刑事の怒り の商品レビュー

薬丸岳(著者)

2024/02/19

夏目刑事シリーズ第４弾。夏目刑事の視点を通して捜査が展開。夏目刑事の優しさは当然として、表題にある「怒り」が夏目刑事からあふれ出た場面は苦しくなった。「生贄」は読んでいてとても辛い。そして娘さんの回復を祈ります。

2024/02/13

夏目刑事シリーズ4作目。
異動になった夏目刑事が、また事件を解決していく。
刑事のイメージとは違う穏やかな人柄にほっこりしながら読んだ。

2022/12/07

なんと夏目刑事の異動という変化球からこの作品はスタートする。
新しい職場の錦糸署でも相変わらずの深い洞察で事件を解決していくが、この作品では読んでいてツラい話が多い。また新しい同僚の本上刑事がクセ者だが、関わり方というか絡み方が中途半端であまり作品にプラスになっていない。期待が大きいシリーズだけに残念な感じだったが、夏目刑事は好きなキャラクターなので今後もシリーズ継続には期待したい。

2022/07/05

このところ
すっかり
薬丸さんの「刑事の…」ｼﾘｰｽﾞに
はまり込んでいる

なんだろう
この「癒され感」は
物語の中で　起きている事件は
それはそれで救われようのない事例が
多いのだが
夏目信人刑事のお陰で
「人であることは」
をしみじみ　追体験できる

2022/03/15

夏目シリーズで一つだけ取り扱い続けている物語がある。大人のエゴで子供の人生を大きく変えてしまった、あの章。残念な結果になってしまったのが悔やまれる。「生贄」は読んでいて辛かった。咲の想いが届いて未然に防ぐこと、現在もまだまだ必要なんだよね。どの章も身近な出来事になりうるので心が苦しかった。

2022/02/06

犯人が見つかり解決すればいいやではなく、真相を探ろうとする姿勢、そして礼儀正しいところ、夏目刑事は素晴らしい。

今回は特に異邦人に考えさせられた。日本に期待をしてきたが、留学生達の厳しい現実。絶望の中でも、本来の優しさからついとっさに起こしたベトナム人のオックの行動。だが、どうせ誰にも信じてもらえないとあきらめていた彼女だが、夏目とクエットのお陰で救われる。

「日本人のわたしのことを軽蔑してる目だった」という言葉が胸に突き刺さった。
私は日常で共に実習生達と仕事をする機会があったが、彼らは本当によく働くことに驚いた。日本に来るのは経済的にも言葉的にも大変だろうが、それを乗り越えて頑張っている。事件を起こす人も一部にはいるだろうが、日本人はもっと彼らの頑張りを理解してほしいと思う。

2021/08/10

相変わらず社会の歪みというか倫理的問題をついた内容で迫ってきます。何が正しくて何が間違っているのか。
法律上の正義は倫理上の正義であるのか。
社会的な提言の多い題材で読んでいて考えさせられる作品です。

2020/12/05

　テレビドラマ化された時には、夏目はよく「踏ん張りどころです」と言っていた。
　表題作は、まさしく、踏ん張りどころ。

2020/10/01

夏目刑事シリーズ。
それぞれの犯罪の裏側に現代社会の闇を描いていて、読者へ問題提起を起こしているように感じた。

2020/09/15

事件が解決しても単純にめでたしめでたしにはならない辺り
読んでいて居た堪れない気持ちになりました。
どれもこれも背負っている何かが重すぎる。
そんな中でも夏目さんのスタンスだけが救いでした。