アリスマ王の愛した魔物 の商品レビュー
異文化コミュニケーションか、未知との遭遇か。既存の概念と、それ以外と出会った出会ってしまった人間の、悲喜交々を描いた短編集。 「ろーどそうるず」はちょっと意味合いが違うか。 自立する人工知能の葛藤や成長、という点だけ抜き出した時、どうしても『火の鳥』のロビタを思い出さずにはいら...
異文化コミュニケーションか、未知との遭遇か。既存の概念と、それ以外と出会った出会ってしまった人間の、悲喜交々を描いた短編集。 「ろーどそうるず」はちょっと意味合いが違うか。 自立する人工知能の葛藤や成長、という点だけ抜き出した時、どうしても『火の鳥』のロビタを思い出さずにはいられない。あちらは人間の脳が移植されて、なので人工知能とは違うのですが、「リグ・ライト」のラストは瞬間に、整然と溶鉱炉へ進むロビタの行列が浮かんでしまいました。AIの独立の結果、反旗を翻す結果になってしまった。 あれのオマージュだったりするのかな。悲劇的な終わり方であったロビタとは違う形のAIの行き着いた先、という点で。 「アリスマ王の愛した魔物」寝物語に語られた、偏執の先にある光景の一つ。そして、もう一つが新たに生まれようとする瞬間。 数字の天才アリスマ王がたどった覇道に付き従った魔物。彼?彼女?が次にこの世に作り出そうとしている光景はいかがなものか。 ただただ、アリスマ王と魔物が作りだした異様な光景に、圧倒されるばかりの物語でした。怖い、のだけど怖いだけではなくて、滑稽さも当事者でないので感じます。その二つが共存するので、余計に怖くなり、滑稽さはあるのだけど笑えなくなる。 変なお話ですよ。 「星のみなとのオペレーター」なんでもない一般人が、なんやかんやあれよあれよと世界の危機の矢面に立つことになってしまってどうしよう。 久しぶりにこういう文脈の小川一水作品を読んだ気がする。『フリーランチの時代』の空気感に似ているかな。職責以上の仕事量だけど、やるしかないならやるしかないね、という苦労性な主人公という意味合いで『ポプラパレス』にも通じているかなぁ。 世界の行末を背負っている、という『天命の標』タイプの小川一水作品も好きですが、日常から半歩ぐらいはみだしたトラブルに巻き込まれてしまったどうしよう、のタイプも好きです。苦労背負い込んでも、気風の良さがあるんだよね。気風の良いヒロイン好きですね。
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どれも面白いんだけど会話が多いというか一水さんの短編集にしてはピンと来なかった。「アリスマ王の〜」もアマチュアの人が書いたファンタジあやかし系小説のような。 一番好きだったのは最後のアサカと車の人を愛する機械の話。
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SF短編集。人間くさいAIの話がおもしろい。 ■ろーどそうるず バイクの制御AIと指令センターとのやりとり。ライダーや所有者ののとをあれこれ言う様子がおもしろい。AIの一生みたいな話でちょっとほっこり。 ■星のみなとのオペレーター 宇宙港に出入りする船を管制するオペレーターの...
SF短編集。人間くさいAIの話がおもしろい。 ■ろーどそうるず バイクの制御AIと指令センターとのやりとり。ライダーや所有者ののとをあれこれ言う様子がおもしろい。AIの一生みたいな話でちょっとほっこり。 ■星のみなとのオペレーター 宇宙港に出入りする船を管制するオペレーターの話。ラブコメっぽい。宇宙ウニってなんだ? ■リグ・ライト 自動運転AIの話。責任を負わないはずのAIが運転手をかばうために責任を負おうとするのか?AIに罰則を課したらAIの判断ロジックが変わるのか?いろんな想像をさせる。
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小川一水さんこんなのも書けるんだ、イヤ書けるだろうけども。 素晴らしいです、最後のAIのやつ。 車か、そうきたかって。 いろんな意味でもこれまでのくびきから解放されてる世界かー。来るかなー。来るかなー。バイクとかもっと愛着湧くんじゃない。
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「ろーどそうるず」はバイク搭載の制御AI視点の話。直接運転はできないので状況を淡々を中央のAIに報告するだけなのですが、搭乗者を思う気持ちに泣かされます。「リグ・ライト」もAIによる自動運転時の責任の所在がこれからどうなっていくのか、現実でも気になるところです。
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全5篇の短編集です。 「ろーどそうるず」「ゴールデンブレッド」「アリスマ王の愛した魔物」 「星のみなとのオペレーター」「リグ・ライト」 好きなのは、最初の「ろーどそうるず」 バイク搭載のAIと、サポートAIのやり取りの話なんだけど 思わずウルッとしてしまいました。 「星のみなと...
