未必のマクベス の商品レビュー
他2作を読んでこの作者が気に入ったので読んでみました.とてもよかったです.”未必”のマクベスというタイトルから,必ずしもマクベスの話のとおりにことは進まないのではと,主人公死なないでくれと思いながら読んでました.
Posted by
世界中を飛び回っている感覚。 すごく面白かった! 登場人物の会話や漂う雰囲気がバブルのようなキザでおしゃれな印象だった。 世界を股にかけたライフスタイルを疑似体験できて、とても面白い。 この小説を読んでる間は、自分も海外の名だたるホテルで朝食を取っている気分になった。 殺人や大き...
世界中を飛び回っている感覚。 すごく面白かった! 登場人物の会話や漂う雰囲気がバブルのようなキザでおしゃれな印象だった。 世界を股にかけたライフスタイルを疑似体験できて、とても面白い。 この小説を読んでる間は、自分も海外の名だたるホテルで朝食を取っている気分になった。 殺人や大きな犯罪が絡むも、俯瞰的で冷静な主人公が全くそれに動じずに、それどころか大事な場面で冗談言うキャラが多い。 数々の事件が起こるも、ドタバタ劇ではなく、クールで上品な物語だった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんだろう?壮大なスケールの物語を読んだような気持ちになるのだが、はて?一体これは何だったんだ?というようなお話。いや、さっぱりわからんね。 すごい感じは伝わる。先がとても気になるし、どのような結末が待っているのかも、想像が全くつかない。スリリングな展開が続くし、謎が残ったままラスト近くまでいく。うん、気になる。ページを捲る手が止まらないよ。 ただね、なんか違和感がずーっとあるの。 普通の小説って、どんな犯罪小説であろうとも、主人公に感情移入しながら読んでいくものだけど、この小説の主人公は、よくわからない。はっきり言って、何をしたいのかが、最後までよくわからなかった。 戯曲マクベスが下地にあるんだけど、マクベスを観たことも読んだこともないので、どのようにオマージュとしてるのかがわからない。知っていればもっと違った面白さを発見できたのかもしれない。 主人公は普通の会社員のはずなのに、マカオの娼婦から「あなたは王になって旅を続けなければならない」の予言をもらい、人生が大きく変わっていくというお話し。 壮大な物語の幕開け感が凄まじく、期待感が爆上がりの導入だった。 香港とマカオといった街を行き来しながら、物語が進んでいく。香港が持つなんとも不思議な魅力が十分に詰まっている。食事のシーンはどれも美味しそう。主人公がいつも飲むのがキューバリブレというお酒。全くイメージできないけど、いつも飲んでいるのがとてもうまそうだ。 娼婦の予言の後、出世して、香港の会社の責任者になったり、取引したりと、ビジネスストーリーなのかと思うけど、なんだか色々物騒な展開になっていく。いや、一企業がそこまでしますかね?と言うのが最大の違和感かな。それに負けじと主人公もあっさり一線を超えていくし。なんだろう?淡々とと仕事をこなす感じ?怪しさ満点の亡国の王子に裏のおしごと頼んだり。何考えているのかよくわからないまま、淡々と。 主人公はよくわからないけど、そこはほら、王だから、いろんな女性が彼の周りに集まってくるわけよ。恋人の由紀子、マカオの黒髪の娼婦、高校時代の同級生、秘書の森川、李の女秘書などなど。それぞれが自分の役割を果たすために主人公のもとに集まってくる。映像でみると豪華な美女たちだろうな、羨ましい。 なんかこのレビューもよくわからんまとまり方になるけど、結論、とても楽しめた。 細かい考察するともっと深いことがあるのだろうけど、勢いで読んでもとても楽しめた。壮大な映画を見終わった感じ。よくわからんけど。良書。
Posted by
行きつけの丸善で推し推しで積んであったので手にとってみた一冊。 推しの一冊だけあって600ページのボリュームもあっという間に読了。 結構な難局に巻き込まれているのに淡々と現実と向き合う中井。手を汚すことにかんしてもサラッと事が進むところは伊坂先生の文章の雰囲気と同じものを感じまし...
