健康格差 の商品レビュー
健康の格差が非正規雇用や貧困など諸問題とつながっているらしい。なるほど。生活習慣に気を配れずに病気になるのは自己責任、と少なからず私も思っていたが、個人の意志の力のみで気をつけるのは到底無理らしい。社会レベルでのアプローチが必要とのこと。少し安心した。ポピュレーション・アプロー...
健康の格差が非正規雇用や貧困など諸問題とつながっているらしい。なるほど。生活習慣に気を配れずに病気になるのは自己責任、と少なからず私も思っていたが、個人の意志の力のみで気をつけるのは到底無理らしい。社会レベルでのアプローチが必要とのこと。少し安心した。ポピュレーション・アプローチの発想に納得。前職で「検診・健診の啓発に取り組み、受診率を高めます」という文言を目にするたび、ハガキ送ったり呼びかけたりするぐらいじゃ行かないだろうに、と冷めた気分になっていたので。
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健康格差は自己責任か…、いろんな立場でいろんな意見があって当然の題材。自己責任という側面もある。自分の健康は自分で守るしかないし、食生活や日々の生活で気をつけて、不調な時には受診するなどの健康に資する行動をとるのはもちろん自己責任の部分。しかし、生活をしていくために低い賃金で長時...
健康格差は自己責任か…、いろんな立場でいろんな意見があって当然の題材。自己責任という側面もある。自分の健康は自分で守るしかないし、食生活や日々の生活で気をつけて、不調な時には受診するなどの健康に資する行動をとるのはもちろん自己責任の部分。しかし、生活をしていくために低い賃金で長時間働かないといけない人では、それらに割く時間が無いのが現実で、結果として働けないほど悪化してから助けを求めることになる。根本的な部分の解決をしないことには、より一層の格差拡大につながるのだろうなと考えさせられた一冊。
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第1章 すべての世代に迫る「健康格差」 現役世代に迫る危機 高齢者に迫る危機 子どもに迫る危機 日本社会が抱える時限爆弾 第2章 秋田県男性が短命な「意外な理由」 「不健康な期間」の地域差は最大で3・6年 平均寿命の差を生み出す「食習慣」 第3章 イギリスの国家的対策と足立区の挑...
第1章 すべての世代に迫る「健康格差」 現役世代に迫る危機 高齢者に迫る危機 子どもに迫る危機 日本社会が抱える時限爆弾 第2章 秋田県男性が短命な「意外な理由」 「不健康な期間」の地域差は最大で3・6年 平均寿命の差を生み出す「食習慣」 第3章 イギリスの国家的対策と足立区の挑戦 脳卒中が激減!賢い「健康格差」解消法 塩分はこっそり減らせばわからない ベジ・ファースト 第4章 「健康格差」解消の鍵は? ハイリスク・アプローチの限界 ポピュレーション・アプローチの可能性 ソーシャル・キャピタル ナッジ 第5章 白熱討論!「健康格差」は自己責任か 「健康=自己責任論」の背景 自己責任論にみる社会の歪み 自己責任の限界 勝ち組も逃げ切れない 第6章 拡大する日本人の「命の格差」
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【琉球大学附属図書館OPACリンク】 https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB2488998X
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・健康と所得の格差には相関がある。所得の低い人は傾向として、安価にカロリーを摂取することを考える為、カロリーのコストパフォーマンスが悪い野菜や魚などを購入しない傾向がある。 ・食生活、特に塩分摂取量によって食道がんのリスクは異なる。塩を主な保存手段にしてきた日本食では、塩分摂取量...
・健康と所得の格差には相関がある。所得の低い人は傾向として、安価にカロリーを摂取することを考える為、カロリーのコストパフォーマンスが悪い野菜や魚などを購入しない傾向がある。 ・食生活、特に塩分摂取量によって食道がんのリスクは異なる。塩を主な保存手段にしてきた日本食では、塩分摂取量が極端に多く、それらが日本の食道がんリスクを押し上げている。 ・イギリスでは、国家的なアプローチにより、パンの製造メーカーと結託し、パンの塩分量をサイレントで減少することに成功。これにより、イギリス人の塩分摂取量を年間平均で1g減少させ、心臓疾患の患者を4割減少することに成功した。 ・日本も健康問題を、今後の社会保険制度における一大事と捉え、ポピュレーションアプローチにより食品メーカーと一体となったかじ取りが必要である。
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保健の授業の課題のため、マイケルマーモットという学者の本を借りてきたねえね。 健康格差で調べるといくつか出てくる。手始めにこの手軽な新書を買ったら、それ、高校の図書館で読んで、それでこのテーマにしようと思って、マーモットの本を借りてきたんだよと。。。すんません。 この番組、3年...
保健の授業の課題のため、マイケルマーモットという学者の本を借りてきたねえね。 健康格差で調べるといくつか出てくる。手始めにこの手軽な新書を買ったら、それ、高校の図書館で読んで、それでこのテーマにしようと思って、マーモットの本を借りてきたんだよと。。。すんません。 この番組、3年前か。 部分的に見た記憶がある。 この問題は深刻。 政治家に自己責任論者がいると、どうなっていくのか。 社会の姿は自分たちが選択できるのに、それを放棄するとどうなるか。 ここに遅れて現れてくる。 それにしても、世界ではいろいろな社会実験が打ち出されている。
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NHK取材班による日本における健康格差について取材をして報道番組をおこなったものを書籍にまとめたもの。 WHOによると4つの健康格差をうみだす要因として「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」があげられている。そのなかで、日本の特徴としては、世界に類を見ない速度で高齢化社会が進ん...
NHK取材班による日本における健康格差について取材をして報道番組をおこなったものを書籍にまとめたもの。 WHOによると4つの健康格差をうみだす要因として「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」があげられている。そのなかで、日本の特徴としては、世界に類を見ない速度で高齢化社会が進んでいること、また、「失われた20年」によって雇用形態が急激に変わってしまったことにある。 地域によってうけられる医療などが異なることは知っていたが、非正規雇用などの問題が健康問題に直結しているとはまったく知識がなかった。1993~2004年は就職氷河期といわれるが(本書でいう「失われた20年」もこれにかかわる事柄だが)、単に所得が少ないというだけではなく、単に貧困というだけではなく、健康問題にも直結しており、それが将来的な医療費や社会保障費の問題となって跳ね返ってきてている。読んでいて、健康格差で苦しんでいる所得が少ないひとたちにも、そして、国の行く末としても、背筋か凍るような思いを読んでいて感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
日本の健康格差について、データに基づいて現状を把握した上で解決策になりうるものを提案するところまで書いている。特にポピュレーション・アプローチの考え方は健康格差の是正に限らず大事な考え方だと感じた。 ただ、繰り返し同じことが書かれている印象も受けたため、星4つで。
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第5章、第6章が深く考えさせられる。健康格差を考えると、自己責任論に行き着く。しかし、自己責任論は生活習慣病についてなみ論じられるべきだろう。努力しなければ得られない社会になりつつあるが、努力しても病気になり得る。 144頁、行動経済学の「ナッジ効果」に興味を持った。
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疾病や寿命の格差を調べると、所得・地域・雇用形態・家族構成に相関がある。個人の意識や努力だけに頼るのではなく、社会として底上げできるような仕組みの構築が必要だ。 昔はよかった・なかった問題ではなくて、それが問題として見えるほどに社会が進んだといえるのだろうけど。
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