ヒトごろし の商品レビュー
唯一読めた歴史小説 小6のとき夢中で読破した。 かなり偏った角度から書かれていると感じたが、新鮮な切り口で人物像を描いているのが印象的。新撰組について詳しいわけでもないのに、読む手が止まらなかった。長編だが終わり方が個人的にとても良かった。
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★5。 あまりの分厚さに投げ出していたけども…笑 再度取り組んでみたらさくさく読めたなぁ。今まで見た事ないような土方さんと新選組で、解釈がめちゃくちゃ面白かった!沖田の扱いがあんなに悪い新選組モノは初めてだわ笑 山崎と左之助良かったなー。あとラストのお涼さんとのシーンはなんだかよくわからない感情がぶわーっと押し寄せてきて泣きそうになった…良い最期だったなあ。 百鬼夜行シリーズとかヒトでなしシリーズとの繋がりも見えたし、あの同一の世界観が見えた瞬間にブワッと興奮できるのが京極作品の好きなところです。
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歴史や出来事よりも土方歳三視点で書かれている小説。他には燃えよ剣もあるけどどちらが好きかは人それぞれ。最後は意外でした。
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年の瀬といえば、やはり大型時代劇! って思ったわけでもないんだけど、今まで図書館で見かけても借りるのを躊躇していた一冊。 重いから(笑) ハードカバーで1000ページ越えはキツいっす。 京極節で描かれる土方歳三。 その本性はひとごろし。 人を殺しても咎めらずに済むように、新選...
年の瀬といえば、やはり大型時代劇! って思ったわけでもないんだけど、今まで図書館で見かけても借りるのを躊躇していた一冊。 重いから(笑) ハードカバーで1000ページ越えはキツいっす。 京極節で描かれる土方歳三。 その本性はひとごろし。 人を殺しても咎めらずに済むように、新選組を裏から立ち上げた男。 野卑で理知的でカンも鋭く目鼻も利いて腕も立つ。 やってることは非道なので嫌悪感を持つべきなのだろうが、侍の仕組みに捉われたり、攘夷だの佐幕だのとほざいてる口だけの有象無象や、何かと言えばすぐに死にたがる阿呆よりも、よほど清々しく感じる。 同病というか、同じく人殺しが大好きな登場人物として沖田総司が描かれていたが、こちらは病的。小動物なども好んで殺してサイコっぽい。 土方と沖田以外の幕末によく出る面々は、それほど脚色されてなさそう。 中盤以降の大政奉還後はどんどん人名が出てくるので忙しい。 幕末物に詳しい人ならともかく、俺程度では目が回る。 思ったよりも歴史に忠実に書かれてるのかな。 終わり方が良かったので☆3としました。 さ~て、これが今年最後のレビューとなります。 なので一年のまとめなどをしてみようかな。 読んだ本は69タイトル。 上下巻はまとめて1タイトルとし、映画などのレビューも抜いた数です。 去年は66タイトルだったので、まあ、それほど変わりなし。 「火星の人」☆2 「波風」☆3 「ことり」☆2 「針がとぶ」☆1 「押入れのちよ」☆2 「愛されなくても別に」☆2 「短篇七芒星」☆2 「月まで三キロ」☆3 「ずっとお城で暮らしてる」☆2 「夢十夜」☆2 「高校事変」☆2 「桜ほうさら」☆2 「隣の家の少女」☆1 「オレたちバブル入行組」☆2 「パードレはそこにいる」☆3 「マリアビートル」☆3 「三連の殺意」☆2 「百瀬、こっちを向いて。」☆4 「絶叫」☆3 「恋文・私の叔父さん」☆2 「特捜部Q ―Pからのメッセージ―」☆3 「異常心理犯罪捜査官・氷膳莉花 怪物のささやき」☆1 「春にして君を離れ」☆3 「ふたり」☆2 「逃がれの街」☆2 「サマーゴースト」☆3 「ザ・プロフェッサー」☆2 「書楼弔堂 炎昼」☆2 「風の影」☆2 「恋に至る病」☆1 「ベロニカは死ぬことにした」☆1 「さよならに反する現象」☆2 「バールの正しい使い方」☆2 「作家と犬」☆2 「沈みかけの船より、愛をこめて」☆2 「刑罰」☆3 「占星術殺人事件」☆2 「私は存在が空気」☆3 「犯罪」☆3 「火のないところに煙は」☆3 「夏休みの空欄探し」☆2 「鳥―デュ・モーリア傑作集」☆2 