消えない月 の商品レビュー
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評価は5. 内容(BOOKデーターベース) 出版社に勤務する松原とマッサージ師のさくら、二人は、付き合いはじめ、やがて別れる。それで終わりのはずだった。婚約までした男と女の関係は、はじめから狂っていたのかもしれない。加害者と被害者、ふたつの視点から「ストーカー」に斬り込んだ、残酷にして無垢な衝撃作!! いや~不謹慎だが、最後までぶれない狂いっぷりに読む手が止まらず、だれも報われないラストに抜け殻と化した。
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戦慄。読了後の夜は悪夢を見た。ちょっといいなと思っていた男性。告白されて付き合い始めたものの、モラハラ・マザコン・束縛と速攻で逃げたくなるような男だった。わずか1ヶ月半で別れを切り出したものの、男はストーカーとなって彼女を執拗に追い回す。このストーカー目線で語られる文章が秀逸。捻...
戦慄。読了後の夜は悪夢を見た。ちょっといいなと思っていた男性。告白されて付き合い始めたものの、モラハラ・マザコン・束縛と速攻で逃げたくなるような男だった。わずか1ヶ月半で別れを切り出したものの、男はストーカーとなって彼女を執拗に追い回す。このストーカー目線で語られる文章が秀逸。捻じ曲がった思考回路、思い込みの激しさに仰天ドン引き。こんな風になった原因は、今まで誰からも本当に愛されたことがないからだろうか、などと考察してみてもストーカーはアカン!心に大ダメージだったが、読み応えがあって忘れられなさそうな本。
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はーーー怖かった。 さくらの優柔不断な態度とか、 隙がある感じにやきもきしたけど、 追いつめてもいい理由にはならないからね、、 事件に巻き込まれたのは、絶対に彼女のせいじゃない。 思い返せば「法律は誰かが死ぬまで変わらない」とか 「どっちかが死ぬまで終わらない」とか、 伏線はあったんだよなあ。 ショックすぎる結末にしばらく落ち込んだ。
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ストーカーと呼ばれる人には常識が通用しないという恐怖。被害者のその恐怖からくる、自分さえ我慢すれば、という考えへの変遷もリアルに伝わってきます。最初は本当に普通のひとなのに。少しでもおかしいと思った時にはもう遅いなんて。どこに行っても見られている、どこに動いてもついてくる。読後見...
ストーカーと呼ばれる人には常識が通用しないという恐怖。被害者のその恐怖からくる、自分さえ我慢すれば、という考えへの変遷もリアルに伝わってきます。最初は本当に普通のひとなのに。少しでもおかしいと思った時にはもう遅いなんて。どこに行っても見られている、どこに動いてもついてくる。読後見る、消えない月という題名が、更に恐怖を煽りました。年頃の娘がいます。決して他人事ではなく、とてもとても疲弊した読書タイムでした。
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マッサージ師のさくらは、常連客の松野と付き合うことになる。気前が良くてレディーファースト、しかも大手出版社勤務。 しかし、付き合いだしてすぐに露わになったのは、松野の異常な精神的・肉体的な束縛。耐えられず、別れを切り出すさくら。 そしてそこから、恐怖の物語が始まる。...
マッサージ師のさくらは、常連客の松野と付き合うことになる。気前が良くてレディーファースト、しかも大手出版社勤務。 しかし、付き合いだしてすぐに露わになったのは、松野の異常な精神的・肉体的な束縛。耐えられず、別れを切り出すさくら。 そしてそこから、恐怖の物語が始まる。 ストーカーされる側とする側の視点が、章ごとに交互で描かれています。どちらも自己中心的でどちらにも同情できなかった私は冷たい人間なのかな… さくらのような、困っていると助けを求めながら、他人のアドバイスに「でも」で返答し、なかなか解決に進もうとしない、はっきり言って八方美人で優柔不断な女性って、珍しくないです。 でも、そんな風に、奥ゆかしくてつい守ってあげたくなるような女性こそ、モテますね! 「りか」「スマホを落としただけなのに」よりも現実味があり、地味なのにゾクゾクが止まりません。 後味はまったくよくありません。皮肉ですが、そこが読みどころです。 「りか」の感想にも書きましたが、電話やインターネット等、日々機能が新しくなっていくものが出てくる小説は、出版された時代に読まなければ、時代の古さが目立ってしまいます。果たして、この小説は10年後読んでも面白く思えるかな…?
