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告白 の商品レビュー

4.7

20件のお客様レビュー

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2024/09/02

職場の人に勧められて読んでみました。 恥ずかしながら、PKOは自衛隊だけだと思っていて、文民警察の存在を知りませんでした。 政治の背景と隠蔽、正しいことを伝えない報道に対し、どこで真実を知ることができるのか憤りを感じました。

Posted byブクログ

2023/05/07

全国民が読むべき。戦争の脅威を身近に感じる昨今だが、日本の平和を維持していく上でもこうした事実があったことを知った上で進めていかなければいけない。何も知らなかった事を恥じる。平和な生活の裏には様々な立場の決断や尊い犠牲があることを思い知らされた。そして公表するかどうか、できるかど...

全国民が読むべき。戦争の脅威を身近に感じる昨今だが、日本の平和を維持していく上でもこうした事実があったことを知った上で進めていかなければいけない。何も知らなかった事を恥じる。平和な生活の裏には様々な立場の決断や尊い犠牲があることを思い知らされた。そして公表するかどうか、できるかどうかは別として、何事も記録し、歴史を紡いでいくことがとても大事なのだと教えてくれた。

Posted byブクログ

2023/03/29

カンボジアPKOにおける、警察官の死。 ニュースになったのかも、記憶定かでない。 これは、あまりに酷い。 日本が、世界貢献出来るきっかけかどうかは関係ない。いや関係なくはないか。 それは大事だが、だからと言って、現地の危険の「現状」を検証もせず、その覚悟も確認せず、いや、戦地...

カンボジアPKOにおける、警察官の死。 ニュースになったのかも、記憶定かでない。 これは、あまりに酷い。 日本が、世界貢献出来るきっかけかどうかは関係ない。いや関係なくはないか。 それは大事だが、だからと言って、現地の危険の「現状」を検証もせず、その覚悟も確認せず、いや、戦地じゃありませんから、突発事故ですからで押し通したPKO上層部の判断はもっと、徹底的に追求されていいんじゃないのか。 自衛隊だけじゃないのか。 つか、お前らには、自衛隊だけだったのか。 そう思ってしまう。 あまりに辛く、それでも責任と責務から逃げようとしなかった日本人。 その現場。 一旦決定すると、方向転換が出来ない上層部。 全く、大戦時の日本軍と同じじゃないか。 NHKよく頑張った。 が、最後の方の構成が今ひとつ。 「最後の言葉」が知りたいからって、全然関係ない、あなたが好きな歌を載せられて、どうしろって言うの。

Posted byブクログ

2023/01/18

あまりにも政府が杜撰で酷くて、メディアの意識不足も甚だしく、読み続けるのが辛かった。しかもちゃんと検証する形が整えられている他国、特にスウェーデンに比べいかに日本の幼稚な事か。上昇時ですら改善出来なかったのに、未だその頃の脳内お花畑しか見えていないとしか思えない現時点のその職の人...

あまりにも政府が杜撰で酷くて、メディアの意識不足も甚だしく、読み続けるのが辛かった。しかもちゃんと検証する形が整えられている他国、特にスウェーデンに比べいかに日本の幼稚な事か。上昇時ですら改善出来なかったのに、未だその頃の脳内お花畑しか見えていないとしか思えない現時点のその職の人々を考えると暗澹となる。が、時間がかかったとはいえこのような本を書け、協力の結果出来上がり、出版できているという事は救い。読めて、知れて、良かった。