「泣くな研修医」☆2 「クララとお日さま」☆3 「刺青・秘密」☆2 「自由研究には向かない殺人」☆2 「呼ぶ山 夢枕獏山岳小説集」☆2 「月と六ペンス」☆3 「ダンデライオン」☆2 「気狂いピエロ」☆2 「雨はコーラがのめない」☆2 「罪の壁」☆2 「赤ひげ診療譚」☆3 「黒石 新宿鮫Ⅻ」☆3 「人間失格」☆2 「津軽」☆3 「われら闇より天を見る」☆3 「ニードレス通りの果ての家」☆3 「小説家と夜の境界」☆3 「鵼の碑」☆3 「世界でいちばん透きとおった物語」☆1 「ストーンサークルの殺人」☆2 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」☆2 「法医昆虫学捜査官」☆2 「まず牛を球とします。」☆3 「おれの中の殺し屋」☆3 「吉祥寺の朝日奈くん」☆3 「女生徒」☆2 「ヒトごろし」☆3 ☆2と3が多いな。 今年のベスト3とか考えてみたんだけど、ベストといえるのは1冊しかなかったわ_| ̄|○ 中田永一さんの「百瀬、こっちを向いて。」 特に尖った設定でもなく、癖の強いキャラクターでもなく、華美な洗練された文章でもないのに、「嗚呼」と、胸を突くお話しでした。 素晴らしかったです。 図書館で借りて読んだのですが、読み返し用にあらためて買ってしまいました。 しかし、残念ながら今年の☆4はこれひとつだけ。 ちなみに去年は 「砂の女」☆4 「さぶ」☆4 「かがみの狐城」☆4 「村田エフェンディ滞土録」☆4 「特捜部Q ―檻の中の女― 」☆4 「淵の王」☆4 「コリーニ事件」☆4 「この闇と光」☆4 「ライオンのおやつ」☆4 「流浪の月」☆4 「フェルマーの最終定理」☆4 「エムブリヲ奇譚」☆5 と、豊作だっただけに少し残念でした。 ジャック・ケッチャムの「隣の家の少女 」は、☆1を付けましたが、☆4でもよかったろうかと今でも考えます。 17年振りの百鬼夜行シリーズ新作の「鵺の碑」も印象的な年でした。 来年はたくさんの高評価を付ける年になるといいなぁ。 来年もよろしくお願いいたしま~~~す。 みなさま良いお年を! m(__)m
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そして理は常に一つだと考えてもいたのだ。町人には町人の理があるのだということに、考えが及んでいない。世に物差しは幾つでもある。 やっと読み終わったー!長かったー! 京極版の土方、他のキャラはわりと個人的には新解釈で、面白くはあったなー! 最後の死に方も嫌いじゃないよ
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分厚くて物理的に重たい本だった。読むの大変だった。 司馬遼太郎が浅田次郎が北方謙三がその他いろいろな人が書いてきた新撰組は、誰が書いてもなんとなく似たり寄ったりになってて新撰組が好きな人以外にはあんまり面白味がないものかなとか思っていたけど、京極夏彦の新撰組(土方歳三)はまったく違う切り口から書かれていて、それにまず感動しました。 新撰組を人殺し集団として、土方さんを人殺しがしたい人外として書くというのは誰もやらなかった創作だなと思いました。土方さんを通じて、人殺しとは、武士道とは、戦争とは、みたいな話にもなっていくのだが、正直私は初見ではうまく飲み込めなかった。理解に至れてない。でも人を殺したくてしょうがない土方さんが人を殺してはいけないという世の中を誰よりも理解しててことあるごとに言ってるのが少し面白かったです。 登場人物たちが土方さん視点だとこけおろされまくるのですが、とくに藤堂平助のこけおろされ方が一番ひどいなと私は思いました。ファンの人は少し悲しいかもしれない。ドブネズミ沖田さんより藤堂平助の方がきついんじゃないかと私は思いました。 逆に勝海舟などはかっこよかったですね。土方さんとの応酬は読み応えがありました。 一次資料を参考にして舞台設定や展開はかなり史実に忠実に書いてあるんじゃないかと思いました。だからこそ読み応えがあるのだと思いました。 そして絶対に京極先生、燃えよ剣読んだでしょ。読んだ上で書いてるでしょ。市村鉄之助が沖田総司と同じ目とか二人を似てると描写した燃えよ剣を読んでる読者を意識してるでしょ。 あと、私はこの本の前に今昔百鬼拾遺-鬼を読んで、そこに土方歳三と和泉守兼定が出てきたので「ほほう、京極先生せっかく新撰組のこと調べたから新撰組の小説だけじゃなくて違う作品にも活かそうとしたんだ」とか思ったのですが、まさか繋がってるとは思いませんでした。登場人物まで同じとは。両方読まないと味わえない面白さでした。