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ストーカーという言葉を初めて聞いたのはいつ頃でしょうか。小学生の時は間違いなく聞いたこと無かった。中学校の頃も聞いたこと無かった。高校の頃に言葉を認識したような気がします。そうすると大体25年位前に概念が浸透し始めた感じでしょうか。ストーカー規制法が2000年施行のようなので大外...
ストーカーという言葉を初めて聞いたのはいつ頃でしょうか。小学生の時は間違いなく聞いたこと無かった。中学校の頃も聞いたこと無かった。高校の頃に言葉を認識したような気がします。そうすると大体25年位前に概念が浸透し始めた感じでしょうか。ストーカー規制法が2000年施行のようなので大外れではなさそうです。 嫌だと言っているのに「俺の事好きなのにその事に気がついていないだけだ」パターンと「俺の事嫌いだろうがなんだろうが関係ない」およそ2パターンありますが、この本では前者です。強くNoを言えない主人公タイプはどんどん押し込まれてしまうので、事態が次第に悪い方へ・・・。
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ストーカー犯罪の被害者と加害者を描いた物語。 最初の方が一番に記憶に残りました。 序盤は加害者との出会いや付き合うまでの淡い恋模様が描かれていて、 唐突に、だけど淡々と自然とこぼれるように、加害者側の異常な心理の一片が出てきて、不気味でした。 それまで幸せそうな恋の始まりを描いていたから尚更に。それがとても、「異常なことをごく平常だと思っている加害者の心」を、如実に表していたように思えて、感嘆です。 あとは、主人公のさくらと私はまるで性格が違うので、ダメだよ〜逃げようよ〜そこは徹底抗戦だよ〜しっかりして〜!と突っ込み突っ込み、読み終えました。 一番は、家族に被害が及ぶことを懸念して、上辺だけでも再び付き合ってしまったところですかね… そういった背景と理由があるのだとしても、これじゃあ今の警察じゃ、今後に何があっても痴話喧嘩だと一蹴されてしまうかも知れない!と、心配したのですが、最後にお世話になった警察がしっかりしていて安心しました。 しかし、報われない最後。 さくらを守ろうとした弟や家族、現恋人を思うと涙が出そうです。でも、バッドエンド好きなので美味しくいただけました。
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どこで間違えたのか? 女性の選択。 1番気になったのはやっぱりアパートの鍵。交換して、気持ち悪いから。 でも男をストーカーにさせちゃう(表現が適切かわかりません)行動のどれを避けるべきだったのか? どうすれば嫌われてでもすんなり別れられたのか? 全然答えが見つけられない。 この...
どこで間違えたのか? 女性の選択。 1番気になったのはやっぱりアパートの鍵。交換して、気持ち悪いから。 でも男をストーカーにさせちゃう(表現が適切かわかりません)行動のどれを避けるべきだったのか? どうすれば嫌われてでもすんなり別れられたのか? 全然答えが見つけられない。 この女性がたまたまだったのか? どんな女性でもこの男をストーカーに変身(?)させちゃうのか? いっぱい疑問ばっかり。 でもとにかく怖かった。
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とにかく怖い。最初の恋の始まり方はちょっときゅんとしたのに。主人公のありようがすごくリアルで、こういった地味だけど男の人に従順そうでもてる人が変な人に好かれるのだろうなと。ストーカーの狂気と歪んだ解釈のやばさもさることながら、主人公の同僚の毒気にもやられた。辛い...けど読む手が...
とにかく怖い。最初の恋の始まり方はちょっときゅんとしたのに。主人公のありようがすごくリアルで、こういった地味だけど男の人に従順そうでもてる人が変な人に好かれるのだろうなと。ストーカーの狂気と歪んだ解釈のやばさもさることながら、主人公の同僚の毒気にもやられた。辛い...けど読む手が止まらない。
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ストーカーされる女と、ストーカーする男性。 どちらにもイライラするほど、心を持ってかれ一気に読んだ。 救われると思ってたのに… 最後は衝撃的だった。 映画化されそうだなぁ。
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