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誰も語らなかったジブリを語ろう の商品レビュー

3.7

18件のお客様レビュー

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2023/05/11

流し読みでしたが、ジブリ作品について新しい見方ができるようになったと思います。 この本を読むまで知らなかったのですが、押井守と宮崎駿は仲が悪い(けんかばかりしている)のですね。 もはや、巨匠として批判の対象にはならなくなった宮崎駿の作品ですが、押井守の目からすればツッコミどこ...

流し読みでしたが、ジブリ作品について新しい見方ができるようになったと思います。 この本を読むまで知らなかったのですが、押井守と宮崎駿は仲が悪い(けんかばかりしている)のですね。 もはや、巨匠として批判の対象にはならなくなった宮崎駿の作品ですが、押井守の目からすればツッコミどころ満載です。映画の構造やストーリー展開などについて、歯に衣着せぬ物言いで批判・分析を続けます。 ただ、そんな押井守の目から見ても、宮崎駿のアニメーターとしての技量は称賛されるべきものであり、そういった「ほめるべきところは褒める、なぜなら、本当にすごいから」という姿勢には好感が持てます。 自分の好きな作品をけちょんけちょんに言われても嫌な気がしないのは、押井守がその作品について(あるいは宮崎駿に対して)敬意を持っていることが伝わってくるからかもしれません。 むしろ、押井が絶賛していた場面の作画を確認したい、という思いと相まって、再度作品を観なおしたいと思わされます。 いずれにしても、宮崎駿が日本/世界のアニメーション作品に対して多大な影響を与えたことは事実です。 この本を読んでから作品を観ると、また新しい発見があるかもしれません。

Posted byブクログ

2022/02/13

巨匠の作品は否定しづらい、そこをあえて、友情?を交え、尊敬を匂わせ? 絵から、ストーリーから、構成に至るまでダメ出ししまくってある。 ざーっとナナメ読み。 ほたるの墓、最近はテレビであってもしんどくて見てなかったけど、違う視点でもう1回見たくなったな。 なんだかんだほぼ見たことあ...

巨匠の作品は否定しづらい、そこをあえて、友情?を交え、尊敬を匂わせ? 絵から、ストーリーから、構成に至るまでダメ出ししまくってある。 ざーっとナナメ読み。 ほたるの墓、最近はテレビであってもしんどくて見てなかったけど、違う視点でもう1回見たくなったな。 なんだかんだほぼ見たことあるってやっぱり巨匠。

Posted byブクログ

2023/10/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『押井 ツッこみどころ満載にもかかわらず、なぜメガヒットしたか――その「なぜ」の部分の答えは簡単に出る。「ジブリ映画が大成功しているから」。日本人って、大成功したものにはツッこみを入れないんですよ。黒澤明だってそうでしょ。  昔、シンちゃん(樋口真嗣)が言っていたけど、シンちゃんの発明した”椅子理論”によれば「黒澤明の椅子には誰が座るのか」という問いの答えは「宮崎駿」になるわけ。誰も批判できない椅子で、最初から巨匠であると決まっちゃってるわけだ。巨匠の場合、日本では批判の対象外ですから。 ――それは判りやすいですね。 押井 ついでにもうひとつ、シンちゃんの”パンツ理論”をあげると、「監督というのは、自分のパンツをいかに下ろすかで、その資質が問われる」というやつ。意外なことに、これはあらゆる監督に適用できる。宮さんの場合は「(パンツを)下ろしかけて、実は下ろさない天才」。だからこそのエンタテイナーなんだと。庵野の場合はすぐに下ろすんだけれど、問題なのはそこにあったのモノはヘンなカタチをしていた」。 ――それは言いえて妙ですね。で、押井さんは? 押井 シンちゃんに言わせれば「確かにいつもパンツは下ろすんだが、そこに付いていたものはニセモノだった」って。――P.103』 押井守からしばらく離れていた。離れた理由は不明だが『スカイ・クロラ』は見ていたので、嫌いになったわけではないと思う。せいぜい用心していたという程度だろう。 引用したパンツ理論を個人的に押井守に適用すると「犬がでてくることがある」で、個人的にはそれはハズレ。よくて生暖かい目で見てやらねばならない。 ルパンで脚本参加すると聞いて再燃するくらいだから好きではあるに違いない。 『ダイナーの殺し屋たち』は自身による創作が元ネタだそうで、既視感があるので、覚えはないが読んでいるのだろう。 『ダーウィンの鳥』の始祖鳥の化石ネタも既視感ありまくりで、どこからそれがきているのかわからない。『天使のたまご』ではない。 再燃して、いろいろ読んだり見たりしはじめた。作品はあたりハズレがあって、ハズレを引くととても凹む。 読み物とか語り物は、面白くてハズレがない感じでとてもよい。いまのところ。

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2021/11/09

対談形式であるために、内容の粒度が荒くなっているように感じた。評論として押井守さんの見てきたジブリを読んでみたかったと思う。ただ、宮崎駿と押井守は同じ時期に映画を製作しているので、ある意味ライバルと括ることもできるはずなのに、自分には全くそう感じなかった理由は何なのか、疑問が少し...

対談形式であるために、内容の粒度が荒くなっているように感じた。評論として押井守さんの見てきたジブリを読んでみたかったと思う。ただ、宮崎駿と押井守は同じ時期に映画を製作しているので、ある意味ライバルと括ることもできるはずなのに、自分には全くそう感じなかった理由は何なのか、疑問が少し解消したようには思えた。

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2021/08/28

増補版の前に、とりあえず図書館で借りてきて、頭の2つだけ読んだ。 流石は押井、監督としては終わっているけど、皮肉屋としては超一流だ、と。 個人的に、同志宮﨑が批判されない構造は理解できなかった(養老先生の絶賛も理解不能)ので、まぁ、スッキリはする。 ジブリ帝国が世襲で細々と延命す...

