ラブという薬 の商品レビュー
星野概念さんの人徳のなせる技を まざまざと、そしてじわじわと感じる本。 精神科とは?臨床心理士との違いは? どんな治療が行われるのか?など なんとなく聞きにくい「精神科」のあれこれを ライトに語ることで精神科への壁を取り払いつつ、 後半にかけては世の中への見解をラジオのようにだ...
星野概念さんの人徳のなせる技を まざまざと、そしてじわじわと感じる本。 精神科とは?臨床心理士との違いは? どんな治療が行われるのか?など なんとなく聞きにくい「精神科」のあれこれを ライトに語ることで精神科への壁を取り払いつつ、 後半にかけては世の中への見解をラジオのようにだらだらお話ししてくれる。 (このだらだら、が構えてなくてちょうど良い。) 心療内科にかかったことがある身としては 「こーんな親身であったかい場所は限られてるよなぁ」と思いつつ、 治療に対する各背景を知れたので、 淡々とこなす医師の方々にも冷静な気持ちになれた。 2人が整理しながら 世の中についてゆったり見解を述べてくれるので 精神科への背中を押す本でもあるけど、 なんとなく世間のスピード感についていけないモヤモヤ群勢のこころをほぐすにもおすすめの本。
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おもしろかった! 前半は精神科をもっと身近に、てことで、「共感」の大切さなんかを説いてた。 後半の、現代社会の生きづらさ、snsやヘイト、戦争や政治など多岐にわたっての話がおもしろい。 せっかちないとうさんとのんびりな概念さんのやりとりが聞こえてきて、ほんとラジオを聞いてるみ...
おもしろかった! 前半は精神科をもっと身近に、てことで、「共感」の大切さなんかを説いてた。 後半の、現代社会の生きづらさ、snsやヘイト、戦争や政治など多岐にわたっての話がおもしろい。 せっかちないとうさんとのんびりな概念さんのやりとりが聞こえてきて、ほんとラジオを聞いてるみたいに読める本。 「ないことにしてるけど、実はある、みたいなことをいっぱい想像する」のが大事、ていうのは膝を打った。 あと、みうらじゅんが好きなので、端々にせいこうさんのみうらじゅん愛が漏れてるのがなんともほほえましかった。
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この国でふつうに生きていたら、なんでも正直に話せる・話していい場、なんてものはないんだなあ、とはじめて気づかされて驚いた、カウンセリングへの関心がますますたかまる。ただ、精神科やカウンセリングにもっと気軽に行けるようになればいい、相談したいことがないときなんて雑談でもいいんだよ、...
この国でふつうに生きていたら、なんでも正直に話せる・話していい場、なんてものはないんだなあ、とはじめて気づかされて驚いた、カウンセリングへの関心がますますたかまる。ただ、精神科やカウンセリングにもっと気軽に行けるようになればいい、相談したいことがないときなんて雑談でもいいんだよ、というのはその通りでありつつも、とりわけカウンセリングはその費用を考えると、そんなふうに言えるのはよほど経済的な余裕のある人間だけだとは思う。
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読み出すと読めるのに 何を半年も熟成させてたんだろうと思ったけど ゆっくりもいい、という話題がラストで登場し それの考えがゆるやかに今の自分を支えてくれてる気が 今はします
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ゆるく、やさしく、ユーモラスに。 いとうせいこう氏と精神科医・星野概念氏の対談形式だけど、肩の力が抜けていて、雑談に近い雰囲気でとても読みやすいです。お二人がバンド「□□□」(クチロロ)のメンバー同士ということも親しさの理由でしょう。 SNS社会が生んだ功罪の罪には、即時的で...
