遺言。 の商品レビュー
目が覚めると、意識が戻る。 でも、目が覚めたのに、身体が動かない。 それが金縛りだ。高校時代、何度か金縛りにあった。初めてなった時は怖くてパニックになった。 意識のスイッチは入っているが、運動系のスイッチが入っていない、そんなズレから起こるらしい。 養老孟司さんの本を読んでいると...
目が覚めると、意識が戻る。 でも、目が覚めたのに、身体が動かない。 それが金縛りだ。高校時代、何度か金縛りにあった。初めてなった時は怖くてパニックになった。 意識のスイッチは入っているが、運動系のスイッチが入っていない、そんなズレから起こるらしい。 養老孟司さんの本を読んでいると、脳のメカニズムに興味がわいてくる。 現代の都会生活が、意味に直結する感覚所与だけを残して意識中心になっていることに警鐘を鳴らしている。都会と田舎の参勤交代生活を提唱している理由がやっとわかってきた。 効率や経済で計れば、下位に置かれる感覚。デジタル化がさらに感覚を下に下に追いやっている。田んぼや森、山に行けば感覚が働き出し、鋭さを増していく。 意識と感覚のバランスを失っている現代だからこそ、感覚の復権、復元を訴えている。田舎育ちの昭和な私にはその主張がずっと入ってくる。 ヒトが本来もっているものに気づくための経験。それを子どもたちとも共有したい。
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特に心に残ったのは、「同じという機能を持った意識も、違うものがなければ具合が悪いと、暗黙のうちに知っているに違いない」という一節です。 私たちはつい「みんなと同じ」であることに安心しがちですが、実は「違い」があるからこそ社会も自分自身も成り立っているのだと気づかされました。 ...
特に心に残ったのは、「同じという機能を持った意識も、違うものがなければ具合が悪いと、暗黙のうちに知っているに違いない」という一節です。 私たちはつい「みんなと同じ」であることに安心しがちですが、実は「違い」があるからこそ社会も自分自身も成り立っているのだと気づかされました。 また、アートが「同じ」を中心とする文明世界の“解毒剤”であるという視点は新鮮でした。 理論や正しさだけでなく、感覚や曖昧さ、違和感を大切にしていい――そう思えることで、どこか安心した自分がいました。 養老先生の語り口は、時に数式や哲学、社会問題まで広がりますが、どこかユーモラスで肩の力が抜けるような読後感があります。 「正しさ」や「同調圧力」に息苦しさを感じている人にこそ、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
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メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1891792413401972788?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
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遺言。 著:養老 孟司 新潮新書 740 帯には、80になったので、言い残したことを、遺言として書いておこうとある エッセイとして、書き綴ったものであるので、一貫性を求めるのは酷かもしれないが、 科学の匂いがしているのは、ちょっとうれしいかもしれない 2024年現在、86...
遺言。 著:養老 孟司 新潮新書 740 帯には、80になったので、言い残したことを、遺言として書いておこうとある エッセイとして、書き綴ったものであるので、一貫性を求めるのは酷かもしれないが、 科学の匂いがしているのは、ちょっとうれしいかもしれない 2024年現在、86となっている、この知の巨人は、「当面死ぬ予定はない」なのである あと、題に、「。」がついているのもなんだかなあ、説明はない 気になったことは、以下です ・ヒトとはなにか、生きるとはどういうことか、根本はそれが主題である ・それが正しいとか、正しくないとか、そんなことは考えていない 考えというのは、そういうものである ・コンピュータにより良く学習をさせるためには、きれいなデータだけではなく、入力に白色雑音を加えてやる そのほうが学習効果は高くなる ・鳥は中脳動物だ 大脳は嗅覚、中脳は視覚、後脳は、平衡感覚と聴覚に関連して発達したといわれる ・意味のあるものだけに取り囲まれていると、いつの間にか、意味のないものの存在が許せなくなってくる ・中島敦の「古潭」のなかに、「文字禍」という短編がある アシュル・バニ・アパル大王の御世、老博士ナブ・アヘ・エリバは、大王の命によって、文字の霊の追求を命じられる …… 老博士は、躊躇なく文字の霊の存在を認めた これはおそらく、中島敦自身の経験に依拠している ・アイコンを徹底して嫌う文化がある、それはイスラム文化である イスラム社会は先に定義した意味での偶像=アイコンを排除するのである ・意識という「照明」はついたり、消えたりする 眠ると消えてしまい、起きると点滅する 