全5篇の短編集です。 「ろーどそうるず」「ゴールデンブレッド」「アリスマ王の愛した魔物」 「星のみなとのオペレーター」「リグ・ライト」 好きなのは、最初の「ろーどそうるず」 バイク搭載のAIと、サポートAIのやり取りの話なんだけど 思わずウルッとしてしまいました。 「星のみなとのオペレーター」は、ラブコメみたいで楽しい。 「リグ・ライト」もAIの話なんだけど、 人間と共存する上で、必ず問題になるであろう「責任」問題に 焦点を当てていて、別の意味で好きです。
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読書会で勧めていただいた一冊。 バイクとオペレータとのお話 ろーどそうるず 西洋と東洋があべこべのやつ ゴールデンブレッド 醜い数学が得意な王様のお話 アリスマ王の愛した魔物 ちいさな宇宙の港町 星のみなとのオペレーター じいちゃんの形見の車と美人ロボット リグ・ライト 全部よ...
読書会で勧めていただいた一冊。 バイクとオペレータとのお話 ろーどそうるず 西洋と東洋があべこべのやつ ゴールデンブレッド 醜い数学が得意な王様のお話 アリスマ王の愛した魔物 ちいさな宇宙の港町 星のみなとのオペレーター じいちゃんの形見の車と美人ロボット リグ・ライト 全部よかった。評判とおりのろーどそうるずもよかったですが星のみなとのオペレーターが可愛くて。AIが好きになるお話たちでした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
意思、であるとか 意志、であるとか。 ひとが作り出したものに、それが宿るのかというのは、ひとつの大きなテーマだろう。 そこには、宿って欲しいと、思う場合と、宿られてはたまらない、と思う場合があるような。 宿って欲しい、と思うのはどこか、 愛着、や信頼感みたいなものを、作られたもの、と共有したいと云うか、 それぐらい出来てもいいんじゃない? と云うか、どうせやるならここまでやってやろう、みたいな思いがそうさせていて、 宿られてはたまらない、というのは、 そういう感情の機微、みたいなものを大事にしたいから、 或いはそれすらひとの手で造られてしまったらと思うとゾッとするから、本能的に反対しているのか。 でも結局それってもしかしてどちらも、 ひとの意地、なのかもしれない。 …ふむ? よしその意気だ! あれ登録漏れてるじゃん! というわけで今更。 短篇集、と云うには各話ボリュームが多いので、作品集と云うのがいいのかしら。 星雲賞受賞の表題をはじめ、どれも骨太なSF、なのだけれどどうにもおちゃらけてるのが魅力的。そのへん表題以外の作品にほんとうの魅力があるように思います。 イチオシは書き下ろしのリグ・ライト。 どれもこれも粒揃いなので☆4.2
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おすすめしてもらった、ろーどそうるずも良し。 一番は、最後の短編かな。 権利とか、資格とか決めてるのは人間で、 時が経つにつれて捉え方も変化して だから何だって自分次第なのよきっと(飛躍?)
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車載AIから太陽系内に人類が広がっているような世界まで、いろいろなタイプのSFが詰まってます。表題作の「アリスマ王の愛した魔物」は数学、統計、コンピューターあたりがテーマですが、こちらはファンタジー色が強いかな。 個人的には「星のみなとのオペレーター」が一番好きかな。
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