。と思わせるぐらいに亜希子の日記はあまり響いて来なかった。それ以上に、恋人の父親・馬場先生との出会いが、主人公・田町を奮い立たせることになったと感じた。堕ちたヒーロー・野球選手正岡のエピソードで巧く表現されたと思う。最初、十数ペ-ジぐらいの同僚とかわされる会話になかなかついていけなかったが、元プロ野球選手・正岡の薬物スキャンダルのニュースが出て来て、実際に思い当たる節のある事件で親近感を持てた。 田町は成り行きでお見舞いに行った恋人のお父さんに出会い、父親に好感を持つ。結婚する運びとなり、両家同士の顔合わせで、お父さんと田町が雑談する場面での会話に、父親の人柄が籠められていた。 「もう正岡はダメなんですかね。返り咲けないのですかね」と、田町がこぼす。 『するとお父さんは(元教師)年輪の多い木のような穏やかさで、俺のバカみたいな質問を真面目に見届けていた。左手を杖から離すと少しだけその体は傾いだ。「長い事教師をしているといろんな奴に出会う。薬物とか、ああなっちゃうと確かに更生は難しい。でも、話はずれるけれど、もし君が彼を信じたいなら信じてあげた方がいいんじゃないか。それが巡り巡って君のためにもなるような気がする」馬場先生は象のような眼差しをしていた。「君が彼を信じようが信じまいが正直彼には何も伝わらない。正岡が君の想いに気づくことは一生ないだろう。だけど、君は正岡を信じることで、自分が知り得ない誰かからの善意を信じることができる。自分が本当につらくてどうしようもない時に、何の証拠がなくとも、もしかしたらこの世の誰かがどこかでひそかに自分を応援してくれているかもしれないって呆れた希望を持つことができる」そういうことを信じられたら、我々は生きるのが少しは楽になるのかもしれない』 「呆れた希望」とはあきれるほどとてつもない希望だ。そんなことあり得るはずがないと考えれば儚く消える。でも信じたら、苦境に陥った時自分を奮い立たせてくれる武器となるはず。
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最初は微妙かなと思って読んだけど、読み始めたらものすごくしっかりした文章だった。構成も、寓話も、成長も全てある。この中に、本当の意味で悪い人はいないのかもしれないなあ。 人は信じるものが揺らいだとき、自分の人生の生き方もまた、揺らぐのではないだろうか。 信じるものが揺らいで、そ...
最初は微妙かなと思って読んだけど、読み始めたらものすごくしっかりした文章だった。構成も、寓話も、成長も全てある。この中に、本当の意味で悪い人はいないのかもしれないなあ。 人は信じるものが揺らいだとき、自分の人生の生き方もまた、揺らぐのではないだろうか。 信じるものが揺らいで、そのなかでもあくせく生きていく。別のものにすがろうとするけど、それすらもしっかりと、人一人の思いを受け止めてくれる器は、実はない。 最後はきれいに収束したけど、筆者の願いが反映されているのかもしれない。 系統としては桐島部活やめるってよと同類。 ただ、後半は筆者の独特のスタイルが良く出ていた気がするので、そっちを突き詰めたほうがいいのでは。
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ブラックな人材派遣会社に勤める田町は仕事も恋愛ももやもやした思いを持ちながらなんとなく過ごしている。それがあるちょっとしたきっかけで前に進む方向に向く話。タイトルは偶然見つけた昔ちょっといじめてた同級生のブログからだけど一日の終わりに更新されているのを読んでほっとする、という働き...
ブラックな人材派遣会社に勤める田町は仕事も恋愛ももやもやした思いを持ちながらなんとなく過ごしている。それがあるちょっとしたきっかけで前に進む方向に向く話。タイトルは偶然見つけた昔ちょっといじめてた同級生のブログからだけど一日の終わりに更新されているのを読んでほっとする、という働きでしか出てこない。でもそういったわずかなものが日々を進む糧になっているという日常を上手く描いていると思う。彼女の父親の呆れた希望を持つ話をする所に全てが詰まっている。岡崎さんの糧を馬鹿にする人は多いと思うけどこれとても大事だ。でも最終的な読後感はいまいち合わず。
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久しぶりに自分の中でのヒット。 普通に、ありふれた日常。何の変哲もない生活を若者そのままの言葉で書かれている。天龍院亜希子の日記と主人公の話は関係がない。こんな生活が普通なのだ。 「呆れた希望」 人を信じたところでそれがその人に伝わることはないが、それでも信じ続けることで、今度は...
久しぶりに自分の中でのヒット。 普通に、ありふれた日常。何の変哲もない生活を若者そのままの言葉で書かれている。天龍院亜希子の日記と主人公の話は関係がない。こんな生活が普通なのだ。 「呆れた希望」 人を信じたところでそれがその人に伝わることはないが、それでも信じ続けることで、今度は自分がつらくてどうしようもない時に、「この世の誰かがどこかでひそかに自分を応援してくれてるのかもしれないって呆(あき)れた希望」を持つことができる。
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面白かった。一気に全部読み終えてしまった。 そこじゃないって言われそうだが、ふみかに共感。 産休や子育て中の人の分の仕事が回ってくるという所ではなく、全部自分のせいだというところ。 会社の事なんか考えずに自分の都合で結婚して子供作れた人が勝ち組なんだよな、結局。 あと10年くらい早くこの本に出会いたかった。
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人材派遣会社に勤める田町譲・27歳。 ブラックな職場での長時間勤務に疲れ果て、プライベートでは彼女との仲がうまくいかない。なんとなく惰性で流れていく日常。 そんな平凡な男の日々を勇気づけるのは、幼い頃に憧れていた野球選手と、長らく会っていない元同級生の「日記」だった――。 (アマゾンより引用) 淡々と流れていくどこにでもあるようなそんな日常のお話だった。
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