砂漠 の商品レビュー
星3.5くらい。 所々の台詞は相変わらず面白いけれど、ハラハラドキドキ謎を追う感じではなく、大学生5人(+1人)の4年間といったストーリー。 伊坂幸太郎の長編作品が大好きですが、ちょっとこの「砂漠」は毛色が違うように感じます。 1年生の春、2年生の夏、3年生の秋、4年生の冬。 ...
星3.5くらい。 所々の台詞は相変わらず面白いけれど、ハラハラドキドキ謎を追う感じではなく、大学生5人(+1人)の4年間といったストーリー。 伊坂幸太郎の長編作品が大好きですが、ちょっとこの「砂漠」は毛色が違うように感じます。 1年生の春、2年生の夏、3年生の秋、4年生の冬。 理不尽な暴力も相変わらず出てくるけれど、他の作品よりも仲間や恋人間の結束・愛を強く感じられ、等身大で身近な物語の印象です。 夢中で引き込まれる度は低めだったけれど、味のある作品だと思うので、またそのうち読んでみたいと思います。 先日、有川浩さんの「キケン」を読みましたが、大学生活の話という共通点があるのでなんとなく思い出してしまいました。 キケンはサークル活動、砂漠は麻雀。 すごく乱暴にまとめてしまいましたが、どちらも学生らしい感じで、いいですね。懐かしい気持ちになりました。
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北村くんの大学4年間をぎゅっと詰め込んだ一冊。 仲間との麻雀やボウリング、事件解決に明け暮れる日々。西嶋くんの強烈なキャラが良いスパイスになっていた。 あとがきにある「学生時代を思い出して懐かしがるのはいいけれど、あの頃に戻りたいと思ってはいけない」という言葉がとても印象的。
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大学4年間の特別な時間を仲間と過ごす。登場人物のキャラクターも多彩で面白くあっという間に読み終えた また読みたい。
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おもしろかった。 読み終わる頃には、各登場人物の人物像が自分の中に明確にあって、みんなと友達になった気分。読み終わるのが寂しい感じに。 忘れてるだけで、自分は自分なりに楽しい毎日を送ってたはず、と自分の大学生活の春夏秋冬の話を思い出したくなった。 友達って最高 学生時代に持っ...
おもしろかった。 読み終わる頃には、各登場人物の人物像が自分の中に明確にあって、みんなと友達になった気分。読み終わるのが寂しい感じに。 忘れてるだけで、自分は自分なりに楽しい毎日を送ってたはず、と自分の大学生活の春夏秋冬の話を思い出したくなった。 友達って最高 学生時代に持ってた思い切りも大事 自分からコンテンツを作って思い出に残すってことしてたよね
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
何気ない彼らの春夏秋冬のお話、と思って読んでいると、夏でやられる。 鳥井君が腕を失うことで「砂漠」の意味をもう一度考えた。 奇跡みたいなことは簡単に起こらないけど、最後は彼らと一緒に興奮して叫んでいる気持ちになった。 数々の伏線よりも、大学生の葛藤や気づきを表すことばたちが「キラキラ」と捉えられるのかも。つまり若さ。今の高校生、大学生が読んだらどういう感想なのか気になる。 矛盾してるとか、先のこととか、わかんないけど、「助けちゃえばいいんだよ!」と言って行動できる西嶋君。サン=テグジュペリ読もうかな。
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大学生になったばかりの今この作品に出会えて良かったと思う。ここまで波乱万丈な大学生活を送れることはないと思うが、学生にしかない時間、楽しさを感じられるようになりたいと思った。こんな仲間に出会いたい。
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青春小説。 学生時代思い出した 本当一人ひとり魅力的で良かった 終わり方もすごい良かったなあ 学生時代を思い出して戻りたいと思う人生を送るなよってすごい沁みた いつも大学生戻りたいとか言いまくってるけど、 前を向いていきていくしかないなあって思えました
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伊坂幸太郎さんは、過去に何作か読んだ感じで、いわゆる「伊坂ワールド」が自分はあまり得意ではないと感じ、実は今までほとんど読んできませんでした。 ただ、今作はSNS等で高評価のレビューを多く見かけ、また、大学生が主人公の青春ものということで、自分自身の学生生活が遠い昔のことになって...