行きつけの丸善で推し推しで積んであったので手にとってみた一冊。 推しの一冊だけあって600ページのボリュームもあっという間に読了。 結構な難局に巻き込まれているのに淡々と現実と向き合う中井。手を汚すことにかんしてもサラッと事が進むところは伊坂先生の文章の雰囲気と同じものを感じました。 なんとも言えない読後感ですがとてもおもしろかった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
展開に少々無理やり感がある部分もあるが、犯罪小説兼恋愛小説でもあり、複雑なストーリー展開と思いましたが、読みやすい文章、内容でした。タイトルが、未必の故意とかけてあるというあとがきの解説でより、腑に落ちる内容でした。面白かったです。
Posted by
書店のPOPに惹かれて読んだ、という方が多いですね。 私もそう。確か「まだこの本を読んでいない人が羨ましい」みたいな文句だった。 小説のストーリーは、どんな設定でも展開でもいいのだけど、スタートのところで勝手に「ビジネスもの」と思っちゃったから、途中からの展開で気持ちを切り替え...
書店のPOPに惹かれて読んだ、という方が多いですね。 私もそう。確か「まだこの本を読んでいない人が羨ましい」みたいな文句だった。 小説のストーリーは、どんな設定でも展開でもいいのだけど、スタートのところで勝手に「ビジネスもの」と思っちゃったから、途中からの展開で気持ちを切り替えるのに大変だった。 設定が都合よすぎた感を禁じ得ない。 でも、物語としては引き込まれて読めた。 娯楽小説として、とても面白かったと思います。 最後の切なさがなんとも言えない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
書店のポップに”最初の1ぺージだけでも立ち読みしてください"と書かれており、気になって読んでみたら意味不明過ぎて面白いのかつまらないのかさえ分からなくて、仕方がないから借りて読んでみたらやっぱりいまいちだった。 ミクロの部分はすごく細かいんだけれど、そもそもなんでそこまで秘密裡に人を殺さなきゃならないのか意味不明なまま最後まで行っちゃって全貌もわからないまま終了。シェイクスピアの『マクベス』をモチーフにこのタイトルが選ばれているんだけど、そのタイトルに捉われすぎた内容になってしまいまったくの消化不良を起こしてしまった物語。澳門、香港、日本を飛び回ってる割にスケール感もなく、緊張もない(そもそも作者が突っ走りすぎて読者置いてけぼり)ので惰性で読み続けるしかなかった。 まぁ、あれ、本当に面白い本はポップにくどくど書く必要なし、これ!
Posted by
ジュンク堂さんのイチ押し「必読」POPに釣られて。一瞬で読み切り、ここから小生の文庫本ツアーが始まる。企業、海外赴任、出張、恋愛、ミステリー。当てはまる要素が多い人は間違いなくハマります。
Posted by
少し前の、東南アジアを舞台にした小説。 ベトナムのマジェスティックホテルが舞台になっていて、もっと、早く読みたかったなー。 旅行したくなった。 タイトルの通り、シェイクスピアのマクベスと重なっていくのが醍醐味なんだろうけど、そこまでシンクロしなくても良いような。シェイクスピアは、...
少し前の、東南アジアを舞台にした小説。 ベトナムのマジェスティックホテルが舞台になっていて、もっと、早く読みたかったなー。 旅行したくなった。 タイトルの通り、シェイクスピアのマクベスと重なっていくのが醍醐味なんだろうけど、そこまでシンクロしなくても良いような。シェイクスピアは、人の根本的な思考や行動を物語に落とし込んでいるということなのかな。
Posted by
「申し訳ありませんでした」と書かれていたPOPに目が止まった。何事だろうと続きを読むと「単行本刊行時、こんなに素晴らしい物語を多くの方々におとどけできなくて」とあった。 その言葉に、この本は絶対に届けないといけない といった覚悟を感じた。こんなことを言わしめる物語はなかなか見かけ...
「申し訳ありませんでした」と書かれていたPOPに目が止まった。何事だろうと続きを読むと「単行本刊行時、こんなに素晴らしい物語を多くの方々におとどけできなくて」とあった。 その言葉に、この本は絶対に届けないといけない といった覚悟を感じた。こんなことを言わしめる物語はなかなか見かけない。どんなものだろう、と手に取ったことが始まりだった。 中井優一という人物を思うと、何故か「雨ニモマケズ」を連想させる。 欲はなく、いつも静かに笑っている中井。 あらゆることを、自分を勘定にいれず、よく見聞きしわかり、そして忘れない中井。 詩の中にいるような、軽やかな美しさのある人だった。でも、そういった人が王になることは、悲劇だ。 600ページもあるから読み切れるかな、と少し不安もあった。 けれど、読み始めると、むしろページがこんなにあって有り難いと思う。少しでも長くこの物語のなかにいられるから。
Posted by