古代史講義 の商品レビュー
「歴史のアップデート」がこれほど刺激的だとは! 教科書に載っていた「定説」がいかに脆く、そしてエキサイティングに書き換えられているかを教えてくれる一冊です。邪馬台国の所在地論争から平安時代の国風文化まで、各分野のトップランナーたちが最新の考古学成果と文献調査を武器に、古代日本と...
「歴史のアップデート」がこれほど刺激的だとは! 教科書に載っていた「定説」がいかに脆く、そしてエキサイティングに書き換えられているかを教えてくれる一冊です。邪馬台国の所在地論争から平安時代の国風文化まで、各分野のトップランナーたちが最新の考古学成果と文献調査を武器に、古代日本というドラマを再構成しています。 単なる知識の蓄積ではなく、「なぜその制度が必要だったのか」「当時の人々は世界をどう見ていたのか」という背景が論理的に解説されており、歴史が「点」ではなく「線」として繋がる感覚を味わえます。断片的な知識を、一つの「構造」として捉え直したいビジネスパーソンや教養派にこそ手に取ってほしい、知的な贅沢が詰まった講義録です。
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筑波大学教授、三谷芳幸 著。 筑波大学の授業科目「日本史概説I-a」(第1~8章)、「日本史概説I-b」(第9~15章)の教科書。 政変の顛末。 書き出しに「日本古代史像は、最近大きく変貌」と言うほど、そんなに変わってないじゃないか、と第一印象では感じたのが正直なところ。しかし...
筑波大学教授、三谷芳幸 著。 筑波大学の授業科目「日本史概説I-a」(第1~8章)、「日本史概説I-b」(第9~15章)の教科書。 政変の顛末。 書き出しに「日本古代史像は、最近大きく変貌」と言うほど、そんなに変わってないじゃないか、と第一印象では感じたのが正直なところ。しかし読み進めて行くと高校では習わなかった情報が続々と出てきて印象も変わる。結局のところ古い時代はそう新しい史料は出てこないということか、時代が下った後半の章には新たな試みも多く、当時の気候や地球環境を推定して歴史に結び付ける考察など意欲的で興味深い。 各章でそれぞれの時代に起こった、○○の乱とか△△の変が取り上げられる。中学・高校の日本史では歴史語りの流れの中で、象徴的なターニングポイントとして学ぶものの、個別の事情や時系列まで詳しくは知らなかった。本書には前後の状況や周辺地域へ転戦する展開が描かれており、面的な理解ができるところが良い。 1章は15ページほどにまとめられ、テーマの導入に数ページ費やすことを考慮すると、肝心の新情報の記述が短いと言わざるを得ない。古代史像は読者がいつ学んだかによって違うはずで、この頃の教科書ではこう書かれていたけど…とか研究史や学校教育史を明示し丁寧に解説して欲しかった。 目次 1.邪馬台国から古墳の時代へ 2.倭の大王と地方豪族 3.蘇我氏とヤマト王権 4.飛鳥・藤原の時代と東アジア 5.平城京の実像 6.奈良時代の争乱 7.地方官衙と地方豪族 8.遣唐使と天平文化 9.平安遷都と対蝦夷戦争 10.平安京の成熟と都市王権の展開 11.摂関政治の実像 12.国風文化と唐物の世界 13.受領と地方社会 14.平将門・藤原純友の乱の再検討 15.平泉と奥州藤原氏
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愛国心をくすぐる古代史でもなく、物語でもなく淡々と進むので、読み物としては楽しくないかもしれない。 ただ最近は愛国心をくすぐるような本ばかり読んでいたので客観的にみる意識に戻る事ができた。
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教科書(中学レベルで構わない)の「次」に読むことで効果を最大限に発揮して、読者を歴史"学"に誘う最適な入門編。 こういう考古学的な発見が、あるいはこういう文献解釈があって、こういう議論がされて、で今はこう考えるのが主流的だ、という学説が固まるまでの流れも含め...
教科書(中学レベルで構わない)の「次」に読むことで効果を最大限に発揮して、読者を歴史"学"に誘う最適な入門編。 こういう考古学的な発見が、あるいはこういう文献解釈があって、こういう議論がされて、で今はこう考えるのが主流的だ、という学説が固まるまでの流れも含め、読み物として面白く、そのくせ非常に読みやすい。 また、各章末で紹介されている参考文献(ブックリスト)が比較的新しい本・今でも手に入りやすい本で固められているのも、良い。
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サブタイトル「邪馬台国から平安時代まで」のとおり、最新の知見に基づき15の講義形式で読むことができた。日本の統治が、大王から天皇へと移行し、制度が成熟していく部分は人物相関がやはり複雑だった。平城京が、唐の長安城の1/2モデルで、都建設に対する唐の許認可があったという説は興味深い...