Posted byブクログ

2022/11/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

NHKの取材班が、PKO隊員の死の真相を解き明かし、その死の意味を国民に問うノンフィクション。 やっぱりこういう本は読むのに覚悟が要ります。 けれど、当時の関係者たちに話を聞きながら、冷静に過去を掘り起こす文章は、とても読みやすいものでした。 だから余計に、意識的に読むことを中断して、自分なりにいろいろと考えました。 世界中から日本の国際貢献が批判を受けていたこと(金だけ出せばいいのか論)、国連の常任理事国入りを狙っていたことなどから、PKOの名のもとに自衛隊と文民警察官(丸腰の景観)とボランティアがカンボジアに送られた。 国民の関心のほとんどが自衛隊の海外派遣に向けられ、安全をアピールするために自衛隊は強力な根回しの結果、ごくごく安全の地域に派遣されたが、文民警察官とボランティアにはそのような配慮はなかった。 結果、ボランティアの青年1名と警察官1名が亡くなることになる。 そもそも政府は「停戦合意しているので安全だから」ということで、民主的な選挙を支援するために警察官を派遣した。 つまり、送る側も贈られる側もほとんど危機意識を持ってはいなかった。 だから事前準備なんてほとんどしていなかったと言っていい。 そもそも現地での滞在費用として自腹で100円くらい用意しとけとか、マラリアのワクチン接種も自腹だとか、送り出す側の正気を疑ってしまう。 命令は次々下されるが、現地の要求・要望はほとんど無視された。 そんな中、現地の責任者であった山崎裕人が行ったこと。 ”そこで山崎が派遣前に行った危機管理は、七五名の隊員を八人の各班長のもと、最低でも班員の半数が同じ血液型になるよう半分けしたことだった。万が一、輸血が必要な事態に遭遇した際、日本人の同僚がすぐに付き添い、命を助けることができるようにという配慮からであった。” これが唯一のリスク管理! 後は祈るだけ。 電気もない、水もない、食料もない、マラリアにならないために必要な蚊帳さえなく、もちろん武器もない。 防弾チョッキすら、体の前面しか守らず、それも拳銃に対してのみ。 カンボジアで普通に使われている小銃には何の効力もないものだった。 他国は当然体の前後を守る防弾チョッキと、防弾用のヘルメットを支給し、軍警察か群で訓練を積んだ警官が、それでも命がけで任務を遂行しているというのに、日本だけは本当の丸腰。 ボランティアの青年が殺されたとき ”政府は、今回の事件は散発的なものだとして、日本のPKO協力法が定めた停戦合意の順守など五原則は全体としてなお満たされているという立場を取っています。” この時にきちんと事件について調査していたら、その後の悲劇はなかったと思う。 その後警察官一人が襲撃されるが、「武器を持っていなかったから助かった」と考えた本人とは逆に、国連側では文民警察官の武器携行が検討され始める。 なので山崎は隊員たちに撤収についてメッセージを送る。 ”臆病と周囲から笑われようと、罵られようと構いません。われわれは戦場で勇気を見せるためにこの国に来たのではありません。平和を造り、助けるために来たのであって、本人たちにその気がないならば、旗を降ろして帰るしか選択肢は残されていません。” これがきっかけとなり、山崎は選挙支援のミッションから外されることになる。 国際間のパワーバランスを肌で知っている理想主義者の国連職員・明石康は徹底的にカンボジアの安全を主張し、日本の弱腰を

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2022/02/09

【297冊目】読んで良かった。国際社会において名誉ある地位を占めたいと願う日本国憲法を持つ我ら国民は、本書の内容を吟味すべき。  UNTACの機能不全と現場軽視の官僚文化、日本政府の非紛争地域であるとの建前維持のための現実無視など、本書から学ぶべき教訓はとてもとても多い。そして...

【297冊目】読んで良かった。国際社会において名誉ある地位を占めたいと願う日本国憲法を持つ我ら国民は、本書の内容を吟味すべき。  UNTACの機能不全と現場軽視の官僚文化、日本政府の非紛争地域であるとの建前維持のための現実無視など、本書から学ぶべき教訓はとてもとても多い。そして、2017年の南スーダンPKOにおける自衛隊日報問題にみられるように、その教訓は過去の話とはなっていない。  240ページからの数ページは、紛争地で活躍することを志す日本人や、それを他者に望んだり指示したりする人たち全員が必ず読むべき。「国際貢献」の美名の背後にある現実は本来筆舌に尽くしがたいはずで、この記載ですら現実の悲惨さの一端しかとらえていないのだろうけれど、これぐらいの地獄の描写を読んで自分がどう感じるか、その気持ちをよく覚えておかないといけない。  本書に登場する明石UNTAC代表や柳井俊二PKO事務局長などの発言からは、外交官にこういった現場を担当する能力はないのではないかと感じてしまう。外交上の建前や日本の国際社会における立ち位置ばかりを気にして、執行現場で勤務する職員の健康や生命をそれらに劣後させる発想しかみてとれない。インタビューに答えている人の中で、河野洋平官房長官(当時)だけは、当時は自衛隊派遣のことばかり気にしていたと反省の弁を口にする真摯な姿勢をみせているように思える。  髙田警視殉職後も、現地での勤務継続を願った同じ班の警察官の思いや、そのうちの何人かは後に在外公館勤務を務めた経緯から察するに、日本史上初の重大ミッションに派遣された警察官たちは士気高く、また、能力も高かったのだろうと思われる。それだけに大変に惜しい出来事。  本書の副題は「23年目の真実」だが、当事者たちが辛い思いを抱えていたこと、政府から喋らないように圧力がかけられていたこと、そして、マスメディアも一時ニュースに取り上げたもののその後の調査報道につなげられなかったことから、真実がこのように具体的に明らかになるタイミングがここまで遅くなってしまったよう。本書の内容を放送したNHKの番組が数々の賞を受賞したのは納得の出来。