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ずっっっしり1000頁超え、タイトルも合わせてもう撲殺用の凶器に見える不思議 史実をもとにした小説は、もうネタバレされてるのでどんな展開になっても最終的には死んじゃうんでしょ、と読む機会を逃していた 新撰組副局長土方歳三。新撰組の話を真面目に読んだことがない私でもどんな事件があってどう進んでいくかは分かっていた。分かっていても”ヒトごろし”の土方歳三がどう駆け抜けていくのか追わずにはいられなかった。必死でついていった。だからか、読み終わったあとの喪失感、おいてけぼり感もひとしおだ。分かってたよこの最後、わかってても歳三ロスだよ このヒトごろし土方、几帳面な人殺しとあったが、面倒くさい人殺しだと思った 人殺しができるのよう藩と幕府を動かして新撰組つくり、殺す相手を殺すために時間かけてお膳立てしてから殺したり、死にたい相手は殺さなかったり、戦で人殺すのは大嫌いで戦争反対派だったり。自分の殺しのルール、拘り、が強すぎる そして人殺しがしたい自分は人外だイカれてるとよく理解し、立場や場合によって人殺しが許されることもおかしいて分かってる。 五感と冷静沈着な頭脳を殺すことにフル回転させ、人を分析する時も、殺せるか殺せないか絶対殺すか、と最終的にそっちにもってく。面倒くさい、でも魅力的である 京極版新撰組、個人的に気に入ったのは沖田総司への塩対応と、浅葱の羽織のディスり具合 沖田総司は溝鼠扱いだし、羽織はもうやめてライフ0よとなるほどけちょんけちょんに貶されてる
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「ヒトでなし」と一部世界観を共有しているようだけどほぼ関係無い感じ。土方歳三が主人公で史実を素材にしているし歴史小説として読んでも面白いかと思うけど、本質はそこではないなぁと。
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面白かった、面白くなかった とかの評価は出来ない。 ただ、なんか、凄いものを読んでしまった。 みたいな。 語彙力なくて語れないのがもどかしいけど、 分厚いのももちろんあるけど激しい時代を生きてきた一人の人間の一生が描かれてるんだから良し悪しで語れないのは仕方ないよなぁ。 とにかく...
面白かった、面白くなかった とかの評価は出来ない。 ただ、なんか、凄いものを読んでしまった。 みたいな。 語彙力なくて語れないのがもどかしいけど、 分厚いのももちろんあるけど激しい時代を生きてきた一人の人間の一生が描かれてるんだから良し悪しで語れないのは仕方ないよなぁ。 とにかく、良い意味でも悪い意味でも、読むのにとてもエネルギーを使う一冊でした。 歴史って何が本当なのか分からないから面白いですね。読んだ皆様、お疲れ様です!!
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最初図書館で見かけた時は、辞書ですか?と思ってしまいました。 とにかく分厚い。 一瞬、借りるか迷いましたが、借りて良かったです。 話は新選組の副長である土方歳三の話。 人を殺したいのだけど、ただ殺したいのではない。綺麗に刀で殺したい。 でも、人殺しは大罪。だ...
最初図書館で見かけた時は、辞書ですか?と思ってしまいました。 とにかく分厚い。 一瞬、借りるか迷いましたが、借りて良かったです。 話は新選組の副長である土方歳三の話。 人を殺したいのだけど、ただ殺したいのではない。綺麗に刀で殺したい。 でも、人殺しは大罪。だから、正々堂々と人殺しができる方法を考える。 内容は土方歳三のことをよく調べてあるなぁ。と思いました。 実際の話と辻褄が合うのです。だから違和感が全くありませんでした。 そして、大容量なのに苦もなく読んでしまいました。
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