サブタイトル「邪馬台国から平安時代まで」のとおり、最新の知見に基づき15の講義形式で読むことができた。日本の統治が、大王から天皇へと移行し、制度が成熟していく部分は人物相関がやはり複雑だった。平城京が、唐の長安城の1/2モデルで、都建設に対する唐の許認可があったという説は興味深い。各講の末尾には参考文献として文庫・新書から学術専門書まで紹介されているのも良い。通史的な本書を受けて、興味をそそられた時代の書籍を読んでいきたい。
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自分の知識が不足していて十分に咀嚼できていないところが大だが、歴史学の思考過程も含めて伝えたいという編者の思いもあり、その部分のわくわくは伝わった。古代史の世界は文献だけでなく考古学的な知見も活かしての研究が今後も進められていく、その中で今後も発見があるのだろうと思わせてくれる。
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万葉集を理解するにあたり、和歌が歌われる背景となった古代歴史について復習したく読んだ。最初に戦乱篇を手に取ったが正直全く分からず、まずは全体的な歴史を復習しよう…とこちらから読むことにした。 卑弥呼の時代から奥州藤原の時代まで、政治や歴史的出来事の話だけでなく文化や貿易、地方政...
万葉集を理解するにあたり、和歌が歌われる背景となった古代歴史について復習したく読んだ。最初に戦乱篇を手に取ったが正直全く分からず、まずは全体的な歴史を復習しよう…とこちらから読むことにした。 卑弥呼の時代から奥州藤原の時代まで、政治や歴史的出来事の話だけでなく文化や貿易、地方政治、宮都事情まで幅広くカバー。教科書ではなかなか地方政治まで詳しく勉強しないのではないだろうか?(もう覚えてないけど) 1講あたり15〜20ページ前後で概要が書かれており、参考文献も豊富なため、本書で足りない部分は参考文献で補えそう。知識欲求の強い読者にも親切だ。 1講あたりのページ数が少ないとはいえ、入門編ではないため内容は簡単とは言えない。自分の頭で噛み砕いて読み進める必要があるので読むのに時間がかかった。 本書は、日本古代史を発掘調査や多様な歴史史料からわかる最新の情報や新しい解釈を教えてくれる。 個人的には、藤原仲麻呂の乱と桓武朝の政治、地方社会の話が興味深かった。
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邪馬台国から奥州藤原氏まで最近の研究の知見も交えて俯瞰。古代史は新たな歴史的史資料が発見されるとそれまでの説がドラスティックに塗り替えられることを実感。
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(借.新宿区立図書館) 日本古代史の現在を知るためには必読本。それぞれの研究の到達地点が研究者たちによってえがかれている。昔の理解とはだいぶ違うことが確認できる。ちくま新書ってこういう関係に力を入れているのかな。他にもなかなか良い本を出していると思う。
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「日本古代史はこうだ」というのではなく、 「日本古代史はこのように構成されつつある」 という書です。 歴史とは新発見により変わります。 例えば、崇仏論争により蘇我氏と物部氏が戦ったと言われてきましたが、物部氏の中にも仏教を受容していた人がいた事が明らかになっているようです。 歴...
「日本古代史はこうだ」というのではなく、 「日本古代史はこのように構成されつつある」 という書です。 歴史とは新発見により変わります。 例えば、崇仏論争により蘇我氏と物部氏が戦ったと言われてきましたが、物部氏の中にも仏教を受容していた人がいた事が明らかになっているようです。 歴史像を具体的に再構成するのは一見地味ながらも、歴史学の醍醐味なのでしょう。 そうした作業に焦点をあてようとしたのが本書です。(2018年) この古代史講義は他にも【戦乱篇】(2019年)、【宮都篇】(2020年)、【氏族篇】(2021年)とあります。 古代史の最新学説を知りたい方にはお勧めできるかも知れませんが、ハイレベルな前提知識が求められるように感じました。 私のようにあまり詳しくない人が読むと、「ちょっと難し過ぎてあまり楽しめない」という事になってしまうかも知れません。 逆に詳しい人は相当楽しめるのかも知れません。
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