Posted byブクログ

2021/01/14

この本を読んで初めて知ったことがたくさんあった ただこれ以上書くと硬直した縦割りな仕組みへの罵詈雑言だらけになるのでやめることにする 知れて良かったと心から思う

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2019/03/01

日本が初めて参加したPKO、UNTAC、明石代表。 断片は覚えていたが、文民警察官の死については 完全に忘れていた。 カンボジア復興を旗印に、海を渡った文民警察官を題材にしたNHK 特集の書籍化。 日本特有の臭い物にはフタ。現場とトップとの意識の乖離。その中で頑張っていた警察官...

日本が初めて参加したPKO、UNTAC、明石代表。 断片は覚えていたが、文民警察官の死については 完全に忘れていた。 カンボジア復興を旗印に、海を渡った文民警察官を題材にしたNHK 特集の書籍化。 日本特有の臭い物にはフタ。現場とトップとの意識の乖離。その中で頑張っていた警察官たち。 トップにはトップの行動、考え方があるのは理解するものの、現場の警察官たちのことを考えると涙が出てくる。

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2019/02/16

PKOで邦人に死人が出ていたこと自体知らなかった。カンボジアPKOだけでボランティア1名、文民警察官1名。 建設業者でなく各国軍隊の工兵部隊、自衛隊の施設科部隊を送っているあたり、派遣先が安全なわけがなかろうとは常々予想していた。 PKO法制や安保法制は、先進各国のやり方が現...

PKOで邦人に死人が出ていたこと自体知らなかった。カンボジアPKOだけでボランティア1名、文民警察官1名。 建設業者でなく各国軍隊の工兵部隊、自衛隊の施設科部隊を送っているあたり、派遣先が安全なわけがなかろうとは常々予想していた。 PKO法制や安保法制は、先進各国のやり方が現代社会の「多数派」とみなされているのだから、やるべきと思うならそりゃやれば良いんだけど、そもそも前提データ、知識が無いとか、あっても隠すとか、そんな状態で法整備をして最後は現場に責任丸投げ、というのは勘弁してやれやと思う。 そのあたり、文民警察官も似たような状態だったようだ。護身の品はたとえ防具であっても武器に該当するので日本から派遣先に輸送不可、そもそもPKO法制整備時は自衛隊の話ばかりで文民警察官の話は殆どしなかった、とある。

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2019/02/15

とにかく、こんなにカンボジアの為に尽くしてくれた日本の警察の方がいたこと、知らなかったことがはずかしかった そもそも、警察官がカンボジアに派遣されていたなんてニュースになっていたのだろうか 何ごとも初めに関わる人間は大変な思いをするが、これは、日本の官僚の能天気さによる苦労がほと...

とにかく、こんなにカンボジアの為に尽くしてくれた日本の警察の方がいたこと、知らなかったことがはずかしかった そもそも、警察官がカンボジアに派遣されていたなんてニュースになっていたのだろうか 何ごとも初めに関わる人間は大変な思いをするが、これは、日本の官僚の能天気さによる苦労がほとんどだった 語ることすら許されなかった方々の証言が生々しく苦しかった  23年も胸に抱えてきたなんて、どんな日々だったのか 読むのが苦しかった でも、日本人として知るべきことだと思った 現在も活動中のPKOは、本当に必要なのだろうか 意識もバラバラで、寄せ集めのチームが、本当に平和を促すことができるのだろうか 私なら、自国の争いに外国人がやってきたら、恐怖を覚える

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