刑事の怒り の商品レビュー
夏目シリーズ。 毎回綴らる夏目家族の物語が楽しみになっている。 絵美ちゃん、早く回復してほしいな〜。 このシリーズは、毎回人の心の奥に触れている気がする。
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夏目信人シリーズ第……4弾になるのかな? 個人的にはシリーズものにするには主人公の個性が薄く、もう1つ2つインパクトが欲しいと思っていましたが、この連作短編はどれも事件の真相への興味を強く刺激され、惹き込まれました。 しかし、本作で最もグッと来たのは他でもない夏目信人本人。普段は冷静で心が揺らがないような人ですが「刑事の怒り」で見せる怒りようが尋常じゃなく、まさかの取り調べでの死刑宣告にビックリ。 実際にやったら大問題だし、非現実的で荒唐無稽なことかもしれませんが、そうせざるを得ないほどの怒りを抱いていることが伝わるし、それを言うのが慎重・冷静で衝動的な行動とは無縁だった夏目信人だったからこそ、受け入れることができたのかもしれません。 夏目信人の人間らしい感情が見られたことで、ようやく本シリーズにハマれそうな気がしました。まだ本上刑事の過去など気になるところがあるので、続きがあるならそうした点が描かれていくことに期待。
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主人公は夏目刑事で、短編集みたいな感じです。 読みやすかったです。 個人的には、一冊で読み切りたいので、もっとうだうだしてホシイです(笑) 「刑事の怒り」は死生観が描かれているので、医療ミステリーも好きな私としては、面白かったです。 でも、医療を受けるか?意思の疎通を出来ない人の...
主人公は夏目刑事で、短編集みたいな感じです。 読みやすかったです。 個人的には、一冊で読み切りたいので、もっとうだうだしてホシイです(笑) 「刑事の怒り」は死生観が描かれているので、医療ミステリーも好きな私としては、面白かったです。 でも、医療を受けるか?意思の疎通を出来ない人の延命をどうするのか?という議論はだんだん同じところをみんなウロウロしてる感じもして、、私としてはモヤモヤする部分もありました。 このモヤモヤが必要で、楽しい!という人もいると思います。
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夏目シリーズらしい。 よんでるはずだけど、忘れてる。 まぁ、この1冊でも十分楽しめる。 社会問題が事件になり、どれも本当にありそうで。
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少しの違和感を感じ、それと真実とのギャップから真相を突き止めていく夏目刑事。この人の優しさは加賀刑事に通じるものがある。ところで、本庄さんはもっとリードキャラになるのかと思ったらそうでもなかった。
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刑事、夏目シリーズ 被害者に、加害者に、犯罪に常に真摯に寄り添おうとする 姿勢は変わらず。 想いは伝わらないこともあるけれど。 刑事モノというより人情モノ
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今回は、容疑者側の気持ち分からないでもないなあ、という事件が多かった。 そしてごくごく稀にある、小説が良すぎて感情移入しすぎてモヤモヤしてしまうやつだった。 とくに「生贄」は、夏目刑事の言うことは正しくても誰も救わないなあと思ってしまった。私は容疑者の意見を否定するなんてことで...
今回は、容疑者側の気持ち分からないでもないなあ、という事件が多かった。 そしてごくごく稀にある、小説が良すぎて感情移入しすぎてモヤモヤしてしまうやつだった。 とくに「生贄」は、夏目刑事の言うことは正しくても誰も救わないなあと思ってしまった。私は容疑者の意見を否定するなんてことできない。 この人のこの考えが許されないならせめて司法は正しく裁いてほしいと思うけど、最近妙な判決が増えていて炎上したりしてるのを考えると、それさえ叶えられないのかと気が滅入る。あの判決の関係者はこの章読んでからでも同じ事言えるのかな…。 オムライスの彼に対する母のメッセージも納得いかない。自分が「死んだら」地獄に行くと思っている母親に白ける息子の気持ちを想像した。地獄に来るななんて心配しなくても息子はすでに地獄を生きているし、そこに突き落としたのは他の誰でもない母親。それを最後まで分かってないあの言葉は私にとっては胸くそ悪い以外の感想がない…
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短編集。最初の3作はもう少し長くてもよかったような。。特にベトナム人の犯罪と通訳が登場するお話、異邦人は、今まで読んだことのない今の日本の外国人労働者の問題が描かれていて考えさせられました。夏目っぽいのは最後の刑事の怒りになりますが、時計を一時間遅らせるとか、ちょっと無理な設定を感じてしまい、今一つでした。。。今後本上刑事についても書かれるかと思いますが、楽しみではあります。間隔が長いので何人かの登場人物を忘れていましたので、次作は早めにお願いしたいです。
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切なく、社会問題に考えさせられる。夏目シリーズ最大のテーマである、寝たきりの娘さんのこと。自分ならどうするの答えも見つからず、ただ読み進めた。
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大好きな夏目刑事シリーズ。 #黄昏 トランクに詰められた老女の遺体が見つかる。容疑者は娘。 これは…身につまされる話でした。 娘の想い、後悔、俳句に託された贖罪。 「願い見る蒲公英の綿毛虹の先」 娘の幸せを願う母の句に涙があふれた。 #生贄 これは同性として、とても...
大好きな夏目刑事シリーズ。 #黄昏 トランクに詰められた老女の遺体が見つかる。容疑者は娘。 これは…身につまされる話でした。 娘の想い、後悔、俳句に託された贖罪。 「願い見る蒲公英の綿毛虹の先」 娘の幸せを願う母の句に涙があふれた。 #生贄 これは同性として、とても重く苦しいテーマ。 咲の覚悟と、”心の牢獄”の一言が深く胸を抉る。 夏目も男性なんだと、ちらっと心をよぎった。 #異邦人 外国人留学生の日本への憧れと、厳しい現実。そして孤独。 日本の代名詞のような「桜」と、彼らの目に映る「桜」が、それらを如実に表していると思った。 クエットの今後を見たくなった。 #刑事の怒り 半分ぐらいまで読んで、どうしてタイトルが怒りなのかと思った。 何ともやりきれない思いが残ります。 夏目の娘は10年あまりの昏睡から目覚めたとはいえ、今も重篤な状態は続いている。 どうしてそんなに強くいられるのかと、このシリーズを読んでいて感じていた。 「信じる」と、言葉に出すことは容易いけれど、 一番難しいことだと思っているので… >彼らの周りには自分を支えてくれる人がいた。 献身的に支えてくれる人がいる人間が自ら命を絶とうとするとは思えない。 うーん、果たしてそうだろうか… 寝たきりの状態に置かれている人が、自分の家族を苦しめてまで生きていたいと思えるだろうか… 「彼らの周りにいる人たちは不幸なんかじゃない!」 夏目の叫びと、最後の靖子の涙を見た時に、 真実が必ずしも遺族の救いにはならないのだと思った。
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