死んだら、意識はもはや戻らない ・金縛りという現象がある この場合、意識は戻っているが、運動系のはたらきが完全に戻っていない ・クオリア:感覚的な意識や経験のこと ・日本では、方丈記や、平家物語に流れている諸行無常、西洋では、ギリシア時代に発見している ヘラクレイトス学派の万物流転である 目次 1章 動物は言葉をどう聞くか 2章 意味のないものにはどういう意味があるか 3章 ヒトはなぜイコールを理解したのか 4章 乱暴なものいいはなぜ増えるのか 5章 「同じ」はどこから来たか 6章 意識はそんなに偉いのか 7章 ヒトはなぜアートを求めるのか 8章 社会はなぜデジタル化するのか 9章 変わるものと変わらないものをどう考えるか 終章 デジタルは死なない ISBN:9784106107405 出版社:新潮社 判型:新書 ページ数:192ページ 定価:760円(本体) 2017年11月20日発行
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著者、養老孟司さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 養老 孟司(ようろう たけし、1937年11月11日 - )は、日本の医学者、解剖学者。東京大学名誉教授。医学博士。ニュース時事能力検定協会名誉会長。神奈川県鎌倉市出身...
著者、養老孟司さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 養老 孟司(ようろう たけし、1937年11月11日 - )は、日本の医学者、解剖学者。東京大学名誉教授。医学博士。ニュース時事能力検定協会名誉会長。神奈川県鎌倉市出身。 2003年に出版された『バカの壁』は450万部を記録し、第二次世界大戦後の日本における歴代ベストセラー5位となった。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 これだけは言っておきたかった――80歳の叡智がここに! 私たちの意識と感覚に関する思索は、人間関係やデジタル社会の息苦しさから解放される道となる。知的刺激に満ちた、このうえなく明るく面白い「遺言」の誕生! ---引用終了 そして、本書に登場する方々を少々見ておきます。 池田清彦さん(1947~)---生物学者 津田一郎さん(1953~)---数理科学者 内田樹さん(1950~)---フランス文学者 茂木健一郎さん(1962~)---脳科学者 内田さんと茂木さんは、著作が多そうなので、何か読んでみようと思います。
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ヒトとは何か。生きるとは何か。 2章で感覚所与の話があったが、 人は教育を受けているから、感覚所与が優先されず、動物は優先されるという話があった。 ということは、動物には共感覚はない? →複数の感覚刺激よりも、感覚所与が優先されるから
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還元論的に意識を分解していけばそんなものは消える、私たちは意識という名の宗教徒なのかもしれないな あと「私の芸術に関する結論は簡単である。芸術はゼロと一の間に存在している。」が私の芸術に対する考え方で声出た、サグラダファミリアの設計士ガウディに通じるものがある、ガウディは人のゼロ...
還元論的に意識を分解していけばそんなものは消える、私たちは意識という名の宗教徒なのかもしれないな あと「私の芸術に関する結論は簡単である。芸術はゼロと一の間に存在している。」が私の芸術に対する考え方で声出た、サグラダファミリアの設計士ガウディに通じるものがある、ガウディは人のゼロからの創造を否定している、すでに存在するものを発見しそこから出発するのが人の創作。おんなじこと言ってる!おもろ!
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意識と感覚の乖離の話を面白く感じました。 自身の教養の無さと普段いかに考えないで生きているかに気付かされる本でした。
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タイトルから、かの東大名誉教授による集大成と思いきや、壁シリーズの第5段らしい いつもながら、世間一般的ではない様々話が展開されていき、ものすごいところをついているような気がする。 今回はご自身による書き下ろしということで、ややカタイ文章だけどもわかりやすい。
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「意識」「感覚」というものについて、神経や解剖生理学の立場から書かれている。数式が出てきたり、哲学的な内容に触れたり、社会問題に物申したりと、著者の見識の深さに唸らされる。理論的な正しさだけを求めるのではなく、感覚的な部分ももっと大事にしてよいのだなと感じて、どこか安心した。
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