増補版の前に、とりあえず図書館で借りてきて、頭の2つだけ読んだ。 流石は押井、監督としては終わっているけど、皮肉屋としては超一流だ、と。 個人的に、同志宮﨑が批判されない構造は理解できなかった(養老先生の絶賛も理解不能)ので、まぁ、スッキリはする。 ジブリ帝国が世襲で細々と延命するのか否か、まぁ、どっちでもいいっちゃいいけど、どうせならキッチリ解体して欲しいなぁ、資本主義がそれを許さないのかも知れないけど。

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2021/03/19

2021年3月17日読了。ジブリとの関係も深い押井守が対談形式で鈴木敏夫・宮崎駿・高畑勲らジブリメンバーの個性・才能・仕事を各作品に絡めて語る本。押井氏自身の活動もあってか、彼が案じるほど世間はジブリ礼賛・神聖視はしていないと思うけれどマスコミは違うのかな?いかに宮崎駿のアニメー...

2021年3月17日読了。ジブリとの関係も深い押井守が対談形式で鈴木敏夫・宮崎駿・高畑勲らジブリメンバーの個性・才能・仕事を各作品に絡めて語る本。押井氏自身の活動もあってか、彼が案じるほど世間はジブリ礼賛・神聖視はしていないと思うけれどマスコミは違うのかな?いかに宮崎駿のアニメーターとしての能力が優れていて、いかに監督として「破綻なく物語をまとめる」能力が欠如しているかをいくつもの実例を出して説明していく手際に圧倒される。実績もあるし、言いたいことを言っても「干される」という心配がないポジションを作ったことが彼の能力・実績なのだろうか。通し読むと、このようないびつな体制・作品で零細アニメスタジオを日本・世界に冠たるブランドに育て上げた鈴木敏夫が最大の黒幕なのか。圧倒的な才能と偏屈な性格、は作品を見る側には関係ないが、一緒に働くメンバーにとってはきついものだよな、と思う。

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2021/01/11

・ジブリ好きにオススメの一冊 ・対談形式で読み進めやすい ・ちゃんと批判や批評の認識で読むべし ・鈴木敏夫が語る各作品の評価との差異が面白い ・とはいえ読みながら途中で気が悪くなる、クソインテリはどちらか?押井守がなんぼのもんじゃい! ・「観客はデティールに騙される」「興行収入の...

・ジブリ好きにオススメの一冊 ・対談形式で読み進めやすい ・ちゃんと批判や批評の認識で読むべし ・鈴木敏夫が語る各作品の評価との差異が面白い ・とはいえ読みながら途中で気が悪くなる、クソインテリはどちらか?押井守がなんぼのもんじゃい! ・「観客はデティールに騙される」「興行収入の結果はジブリというブランドの魔法」など印象的 ・もう一度ジブリ作品を観たくなる ・批判や批評にはジブリとの関係性リスペクトが垣間見える ・巻末の押井守の言葉にはそれが表現されていた ・映画を観た後、またこの本を読み返そうかな

Posted byブクログ

2020/10/27

鈴木敏夫さんの本を好んで読んでいるけれど、押井守さんの目からみると感想がガラって変わる。 後書きにも書いてありましたが、喧嘩するほど仲がいいのだなあと思いながら読んでました。葬式に行きたいから長生きするとかね。 こういう目線も取り入れることも大事だなと思いました。

Posted byブクログ

2020/09/16

押井守が、ジブリを語る。 語るのはスタジオであり作品であり、人。 宮崎駿は、天才。 絵を動かす天才。それだけで人を魅せる天才。ディテールだけで作品を作る。 監督としては二流以下。 高畑勲は超インテリで、自分の思想を発散するだけの文化人に成り下がった。 商業的に成功させたのは...

押井守が、ジブリを語る。 語るのはスタジオであり作品であり、人。 宮崎駿は、天才。 絵を動かす天才。それだけで人を魅せる天才。ディテールだけで作品を作る。 監督としては二流以下。 高畑勲は超インテリで、自分の思想を発散するだけの文化人に成り下がった。 商業的に成功させたのは鈴木敏夫。 ジブリ作品は漫画ではなく、絵本。 みんなしっくりだ。 押井守もすごい。 で、本当にある意味、押井守視点での評であって、異なる視点が全く入ってないのが潔い。 で、やっぱりこの本を読んだ後で、もう一度ジブリ作品を見直してみようかなと思わせる。 最初の頃以外のは、気持ち悪くて全く見てないんだけど。

Posted byブクログ

2020/05/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ジブリは好きだけど、いつもなんとなく消化不良なんだよねという人におすすめ。 一番なるほどと思ったのは、宮崎駿はシーン作りの名手だがストーリーは作れないということ。たしかに本書にも書いてある通り、ジブリ作品で印象に残っているのはストーリーやラストではない。千と千尋の神隠しでハクの呪いが解けるところであったり、ハウルの動く城でハウルがカルシファーと契約する場面、などシーンばかりだ。 監督によってラストから理論立てて作ったり、このシーンが描きたい!を繋ぎあわせて無理やりストーリー立てたりと、言われてみればたしかにその通りなのだが人によって話の作り方も違うものなのだなあと改めて。 押井守の良いものは良い、悪いものは悪いというハッキリした性格も相まって批判ばかりなのに楽しく読めた。 でもやっぱりジブリって見ちゃうんだよな

Posted byブクログ