誰も語らなかったジブリを語ろう の商品レビュー
インタビュアーが押井守にしっかりツッコミを入れてくれるのが良い。それにしてもこれだけ分かっている人でもヒットが作れなくなるものなんだなと思う。
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押井守監督が語るジブリ評。目からウロコの指摘の数々で、積年の謎が色々解けた感じ!しかも、宮崎作品だけでなく、ジブリ全作品について語る、という、たまらない企画です。 押井監督は、本著の意図として下記の2つをあげています。 なぜジブリ作品は絶賛されつづけるのかを明らかにする ジブ...
押井守監督が語るジブリ評。目からウロコの指摘の数々で、積年の謎が色々解けた感じ!しかも、宮崎作品だけでなく、ジブリ全作品について語る、という、たまらない企画です。 押井監督は、本著の意図として下記の2つをあげています。 なぜジブリ作品は絶賛されつづけるのかを明らかにする ジブリの歴史的背景を検証する 歴史的背景も大変興味深かったですが、本著はやはり「スタジオジブリを批判的にみる」初の試みとして大変意義があると思います。しかも、宮崎駿、鈴木敏夫、高畑勲全員の性格や仕事ぶり、アニメ界の状況、そしてアニメ映画そのものを深く知る押井監督が語る、ということで面白くないはずがない!まさに、ページを繰る手が止まらない、一気読み必至です! 自分がジブリになぜ惹かれるのか、ちゃんと理解できていない感じは常にありました。とにかく気になる存在なので、ジブリ関連の本は見かけると読んでますが、これだけ愛されてるのに、驚くほどに客観的な文章が少ないな、とは思ってきたのです。目立つのは、鈴木敏夫プロデューサーの著作(想い出話)で、あとは公式設定本だったりで、、、その謎について、本著で一つの解を得ることができました。それが「思考停止」です。 続きはブログへ https://hana-87.jp/2018/11/07/daremoghibli/
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押井御大が、ガチで、前の、何だか宮崎駿御大と同衾して映画論について熱く激論を交はしてた頃からの、作品論を、叩きつける。 けっこう面白い。 『千と千尋』ああ、さういへば。『紅の豚』ああ、うんうん。 なんか全篇そんな感じ。
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ジブリ、特に宮崎監督をこんなにディスりまくっているのに結局、見直さなくっちゃと思っている。 押井さんのこと何も知らないけど、毒があって面白くて可愛い人だなあ。
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押井守が話す、ジブリのはなし。 決して悪口ではなく、作り手を知っているからこそ話せる内容。 作品の中の宮崎駿。同じ時代に作られたアニメや自信の作品のこと、三人目のジブリ監督などいろいろ盛りだくさんです。 マニアックな作品や人物の注釈がページ下部に記載されているので、アニメのことは...
押井守が話す、ジブリのはなし。 決して悪口ではなく、作り手を知っているからこそ話せる内容。 作品の中の宮崎駿。同じ時代に作られたアニメや自信の作品のこと、三人目のジブリ監督などいろいろ盛りだくさんです。 マニアックな作品や人物の注釈がページ下部に記載されているので、アニメのことはちょっとという人にも優しいです。 聞き手(渡辺麻紀)と押井守の対談で構成されているので、活字が苦手な人も読みやすいはず。
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アニメ映画監督による極めて辛口なジブリ映画評。映画ライターの聞き手に語る口調は宮さん(宮崎駿)、敏さん(鈴木敏夫プロデューサー)、高畑さんと親しみを込めた表現であり、仲が悪いといいながらも、非常な親しさからくるゆえの厳しいコメントか。ジブリ作品はいずれも宮崎の作画は秀逸ながらも...
アニメ映画監督による極めて辛口なジブリ映画評。映画ライターの聞き手に語る口調は宮さん(宮崎駿)、敏さん(鈴木敏夫プロデューサー)、高畑さんと親しみを込めた表現であり、仲が悪いといいながらも、非常な親しさからくるゆえの厳しいコメントか。ジブリ作品はいずれも宮崎の作画は秀逸ながらも、物語は破綻している!その矛盾点を強調していることは、確かに見た後のすっきりしない感じを言い当てているようには思う。映画の主人公が宮崎そのものであるとは、紅の豚、風立ちぬの主人公たち、まったくその通りであり楽しい。また鈴木敏夫の存在の大きさもこれまでの想定以上だった。魔女の宅急便のキキは鈴木の娘、コクリコ坂の風間は鈴木そのもの!そしてなんと押井の映画には宮崎たちをモデルにした登場人物もいるらしいとは楽しい話。「ジブリ作品を見ている間は、こんな素敵な映画に感動する自分はいい人だと思える」(P133)との表現は全く言い得て妙!これがジブリ映画の成功を支えている秘訣なのだと思う。宮崎のジブリ映画は絵本としてこれからも読み継がれていくだろうとの結論は最高の誉め言葉に感じられる。
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「スタジオジブリ」の宮崎駿夫の作品は、プロットが破綻しているという、商業的観点からほとんどの人が触れなかった点を総括(こき下ろす)する。 俺的にはジブリの最高傑作は「となりのトトロ』だと思うのだが、押井守からみると『天空の城ラピュタ』になるらしい。しかしラピュタでさえ、竹熊健太郎...
「スタジオジブリ」の宮崎駿夫の作品は、プロットが破綻しているという、商業的観点からほとんどの人が触れなかった点を総括(こき下ろす)する。 俺的にはジブリの最高傑作は「となりのトトロ』だと思うのだが、押井守からみると『天空の城ラピュタ』になるらしい。しかしラピュタでさえ、竹熊健太郎が書いているように製作中で公開前3か月の段階でラストが決まっていなかったという恐ろしいエピソードが語られているのは有名な話。 プロット的にはトトロのほうが優れているのでは?
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★2017年11月18日読了『誰も語らなかったジブリを語ろう』押井守著 評価B アニメ界の巨匠 押井守氏(うる星やつら、甲殻機動部隊制作者)が、だれも公平に批評できなかったジブリ特に宮﨑駿監督の作品に対する忌憚のない意見をOPEN. その歯に布着せない辛辣で尊敬に満ちた言葉は、...
★2017年11月18日読了『誰も語らなかったジブリを語ろう』押井守著 評価B アニメ界の巨匠 押井守氏(うる星やつら、甲殻機動部隊制作者)が、だれも公平に批評できなかったジブリ特に宮﨑駿監督の作品に対する忌憚のない意見をOPEN. その歯に布着せない辛辣で尊敬に満ちた言葉は、非常に興味深い。 宮﨑監督の問題は、ストーリーの一貫性がなく、全体を構想していない。よって、辻褄が合わず、自分が書きたいシーン、書きたい画を描いて、ただただ自分の妄想を映画にしたいタイプ。その妄想、ディテールだけで人を揺り動かす力を持っているのが、宮﨑監督の実力。 皆を感動させたい、ジブリを見ている間を自分がいい人間と思える、みなが感動したがる、その間じゃ生きていることに希望が持てるものとなった。しかし、結局、宮﨑監督には、一本の映画に構造を作り出す、世界観を作り出す、物語を作り出す力はない、と指摘。
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