ゆるく、やさしく、ユーモラスに。 いとうせいこう氏と精神科医・星野概念氏の対談形式だけど、肩の力が抜けていて、雑談に近い雰囲気でとても読みやすいです。お二人がバンド「□□□」(クチロロ)のメンバー同士ということも親しさの理由でしょう。 SNS社会が生んだ功罪の罪には、即時的で過激な反応が注目を浴びてしまい、インスタントに自己顕示欲が満たせてしまうことや、常に第三者の監視の目があることがあり、そのせいでなんだかこの世は息苦しいことになってしまっています。 ストレス過多なこの世の中で、精神的に疲れてしまったら、カジュアルに精神科や心療内科の門を叩くべきです。それこそ、「ちょっと話を聞いてほしい」というくらいカジュアルに。 対談中、二人のあいだにながれている穏やかな空気が読んで伝わってきます。精神科医の星野先生がカウンセリング、傾聴のプロであって、その土台にいとうさんの閃きやユーモアがなんとも自由にのっかって楽しそうです。読んでいるこちらの気持ちも緩められつつ、気づきを得ることができます。 ゆるくあること。優しくあること。ユーモラスであること。これらが今の社会を生き抜く上で大事だと改めて思えます。 相手の立場になってみること、エンパシー。これもまた加速していくであろう異文化交流において大事なスキルでしょう。とても難しいけど、まずは自分に優しくできないと、他人には優しくなれない。最初の一歩はまず自分を緩めることです。 声の大きい人も小さい人も、平等に意見が交換できる世の中でありますように。
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患者・いとうせいこうさんと主治医・星野概念さんによる対話形式で展開される。 お二人のテンポの良い会話がとても心地よく、読み終える頃にはホッと温かい気持ちになれた。 気軽に読めるし、自分とは違う考え方の人に対しても、相手の立場に立ち傾聴や共感することも大事なのかなと考えさせられた...
患者・いとうせいこうさんと主治医・星野概念さんによる対話形式で展開される。 お二人のテンポの良い会話がとても心地よく、読み終える頃にはホッと温かい気持ちになれた。 気軽に読めるし、自分とは違う考え方の人に対しても、相手の立場に立ち傾聴や共感することも大事なのかなと考えさせられた。
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傾聴と共感の重要性をじっくりと感じることができた。個人的に、一番最後の「ゆっくり考える」ことに関する話が面白かった。
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いとうせいこうさんのご友人でもある精神科医の星野さんとの対談、面白かった。 風邪をひいた時みたいにもっとみんなが気軽にクリニックに来れるようになるといいのに。傾聴と共感のことは納得。普段からそれができるといいなあ、タイトルの、ラブの薬、とても好き。
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いとうせいこうと精神科医である星野概念が、カウンセリングや対話の意義、効能などについて対談した一冊。なんだけど、現代人の心の有り方について話している雑談部分が多い。 デザイン上の問題として、本文の印字がグレーになっている。文字の色を薄くすることでやさしさ、柔らかさを表現したかっ...
いとうせいこうと精神科医である星野概念が、カウンセリングや対話の意義、効能などについて対談した一冊。なんだけど、現代人の心の有り方について話している雑談部分が多い。 デザイン上の問題として、本文の印字がグレーになっている。文字の色を薄くすることでやさしさ、柔らかさを表現したかったのかもしれないが、印字が薄くておじさんはちょっと読みにくかった。 本の内容としては、精神疾患というより心の不安定さや弱さに焦点を当てている。病ではなく心。そういう意味では、先日読んだ東畑開人『心はどこへ消えた? 』とスタンスが近い。精神科医というと、心より病に重点を置いて薬物療法専門なイメージがある。一方でカウンセリングは臨床心理士が担当するものだと思っていた。星野さんは精神科医でありながら臨床心理士的なスタンスでクライアントに接しているようだ。星野さんのような、非薬物療法に理解のある精神科医がもっと増えてほしいと思う。 本の中では、SNSとの付き合い方、承認欲求の扱い方、共感の重要性といったトピックも取り上げているが、精神科医の選び方についての話はすごく参考になった。個人クリニックのクオリティはいろいろ(若干悪い意味で)だが、病院勤務医の方が一定のクオリティがあるから病院の方がお勧め、という話はもっと知られた方が良い。
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現代社会の生きづらさを見つめなおし、ほっとさせてくれる薬になる本でした。 情報で溢れるインターネット 多数派がよしとされるグローバル社会 SNSに惑わされる承認欲求 常に急かされるスピード重視社会 こんなことを、立ち止まってゆっくりと捉えなおす機会をいただきました。
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