伊坂幸太郎さんは、過去に何作か読んだ感じで、いわゆる「伊坂ワールド」が自分はあまり得意ではないと感じ、実は今までほとんど読んできませんでした。 ただ、今作はSNS等で高評価のレビューを多く見かけ、また、大学生が主人公の青春ものということで、自分自身の学生生活が遠い昔のことになってしまう前に読んでみたいと思い、手に取りました。 結果…これは読んでよかったと思える作品でした(^^) もちろん伊坂ワールドは健在だし、麻雀は全然わからないしで読みづらい所が全くなかった訳ではないのですが、それ以上に5人の関係性がとても素敵で、自分の学生時代を思い出して懐かしくなったりもして、楽しく読むことができました。 構成も巧みで、終盤でアッと驚かされる仕掛けが隠されています。読み終わった後で改めて考えると、確かにこの作品にはこれしかないよなと思える完璧な構成。素晴らしいです◎ 情景が浮かんでくるような綺麗なラストシーンもとても良かったです。 広大な砂漠に歩み出していく彼ら5人(+鳩麦さん)に幸あれ! 一生モノの青春と、モラトリアムのキラキラが詰まった作品でした。 普段伊坂幸太郎さんを読まないという方にもおすすめしたい一冊です!
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伏線の貼り方がやはりすごい。いつもの伊坂幸太郎作品と比べると舌を巻くほどの怒涛の回収、という感じではなかったけれど、ちょっとした小ネタや言い回しが後々に繋がってくるあたりやはりお見事だなと思う。読むたびにこの人相当頭いいなと当たり前のことを思わせられる。そして作品に出てくる人物の...
伏線の貼り方がやはりすごい。いつもの伊坂幸太郎作品と比べると舌を巻くほどの怒涛の回収、という感じではなかったけれど、ちょっとした小ネタや言い回しが後々に繋がってくるあたりやはりお見事だなと思う。読むたびにこの人相当頭いいなと当たり前のことを思わせられる。そして作品に出てくる人物の行動や台詞回しが好きだなと思う。ミステリーなのにトリックや伏線に重きを置くだけでなく、言葉の言い回しや構成にいちいち感心させられる。期待はずれということを全く心配せずに全幅の信頼を置いて読める作家だなと改めて思った。
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仙台の大学に入学した男女5人。著者は、眩しく且つ物哀しい濃密な学生生活を鮮やかに浮かび上がらせてくれます。キャラクターの個性の書き分けが際立ち、絶妙な設定と関係性は見事です。軽妙な筆致の伊坂幸太郎ワールドも全開で、思わず自分の過去と重ねてしまい、読者の皆さんの高い支持を受けてい...
仙台の大学に入学した男女5人。著者は、眩しく且つ物哀しい濃密な学生生活を鮮やかに浮かび上がらせてくれます。キャラクターの個性の書き分けが際立ち、絶妙な設定と関係性は見事です。軽妙な筆致の伊坂幸太郎ワールドも全開で、思わず自分の過去と重ねてしまい、読者の皆さんの高い支持を受けていることも納得です。 特に西嶋くん。なんだコイツ、と嫌なタイプに思わせておき、ハッとする名言を出しまくり、一途さに周囲に認められていく等々、いろいろな出来事を通して成長していく貴重な時間が描かれ、愛おしいくらいです。 若い時に読むべき一冊と強く思う反面、歳を重ねて本書の価値がさらに上がるような気もします。 ままならない社会・世の中を〝砂漠〟に例え、「砂漠に雪を降らせたい」等の無理・無駄のような発想、愚直な行動も、学生の特権と言えるかもしれません。自分が何者かと足掻きもがく時代は貴重な財産だと改めて思います。 今更ながら、取り戻せない時間を怠惰に過ごしてないか、何も行動に移してない自分は恥ずかしくないのか、と改心しました。 「なんてことは、まるでない。」
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